日米防衛相・来月上旬に会談へ(4月22日)
岸防衛大臣は来月上旬、米国を訪問してオースティン国防長官と会談する方向で調整を進めている。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻への対応の他、中国や北朝鮮情勢についても意見を交わすことにしている。岸大臣としては、日本政府が年末までに改定する方針の国家安全保障戦略などについても説明し、日米同盟の抑止力や対処力の強化につなげたい考え。
極東アジアの動向と地政学上極めて危険な位置にある日本(4月16日)
極東アジア周辺の安全保障環境がにわかに危険水域に近づいている。ウクライナ情勢に日本が気を取られている間に、日本列島の足元が危うくなっている。中国は台湾海峡上空で統合軍事演習を行い、対馬列島周辺海域で情報活動を行い、北朝鮮はICBMや核開発を推し進め、近日中にもミサイル発射実験または核実験に踏み込むのではないかと言われている。
ロシアは経済制裁に加わった日本を非友好国として敵視し日本海で巡航ミサイルを発射するなど、日本に対する威嚇を強めている。...
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極東アジア周辺の安全保障環境がにわかに危険水域に近づいている。ウクライナ情勢に日本が気を取られている間に、日本列島の足元が危うくなっている。中国は台湾海峡上空で統合軍事演習を行い、対馬列島周辺海域で情報活動を行い、北朝鮮はICBMや核開発を推し進め、近日中にもミサイル発射実験または核実験に踏み込むのではないかと言われている。
ロシアは経済制裁に加わった日本を非友好国として敵視し日本海で巡航ミサイルを発射するなど、日本に対する威嚇を強めている。ロシアと日本は緩衝地帯なしで、北方領土で直接向き合う危険な状態となっている。今後、日本が三正面作戦を余儀なくされるという可能性があるにも関わらず、平和になれてしまったからなのか、日本国民はあまり危機感を感じていないように見える。
直近の動きをみていくと、まず4月13日に、自衛隊と米国原子力空母が日本海で日米共同訓練を行った。米国原子力空母の日本海での展開は2017年以来となるが、周辺海域の警戒監視を強める目的と、15日にも行われるとみられていた北朝鮮の核実験に対して日米で牽制する目的があった。
翌14日には、「ロシア軍潜水艦が日本海で巡航ミサイルを発射した」とロシア国防省が発表した。極東ロシア軍はかなりの数がウクライナに派遣されていることを考えると、日本への牽制もあると同時にロシア極東軍が手薄でないことを示すためのパフォーマンスでもあったと考えられる。
15日は、米国上下院超党派議員6人が台湾を訪問し蔡英文総統と会談した。これに対し中国軍東部戦区が台湾周辺の空海域で統合軍事演習を行ったと発表した。15日は北朝鮮・故・金日成主席生誕110周年の記念日「太陽節」であったが、懸念されたミサイル実験や核実験は行われなかった。
今後、北朝鮮が核実験やミサイル実験が行われる可能性が高いのは米韓合同軍事演習が始まる18日、軍が創設70周年を迎える25日、あるいは5月9日にプーチン大統領と歩調を合わせてロシアの対独戦勝記念日に何らかの行動をとる可能性もある。加えて韓国の新大統領就任式が行われる5月10日、バイデン大統領やインド・モディ首相が来日しクアッドが開催される5月下旬にも何らかの動きを見せる可能性もある。
日本列島は、地政学的にも好位置にあり、狙われやすい危険な立ち位置にもあることをはっきり自覚し、しっかり守りを固めたい。
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米国海軍原子力空母・日本海で海上自衛隊と共同訓練(4月14日)
北朝鮮によるさらなる弾道ミサイルの発射や7回目の核実験への警戒が続く中、米国海軍は原子力空母が日本海で海上自衛隊と共同訓練を行っていると明らかにした。
北朝鮮は米国空母が日本海に展開した2017年、ICBM級「火星15型」を初めて発射。今回も強く反発することが予想される。
米国・バイデン大統領・訪日検討受け・政府・クアッド首脳会合などに向け調整加速(4月13日)
米国・バイデン大統領はインド・モディ首相と行ったオンライン首脳会談で、来月下旬の日本訪問を検討していると明らかにした。これを受け政府は日本、米国、オーストラリア、インドの4か国で作るクアッド首脳会合の開催に向けた調整を加速させる方針。岸田首相とバイデン大統領の日米首脳会談のほか、バイデン大統領と拉致被害者家族との面会も実現させたいとしている。
今月中旬から下旬にかけてニュージーランド・アーダーン首相やドイツ・ショルツ首相が日本を訪問し、岸田首相と首脳会談を行う方向で調整。...
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米国・バイデン大統領はインド・モディ首相と行ったオンライン首脳会談で、来月下旬の日本訪問を検討していると明らかにした。これを受け政府は日本、米国、オーストラリア、インドの4か国で作るクアッド首脳会合の開催に向けた調整を加速させる方針。岸田首相とバイデン大統領の日米首脳会談のほか、バイデン大統領と拉致被害者家族との面会も実現させたいとしている。
今月中旬から下旬にかけてニュージーランド・アーダーン首相やドイツ・ショルツ首相が日本を訪問し、岸田首相と首脳会談を行う方向で調整。大型連休を利用して岸田首相がG20議長国・インドネシア、APEC議長国・タイなど東南アジア各国、欧州を訪問することも検討している。
岸田首相としては一連の外交を通じ、ウクライナへの軍事侵攻を続けるロシアに対する国際社会の結束を確認するとともに、中国の念頭に自由で開かれたインド太平洋の実現に向け協力を呼びかけたい考え。
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日米首脳「力での現状変更許さず」(3月25日)
ウクライナ情勢などをめぐり岸田総理大臣は訪問先のベルギーで米国・バイデン大統領と協議し、「ロシアによるウクライナ侵略に対して断固たる対応を取るための米国の指導力を高く評価している」と述べた。
両首脳は「いかなる地域でも力による一方的な現状変更を許してはならず、そうした試みには甚大なコストが伴うことを明確に示すことが重要」という認識で一致した。
北朝鮮の核ミサイル活動について「国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦」という認識で一致し、これを非難するとともに引き続き緊密に連携していくことを確認した。...
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ウクライナ情勢などをめぐり岸田総理大臣は訪問先のベルギーで米国・バイデン大統領と協議し、「ロシアによるウクライナ侵略に対して断固たる対応を取るための米国の指導力を高く評価している」と述べた。
両首脳は「いかなる地域でも力による一方的な現状変更を許してはならず、そうした試みには甚大なコストが伴うことを明確に示すことが重要」という認識で一致した。
北朝鮮の核ミサイル活動について「国際社会に対する明白かつ深刻な挑戦」という認識で一致し、これを非難するとともに引き続き緊密に連携していくことを確認した。
両首脳はバイデン大統領が日本を訪問する機会も念頭に日米同盟のいっそうの強化に向け引き続き議論することを確認した。両首脳が対面で会談するのは去年11月以来となる。
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