オバマ大統領はかつてハーバード・ロー・レビュー(Harvard Law Review)の会長だったこともある。このたび「刑事司法改革を推進する上での大統領としての役割」(The President’s Role in Advancing Criminal Justice Reform)というタイトルで当ジャーナルに論文を寄稿している。
『Law.com』、
『Harvard Crimson』、
『Politico』他も伝えている。
大統領による論文の寄稿というのは、もともとはオバマのアイディアではなかった。当ロー・レビューのスタッフが提案し、ハーバード・ロー・スクール学部長のマーサ・ミノウ(Martha Minow)がオバマにコンタクトを取ったのである。
オバマの論文には、自身の政権が刑事司法改革に向けて前進したが、さらに努力が必要だとある。アメリカで受刑者が多いことは単に不必要なだけでなく、支持できないものである、と書かれている。
現在のハーバード・ロー・レビューの会長マイケル・ザッカーマン(Michael Zuckerman)は、特に刑事司法については関心がある、と述べた。彼は13歳のときに不法侵入で有罪となったことがあるからである。2度目のチャンス(second chance)がなかったならば、ハーバード・ロー・レビューの会長にはなれなかっただろうし、こうやって大統領による論文を出版することに協力できなかったであろうと述べた。
ここで、ザッカーマンがセカンド・チャンスについて述べているのは、オバマが論文の中で言及しているからである。特に若者の最初の間違い(mistakesという言葉をオバマは使っている)については、監禁し罰を与えることを制限し、セカンド・チャンスを与え、罪を犯さないように若者を指導する体制が必要であると強調している。
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ハーバード大学教授のマーク・タシュネット(Mark Tushnet)は、保守系グループにより左翼教授のウオッチリストに自分が入れられていることについて、別に何とも思っていない、この職業にはつきものだよ、とHarvard Crimsonに語った。
タシュネットは、Turning Point USAというグループによって作成された“Professor Watchlist”に挙げられている200人の中の1人である。...
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ハーバード大学教授のマーク・タシュネット(Mark Tushnet)は、保守系グループにより左翼教授のウオッチリストに自分が入れられていることについて、別に何とも思っていない、この職業にはつきものだよ、とHarvard Crimsonに語った。
タシュネットは、Turning Point USAというグループによって作成された“Professor Watchlist”に挙げられている200人の中の1人である。このリストは、保守系の学生を差別し、反米価値を促進し、授業で左翼的宣伝活動をする大学教授たちを暴き公けに記録することを目的としている、とホームページに書かれている。同様の記事は
『New York Times』、
『New York Magazine』、
『Chronicle of Higher Education』も伝えている。
タシュネットは、2015年5月のブログで、保守系は文化戦争に敗北した、今や敗者に対して強硬路線で行くときだ、などと書いたことで、ウオッチリストの標的となった。
Turning Point USAのようなグループによって作成されたリストには、教授たちを怖がらせて黙らせる意図があるという。
リストに名前が挙がっている法学関係の教授を一部紹介する(教授についての説明はTurning Point USAが作成したもので全く正しくない、と批判している教授たちもいる)。
・レジーナ・オースティン(Regina Austin):ペンシルバニア大学教授。批判的人種理論(Critical Race Theory)を支持。
・グローリア・ブラウン・マーシャル(Gloria J. Browne-Marshall):John Jay College准教授。オバマケアの失敗は南部の白人過激派に責任があると主張。
・アーサー・キャプラン(Arthur Caplan):生命倫理学者。トランプが人々から支持を集める手法をヒトラーのものと比較。
・ジョシュア・ドレスラー(Joshua Dressler):オハイオ州立大学教授。ニューヨークの価値についてのテッド・クルーズの演説はユダヤ人差別であると主張。
・ゲイリー・ペラー(Gary Pellar):ジョージタウン大学教授。スカーリア判事没後、彼を偶像化し崇拝するのはやめろ、スカーリアはいじめと偏見のかたまりだと主張。
・ジョン・パウエル(John Powell):カリフォルニア大学バークレー校教授。ブッシュ政権はニューオーリンズがカトリーナ・ハリケーンで被害を受けた際、堤防を強化するための資金を引き揚げた、堤防は主に黒人たちを守るためのものであったからだ、と主張。
・Craig Willse:ジョージ・メイソン大学教授。スカーリア判事没後、ロースクールにスカーリアの名前をつけることに反対。スカーリア判事を人種差別主義者であり同性愛嫌悪者であると主張。
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