アフガン駐留軍撤退:バイデン米大統領がアフガン政府軍とトランプを批判(2021/09/01)
火曜バイデン大統領はアフガニスタン駐留軍撤退後初めて国民に向け演説。演説では、撤退で起きた混乱には一部トランプ前大統領にも責任があると非難した。
9月1日付
『ロイター通信』は「アフガン撤退を正当化するバイデン、政府軍とトランプの責任を指摘」との見出しで以下のように報道している。
バイデン大統領は火曜テレビ演説で、今週期限を迎えたアフガン撤退決定への批判を跳ね除けた。米兵と関係者数千人を残した撤退について、「トランプ前大統領から不安定な状況を受け継いだ。20年戦争はもっと早く終わらせるべきだった。この戦争を永久に続けるつもりはない」等と述べた。...
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9月1日付
『ロイター通信』は「アフガン撤退を正当化するバイデン、政府軍とトランプの責任を指摘」との見出しで以下のように報道している。
バイデン大統領は火曜テレビ演説で、今週期限を迎えたアフガン撤退決定への批判を跳ね除けた。米兵と関係者数千人を残した撤退について、「トランプ前大統領から不安定な状況を受け継いだ。20年戦争はもっと早く終わらせるべきだった。この戦争を永久に続けるつもりはない」等と述べた。アフガンには米国人100~200人が残留しており、その安否が最も不安視されるが、その多くは二重国籍者や長期滞在者で、政府は希望すれば退去を支援するという。
昨年トランプ政権が行ったタリバンとの合意で、「5000人の囚人が釈放され、タリバン幹部が含まれていた。撤退が6月や7月に始まっていても、脱出を求める人が空港に押し寄せていたことだろう。」とし、タリバン勢力に屈し、米国とNATO同盟国の早期撤退を招いたアフガン政府の無能さも非難した。
バイデン氏は、6月ホワイトハウスでガニ大統領と面会した際は旧友とよび、7月の電話会談では、アフガン政府への外交政治経済上の支援を約束していたのだが、演説では、「アフガン国民は大統領が亡命し、敵に国を明け渡した自国政府の崩壊を見届けた。」と非難。
多くの米国民は米軍撤退に賛成だが、この混乱と犠牲を伴う結末は今後数か月新たな試練を政権にもたらすだろう。コロナ対策と経済再建に追われたバイデン政権は、今、米軍基地に移住したアフガニスタン人数千人の住居探しにも対処しなければならない。また、コロナ感染者急増や、ハリケーン、山火事災害への対応、国会では各予算通過が待たれる。
バイデン氏の撤退対応は与党、民主党の一部、そして海外から激しい批判にあい、支持率低下につながっている。
多くの議員は、民間人の脱出が済むまで8月末の撤退期限の延長を要求し、共和党員、民主党員の一部は不満と怒りを見せる。共和党はこの危機を中間選挙の争点にすると予想される。月曜に公表されたロイター・イプソス世論調査によると、バイデンの撤退を支持する国民は40%未満。4分の3は、米国人全員撤退まで残留すべきとした。
8月31日付米国『FOXニュース』は「アフガン撤退後の初演説で、一部トランプの責任を指摘したバイデン」との見出しで以下のように報道している。
バイデン大統領は「前政権の撤退期限の5月1日の合意を守るか、増派するかの選択肢しかなかった」と、トランプ前政権のタリバン交渉を批判。政権は、2020年2月のアフガン駐留米軍撤退確約を含む、ドーハでのタリバンとトランプ前大統領との合意が足かせとなっていたとする。また8月31日は、「米軍撤退の任意期限ではなく、人命救助のための期限だった」とし、バイデン氏が就任した時には「タリバンの勢力は2001年以来最強となっていた」とする。「大規模な退避をもっと早くすべきだったとの意見もあるが、これほどの秩序をもって出来ただろうか」とし、「アフガン撤退の決定とそれに伴う結果に責任をとる」と述べた。
演説の終わりにかけて、バイデン氏によるトランプへの責任転嫁に納得がいかない保守派で「トランプ責任」はツイッターのトレンドワードとなった。FOXのコントリビュータ、タミー・ブルースは「半世紀かけた後、1月でもタリバン勢力が最大だったと言っている。数週間前にはタリバンが支配するはずがないと言っていたが」と投稿。前政権のリチャード・グレネル国家情報長官代行は、「タリバン猛攻はバイデン就任以来始まった。タリバンはトランプ時代には動けないとわかっていた。」とした。ここ数日間トランプ氏は、「(バイデン氏の)不名誉な退任の時だ」等とコメント。
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独立記念日直前に米フロリダでトランプ集会(2021/07/05)
アメリカのドナルド・トランプ前大統領が、独立記念日の祝賀行事として、フロリダ州で集会を行った。先月同州で起きたマンション崩壊事故の救出活動が続くことから、ロン・デサンティス知事は集会に欠席した。事故に配慮し、フロリダ州では花火など祝賀行事の一部が中止されている。
7月3日付
『ニューヨークタイムズ紙』は「マンション崩落事故のあったフロリダ州でトランプ集会」との見出しで以下のように報道している。
フロリダ州サラソタで、独立記念行事の一環で行われたトランプ集会。同州サーフサイドで一週間前に起きたマンション崩壊事故でビルでの捜索活動が続くさなかに、政治集会は開かれた
会場で黙とうが捧げられた後、トランプ氏は、キャンセルカルチャーやバイデン政権の批判を始めた。...
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7月3日付
『ニューヨークタイムズ紙』は「マンション崩落事故のあったフロリダ州でトランプ集会」との見出しで以下のように報道している。
フロリダ州サラソタで、独立記念行事の一環で行われたトランプ集会。同州サーフサイドで一週間前に起きたマンション崩壊事故でビルでの捜索活動が続くさなかに、政治集会は開かれた
会場で黙とうが捧げられた後、トランプ氏は、キャンセルカルチャーやバイデン政権の批判を始めた。今週始まった個人会社への訴訟の批判も行った。その後も様々な嘆きは続き、雨の中待ち続けた熱狂的な群衆を惹きつけた。
集会では、共和党の主導者らへの感謝を述べる際、ロン・デサンティス知事の名前は挙げなかった。デサンティス知事は先週被災地を訪問したバイデン大統領と面会している。トランプ集会に参加する予定だったが、参加は不可能だと判断したという。知事の補佐がトランプ側近に、マンション崩壊事故の影響を考慮して集会の中止の指示を入れ双方の間で協議が行われた。
デサンティス側が集会続行を確認し、変更の予定はないとの回答を得たという。トランプのスポークスマンであるリズ・ハリントンは、「集会はあと3時間で始まる、ボストンとニューヨーク間くらいの距離が離れ、救出活動への影響はないだろう。」と述べたという。トランプチームはオンラインも活用し、被害者援助物資の調達を指示しているとしている。
トランプ側近として知られてきたデサンティス氏だが、トランプ支持者の間で高まる人気が二人の間の諍いの種となりつつある。2024年の共和党最有力候補の同氏は、出馬をほのめかすトランプ氏と競り合うこととなるだろう。トランプの周囲では、トランプ氏がサンティス氏への警戒感を強めつつあるという声もある。
7月4日付米国『FOXニュース』は「フロリダの集会でデサンティス知事に触れなかったトランプ氏」との見出しで以下のように報道している。
フロリダ州南西部のサラソタ・フェアグラウンズで、退任後2度目となるキャンペーン形式の集会を行ったトランプ氏の調子は上々。熱狂的な歓声のなか、人種間の文化闘争、トランスジェンダーの権利を巡る政治闘争に話は及び、犯罪や移民問題などでバイデン大統領にも批判を向け、「街が悪の手に渡り、犯罪が横行している。国境がかき消されている」等と述べた。
出馬を匂わせ「我々は選挙を見据えている。ただ見ているだけではない。」と言うと、大きな歓声が沸き起った。ニューヨーク州検察のトランプオーガニゼーション起訴にも触れ、「検察の不正行為だ」等とした。だが一方、90分の演説で唯一つ省いたことがあった。フロリダ州のロン・デサンティス知事についてである。演説で、政治側近の多くの名を連呼したが、住宅崩落の救出活動のため、集会に不参加だった同氏の名は呼ばれなかった。
2018年、デサンティス知事が僅差で当選できたのは一部トランプの支持があったからとされる。同州のコロナ対策や、自粛制限への抵抗を見せた点が評価され、現在共和党有権者の間で支持率が上がっている。また、6月のコロラド州での保守派集会の投票ではトランプを僅差で上回っていた。そこで、国政への野心があるのではとの憶測から、今後両氏が対立する方向にあると見られているが、デサンティス側は対立の観測をすぐに否定している。
先週もオハイオ州で集会を開いたトランプ氏だが、来週末にも注目の行事が控えている。テキサス州ダラスで開かれる保守政治活動会議(CPAC)の最終日(今月17日)に演説を行う。大統領職退任後の2月に最初に行った演説もフロリダのCPACだった。先週は、テキサス州のアボット知事の支持に回ったことでも見出しを飾った。両氏はバイデン政権の移民政策を批判している。
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