フランス、インフルエンザが全国的に流行レベルに
新型コロナウイルスの流行が世界で続く中、フランスではインフルエンザが流行している。フランス公衆衛生局は16日、コルシカ島を除くすべての都市圏でインフルエンザが流行していると発表した。
仏紙
『ウエストフランス』によると、フランスではここ数日、新型コロナウイルスの感染者数が再び上昇し始めている。それと同時に季節性インフルエンザの罹患率がこの一週間で95%も上昇した。3月8日から13日にかけて、インフルエンザ様症状による受診率は人口10万人あたり146人だった。
現在フランス南部にあるコルシカ島を除く、フランス全土が流行警報レベルにある。先週、インフルエンザで入院した件数は574に上り、前週より64%増加した。...
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仏紙
『ウエストフランス』によると、フランスではここ数日、新型コロナウイルスの感染者数が再び上昇し始めている。それと同時に季節性インフルエンザの罹患率がこの一週間で95%も上昇した。3月8日から13日にかけて、インフルエンザ様症状による受診率は人口10万人あたり146人だった。
現在フランス南部にあるコルシカ島を除く、フランス全土が流行警報レベルにある。先週、インフルエンザで入院した件数は574に上り、前週より64%増加した。2021年10月頭以降、先週の10人を含め、157人が重症となり集中治療室に収容された。
仏『BFMTV』によると、2021年末にインフルエンザ患者数が一旦増加したもののすぐに収まり、今回はその第二波が進行していると見られている。2020-2021年の冬はインフルエンザの流行はほとんどなく、今シーズンの流行具合もまだ控えめであり、2018-2019年シーズンや2017-2018年シーズンに見られたような、急激なピークは見られていない。
開業医でフランス自由医療連合のジェローム・マーティ会長は、「この2年近く、インフルエンザの流行がなかった、あるいはほとんどなかった。それはマスクと手洗いのおかげです」と語っている。しかし、多くの規制が解除されたことで、「明らかに人々は気が緩んでおり、これがインフルエンザの流行を再加速させることにつながっています。」と述べている。また、すべての地域で学校が再開されたことも流行の一因になっていると見られている。
新型コロナウイルスと同様、高齢者は免疫システムが脆弱なため、インフルエンザにかかるリスクが最も高い。昨年はウイルスにほとんどさらされなかったために、感染と戦うための訓練ができていないという。
一方、このインフルエンザと新型コロナウイルスの患者数が同時に上昇している点について、感染症専門医のベンジャミン・ダビド氏は、「ウイルスが同時に共存するのは難しいので、互いが競合している可能性がある」と述べている。また、春の訪れとともに天気が暖かくなれば、他の呼吸器感染症と同様、「4月にはインフルエンザの流行は収まるかもしれない」と述べている。
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ウクライナ戦争:EUがウクライナ人のために1万床以上の病院ベッドを確保
欧州委員会のステラ・キリアキデス保健衛生担当委員とフランスのオリビエ・ヴェラン保健相は、27カ国が合わせて1万床以上の病院ベッドをウクライナ人のために確保したと発表した。
仏
『BFMTV』によると、EU諸国の保健相は2日にオンライン会議に参加し、「ウクライナからポーランドを通過する傷病者をそれぞれの国で受け入れるために欧州の連携を強化する」必要性について議論した。ウクライナにいる患者にとって現在進行中の戦争がもたらす危険性に加え、ウクライナのヴィクトル・リアシュコ保健相はこの会議で「30の医療施設が爆撃され、7つの病院が地図から消えた」と報告した。医師も何人か亡くなっているという。...
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仏
『BFMTV』によると、EU諸国の保健相は2日にオンライン会議に参加し、「ウクライナからポーランドを通過する傷病者をそれぞれの国で受け入れるために欧州の連携を強化する」必要性について議論した。ウクライナにいる患者にとって現在進行中の戦争がもたらす危険性に加え、ウクライナのヴィクトル・リアシュコ保健相はこの会議で「30の医療施設が爆撃され、7つの病院が地図から消えた」と報告した。医師も何人か亡くなっているという。
フランスもウクライナの患者を受け入れる。ヴェラン保健相は「ポーランドから、特に小児がんの子どもたちを受け取り、移送できるように動いている。1日から2日以内に、ポーランドから最初の子供たちがフランスに到着するはずだ」と述べた。
この受け入れのためにどれだけの場所が解放されるかと問われ、フランスとヨーロッパは「ウクライナからの病人や負傷者が行き場がないことがないようにする。必要なだけ受け入れ、必要なだけ場所を解放する」と答えた。
仏『フランスアンフォ』によると、キリアキデス保健衛生委員は記者会見で、「加盟国の病院に1万床以上のベッドを確保し、治療を待つ患者を移送するようにしている。小児科患者、未熟児の新生児とその母親、がん患者、火傷患者、集中治療室患者のためのベッドが含まれる」と述べた。戦争から逃れたウクライナ人の欧州の病院への移送を管理するため、EUとウクライナの国境に患者の健康状態をチェックする診療所が設置される。
キリアキデス保健衛生委員によると、すでに「今週、ポーランドからイタリアに最初の小児科患者が移送された」。今後さらに移送が増えると予想されている。危機が始まって以来、イタリアでは、ロンバルディア州で少なくとも24人、ピエモンテ州で13人など、数十人の病気のウクライナの子どもたちを受け入れたと地元当局が発表している。
自国の病院へのウクライナ人の受け入れは、欧州圏以外にも広がっている。カナダのフランス語メディア『TVAヌヴェル』によると、トロントのシックキッズ病院は、16日までにウクライナから5人弱のがん患者の子どもたちを受け入れる。
シックキッズ病院は声明で「シックキッズはウクライナの小児科病院と長年にわたり協力関係にあり、ウクライナの子どもたちの緊急な医療ニーズに応えることができる」と述べており、同小児病院は、カナダの子どもたちのニーズに応えることを優先しつつも、「海外の弱い立場の子どもたちにも、その能力があればケアを提供する道義的責任がある」と伝えた。同病院は、「子供たちとその家族のプライバシーを尊重するため、現時点では正確な患者数やその他の詳細を知らせすることはできない」と述べている。
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