【4日付『ナショナル・ポスト』『BBC』など】　　一部の日焼け止めクリームに含まれる化学物質が、サンゴ礁にとって危険であることが判明している。ハワイ州は、サンゴ礁の白化や死滅につながるとして、オキシベンゾンとオクチノキサートと呼ばれる化学物質を含む日焼け止めクリームを禁止する法案を可決した。これらの化学物質は、「ハワイアン・トロピック」や「バナナ・ボート」といった、3500種以上の日焼け止め製品に含まれている。

州知事が最終的に署名をすれば法律は2021年1月から施行される見込みで、施行後ハワイでこれらの日焼け止めクリームを使用するには医師からの処方箋が必要になる。

日焼け止めクリーム中の化学物質は海水浴をする人間から剥がれ落ち、海に流れ、サンゴを白化、死滅に追いやる。Archives of Environmental Conatmination and Toxicology(環境汚染と毒物学のアーカイブ)に2015年に掲載された論文によると、毎年14,000トンの日焼け止め剤がサンゴ礁にたどりつく。...

州知事が最終的に署名をすれば法律は2021年1月から施行される見込みで、施行後ハワイでこれらの日焼け止めクリームを使用するには医師からの処方箋が必要になる。

日焼け止めクリーム中の化学物質は海水浴をする人間から剥がれ落ち、海に流れ、サンゴを白化、死滅に追いやる。Archives of Environmental Conatmination and Toxicology(環境汚染と毒物学のアーカイブ)に2015年に掲載された論文によると、毎年14,000トンの日焼け止め剤がサンゴ礁にたどりつく。

ハワイのエスペロ上院議員は、ツイッターで次のように述べた。「ハワイは、この規模の法案を通過させた最初の州である。世界が注目している。可決したので我々の海洋環境を保護していこう。」

スミソニアン国立自然史博物館によると、サンゴ礁は海洋と人間の生活に不可欠である。海洋生物を保護するだけでなく、食糧、薬用、観光など、人間に年間300億～1,720億ドルの価値をもたらしている。

サンゴの白化は、サンゴがストレスを受けたときに発生する。大規模な白化は、主として高水温によって起こるが、サイクロン、水質の変化、淡水の増加も白化の要因となる。

環境が主要因となるため、日焼け止めクリームの禁止でどの程度環境が改善されるのか疑問視する科学者もいる。また日焼け止め剤が皮膚がんを防ぐのに効果があるとの研究が数多くある中、日焼け止め製造メーカーは、長年FDA(米国食品医薬局)が安全としてきた成分を何故今取り除く必要があるのかと反対している。