高麗航空機5機がロシアへ(8月1日)
7月30日、5機の高麗航空機がロシアのウラジオストクへ向かった。そのうちの1機は金正恩委員長の専用機「オオタカ」と同型機であったことから、金正恩委員長の訪露の準備ではないかとの観測もある。
高麗航空の平壌~ウラジオストク便は週2便であることから、1日5機も飛ぶのは異例のことである。沿海州の企業との商談のためという説もあるが、公式報道がないことから、金正恩委員長の訪露の準備のためという説も残っている。...
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7月30日、5機の高麗航空機がロシアのウラジオストクへ向かった。そのうちの1機は金正恩委員長の専用機「オオタカ」と同型機であったことから、金正恩委員長の訪露の準備ではないかとの観測もある。
高麗航空の平壌~ウラジオストク便は週2便であることから、1日5機も飛ぶのは異例のことである。沿海州の企業との商談のためという説もあるが、公式報道がないことから、金正恩委員長の訪露の準備のためという説も残っている。9月にはウラジオストックで東方経済フォーラムが開催されることから、同地での金正恩委員長とプーチン大統領との首脳会談も予想される。
もしプーチン大統領との会談が実現されれば、北朝鮮は周辺国(あるいは6か国協議の参加国ということもできる)のうち、日本を除いた国々との首脳会談が行われることになる。
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韓国と北朝鮮による将官級会談“軍事的な緊張緩和・大枠で一致”(8月1日)
韓国と北朝鮮は板門店にある韓国側施設で軍の将官級の会談を開き、韓国国防省・金度均政策官、北朝鮮朝鮮人民軍・アンイクサン中将が首席代表として出席した。
韓国側によると、双方は軍事的な緊張緩和に向けて大枠で一致したという。
南北の非武装地帯に設置されている歩哨所の兵力や装備の一部を試験的に撤収する方針のほか、共同警備区域での非武装化などの検討を進め、今後、国連軍司令部とも協議するとしている。...
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韓国と北朝鮮は板門店にある韓国側施設で軍の将官級の会談を開き、韓国国防省・金度均政策官、北朝鮮朝鮮人民軍・アンイクサン中将が首席代表として出席した。
韓国側によると、双方は軍事的な緊張緩和に向けて大枠で一致したという。
南北の非武装地帯に設置されている歩哨所の兵力や装備の一部を試験的に撤収する方針のほか、共同警備区域での非武装化などの検討を進め、今後、国連軍司令部とも協議するとしている。
朝鮮戦争で死亡した兵士の遺骨を非武装地帯で共同で発掘することについても、南北は大枠で見解を共にし、具体的な時期や方法について実務者による協議を進めていくとしている。
韓国側が来月ソウルで開かれる安全保障の国際会議に代表団を派遣するよう要請したところ、北朝鮮側は検討する意向を示した。
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北朝鮮・米国有力紙“新たにICBM製造の兆候”(7月31日)
米国・ワシントンポストが30日付けの電子版で、米国の情報機関が北朝鮮を撮影した最新の衛星写真を分析したことろ、ピョンヤン付近の兵器工場で1発か2発のICBM製造の動きを新たに確認したと伝えた。
この兵器工場ではこれまでも米国・東海岸まで到達する能力があるとされる「火星15型」を製造してきた。
ワシントンポストは米朝首脳会談後も核ミサイル開発を続けていることを改めて示すものだとしている。...
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米国・ワシントンポストが30日付けの電子版で、米国の情報機関が北朝鮮を撮影した最新の衛星写真を分析したことろ、ピョンヤン付近の兵器工場で1発か2発のICBM製造の動きを新たに確認したと伝えた。
この兵器工場ではこれまでも米国・東海岸まで到達する能力があるとされる「火星15型」を製造してきた。
ワシントンポストは米朝首脳会談後も核ミサイル開発を続けていることを改めて示すものだとしている。
米国ではトランプ大統領が北朝鮮との非核化交渉は順調だと強調しているが、米国メディアは、北朝鮮・カンソンで核兵器用のウラン濃縮が秘密裏に続けられていると懐疑的な見方を強めている。
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ロッテ・グループ中国から撤退、中国は地対空ミサイル配備(7月30日)
韓国にTHAAD(高高度防衛ミサイル)が配備されてから、中国人観光客の訪韓が減少し、中国でのロッテ・グループの売り上げが大幅に減少していたが、ロッテ百貨店をはじめとするロッテ・グループが中国から撤退することになった。ロッテ・グループは中国で112店舗を出店していたが、5月までに96店舗をすでに売却しており、12店舗も順次閉店あるいは売却するという。
韓国に配備されたTHAADは北朝鮮を監視するためだと韓国は主張しているが、中国も監視対象に含まれているのではないかと中国が反発したことから起こった騒動であるが、一方で中国は8月初にはロシアの地対空ミサイルS400トリウーフムを導入する予定だという。...
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韓国にTHAAD(高高度防衛ミサイル)が配備されてから、中国人観光客の訪韓が減少し、中国でのロッテ・グループの売り上げが大幅に減少していたが、ロッテ百貨店をはじめとするロッテ・グループが中国から撤退することになった。ロッテ・グループは中国で112店舗を出店していたが、5月までに96店舗をすでに売却しており、12店舗も順次閉店あるいは売却するという。
韓国に配備されたTHAADは北朝鮮を監視するためだと韓国は主張しているが、中国も監視対象に含まれているのではないかと中国が反発したことから起こった騒動であるが、一方で中国は8月初にはロシアの地対空ミサイルS400トリウーフムを導入する予定だという。これはロシアが米国のミサイル防衛システムに対抗するために開発したもので、THAADと同じ役割をする。配備場所は明らかになっていないが、山東半島に設置されれば、韓国軍と在韓米軍の動きがモニタリングされることになることから、韓国は警戒を強めている。
非核化が進展しないことから、朝鮮半島の和平ムードにもやや陰りがでてきているが、防衛システムの強化という側面からすると楽観論を許さないようである。
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終戦宣言前に韓国軍の削減計画(7月29日)
できれば9月9日の建国記念日までに、それが無理でも年内には朝鮮戦争の停戦協定から終戦宣言を出したい北朝鮮であるが、韓国も「板門店宣言」にあるように年内の終戦宣言を目指している。それに対し米国は、北朝鮮の非核化への動きが先だとしている。米朝首脳会談の共同声明でCVIDの文言を入れないなど、北朝鮮への譲歩が目立った米国であるが、現在までは「非核化が先」と終戦宣言では譲らない。もっとも米兵の遺骨返還で態度をかえる可能性も残っている。...
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できれば9月9日の建国記念日までに、それが無理でも年内には朝鮮戦争の停戦協定から終戦宣言を出したい北朝鮮であるが、韓国も「板門店宣言」にあるように年内の終戦宣言を目指している。それに対し米国は、北朝鮮の非核化への動きが先だとしている。米朝首脳会談の共同声明でCVIDの文言を入れないなど、北朝鮮への譲歩が目立った米国であるが、現在までは「非核化が先」と終戦宣言では譲らない。もっとも米兵の遺骨返還で態度をかえる可能性も残っている。
北朝鮮は停戦協定が締結された日を「朝鮮祖国解放戦争勝利日」と呼んでいる。今年は7月27日に朝鮮戦争に従軍した老兵士たちを招いて「全国参戦老兵大会」を開催した。同大会は1993年の停戦40周年に第1回が開催され、その後2012,13,15年と開催し、今回が5回目となる。
一方韓国では、文在寅大統領が2022年までに陸軍を11万8000人削減して、韓国軍の常備兵力を現在の61万8000人から50万人にすることなどが盛り込まれた国防改革案を承認した。あわせて兵士の服務期間を陸軍・海兵隊で21か月から18か月に、海軍は23か月から20か月に、空軍では24か月から22か月に短縮される。さらに将官の数も減らすことから、5年後には各師団の守備範囲が現在の2倍に広がることから、対北朝鮮抑止力の面で不安視されている。
金正恩委員長にとって、体制の保証を意味する終戦宣言が必要であるように、6週連続で支持率が下落している文在寅大統領にとっても終戦宣言をぜひ実現しなくてはならない。韓国経済が鈍化するなど国内の失政から目をそらすためには、終戦を宣言し、北朝鮮との関係改善を演出し続ける必要がある。
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