ハーバード・ロー・レビュー（Harvard Law Review）といえば、超一流のリーガル・ジャーナルであり、トップクラスの法曹や法学関係の教授たちからも寄稿がある。しかし、今まで現役の大統領が寄稿したことは一度もない。『ABAジャーナル』他より紹介する。

オバマ大統領はかつてハーバード・ロー・レビュー（Harvard Law Review）の会長だったこともある。このたび「刑事司法改革を推進する上での大統領としての役割」（The President’s Role in Advancing Criminal Justice Reform）というタイトルで当ジャーナルに論文を寄稿している。『Law.com』、『Harvard Crimson』、『Politico』他も伝えている。...

オバマ大統領はかつてハーバード・ロー・レビュー（Harvard Law Review）の会長だったこともある。このたび「刑事司法改革を推進する上での大統領としての役割」（The President’s Role in Advancing Criminal Justice Reform）というタイトルで当ジャーナルに論文を寄稿している。『Law.com』、『Harvard Crimson』、『Politico』他も伝えている。

大統領による論文の寄稿というのは、もともとはオバマのアイディアではなかった。当ロー・レビューのスタッフが提案し、ハーバード・ロー・スクール学部長のマーサ・ミノウ（Martha Minow）がオバマにコンタクトを取ったのである。

オバマの論文には、自身の政権が刑事司法改革に向けて前進したが、さらに努力が必要だとある。アメリカで受刑者が多いことは単に不必要なだけでなく、支持できないものである、と書かれている。

現在のハーバード・ロー・レビューの会長マイケル・ザッカーマン（Michael Zuckerman）は、特に刑事司法については関心がある、と述べた。彼は13歳のときに不法侵入で有罪となったことがあるからである。2度目のチャンス（second chance）がなかったならば、ハーバード・ロー・レビューの会長にはなれなかっただろうし、こうやって大統領による論文を出版することに協力できなかったであろうと述べた。

ここで、ザッカーマンがセカンド・チャンスについて述べているのは、オバマが論文の中で言及しているからである。特に若者の最初の間違い（mistakesという言葉をオバマは使っている）については、監禁し罰を与えることを制限し、セカンド・チャンスを与え、罪を犯さないように若者を指導する体制が必要であると強調している。

政治家は金と権力を持ちすぎるあまり汚職せずにはいられないのだろうか。『ABAジャーナル』他より紹介する。

元下院議員のチャカ・ファタ（Chaka Fattah）は、12月12日月曜日に、汚職の罪で10年の刑期を言い渡された。本刑期は検察側の求刑よりは短いが、連邦議会議員としては最長の刑になる。『Philly.com』、『Legal Intelligencer』、『Washington Post』、『Philly Voice and Politico』が伝えている。

地方裁判所のハーヴェイ・バートル（Harvey Bartle III）裁判官が判決を言い渡した。...

元下院議員のチャカ・ファタ（Chaka Fattah）は、12月12日月曜日に、汚職の罪で10年の刑期を言い渡された。本刑期は検察側の求刑よりは短いが、連邦議会議員としては最長の刑になる。『Philly.com』、『Legal Intelligencer』、『Washington Post』、『Philly Voice and Politico』が伝えている。

地方裁判所のハーヴェイ・バートル（Harvey Bartle III）裁判官が判決を言い渡した。ファタと4人の共同被告人は$600,000（約6900万円）を返還しなければならない。

2000年以降、連邦汚職法で有罪判決を受けた8人の議会議員の内7人はファタより短い刑期である。ファタ（民主党）はペンシルベニア州で裁かれ、恐喝、贈収賄他複数の罪で有罪となった後辞職している。

検察側は17年から22年の刑期を求めていた。ファタは、2007年の市長選挙運動のため、違法な100万ドルの融資を用意し、その一部を連邦助成金と慈善基金で払い戻したことで起訴された。彼はまた、経費を支払うため選挙資金を使ったこと、大使任命を欲している資金調達担当者から賄賂を受け取ったことで起訴された。

バートル裁判官は、ファタの事例を作ることで、汚職を抑止することが必要であると強調した。

最後にファタの言葉を引用する。
「この件に関わる捜査と裁判は、私の60年の人生において最も残念な出来事だ。私は、何千万という人たちの手助けをしてきた。その事実と、今回の有罪判決とは全く別のことだ」。

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