6月27日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「ドゥテルテ比大統領、南シナ海領有権に関わる政策のために弾劾を求められる状況」
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は今週初め、中国がフィリピンにとって大切な戦略的パートナーであるため、南シナ海で発生したフィリピン漁船の沈没事故に関し、中国側に抗議することはしないと強調した。
更に同大統領は、沈没事故が発生した南沙(スプラトリー)諸島内のリード礁を含めたEEZ内で、中国船が漁をすることを認めるとまで言い出した。...
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6月27日付米
『ブライトバート』オンラインニュース:「ドゥテルテ比大統領、南シナ海領有権に関わる政策のために弾劾を求められる状況」
ロドリゴ・ドゥテルテ大統領は今週初め、中国がフィリピンにとって大切な戦略的パートナーであるため、南シナ海で発生したフィリピン漁船の沈没事故に関し、中国側に抗議することはしないと強調した。
更に同大統領は、沈没事故が発生した南沙(スプラトリー)諸島内のリード礁を含めたEEZ内で、中国船が漁をすることを認めるとまで言い出した。
これに関し、フィリピンメディア『ザ・ラップラー』オンラインニュースは、政府が勝手に領海内において第三国に漁業権を与えることはフィリピン憲法違反であると指摘した。
しかし、与党筆頭格のビンセンテ・ティト・ソット上院議長は6月27日、フィリピンTVニュースメディア『ANC』の番組“アーリィ・エディション”のインタビューに答えて、魚類に国境はなく、中国海域から来たかもしれないので、フィリピンEEZ内で中国船が漁をすることは、何ら問題はないはずだ、と同大統領を擁護する発言をした。
一方、『フィリピン・スター』紙によると、ソット上院議長は、同大統領に対する弾劾請求手続きについて特に反対はしておらず、ただ、同大統領がかねて求めている憲法改正に関わる“非常に有効なテスト・ケース”になると付言しているという。
なお、大統領府のサルバドール・パネロ報道官は6月27日、同大統領はフィリピン領海権を中国に与えようとしているのではなく、あくまで中国との衝突回避のため、中国船によるEEZ内での漁を認めるとしているだけである、と強調している。
一方、6月28日付フィリピン『マニラ・ブルティン』紙:「ドゥテルテ大統領、自身の弾劾を求める輩を逮捕すると宣言」
ドゥテルテ大統領は6月27日晩、大統領府で記者会見に応じて、自身に対する弾劾を求める声があることは気にしていないが、もし具体的な弾劾請求手続きに入ったならば、当該請求者らを逮捕すると脅す発言をした。
同大統領によれば、反対派の人たちは、習近平(シー・チンピン)国家主席が、もしフィリピンが南シナ海で天然ガス掘削を一方的に始めたら、戦争してでも止めさせると脅している事実を理解していないという。
すなわち、同大統領としては、フィリピンEEZ内で中国側と衝突することは、自国にとって全く有益とならないので、中国船による漁を認めるという妥協案を提案しているだけだと主張している。
そして同大統領は改めて、負けるとわかっている(中国との)戦争にフィリピン兵を送り出したくないと強調した。
なお、同大統領は、領海内の天然資源はフィリピンに独占的に帰属するとの憲法条文について、現在の状況からは何ら意味をなさないこととなっている、何故なら、この条文があるからと言ってフィリピンの経済的問題を解決してくれることにはならないからである、とも付言した。
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