フランス24TVチャンネルは、EUの最大の経済大国ドイツが2021年に計画していた経済立て直し政策が、資材不足やコビッド19変異株による再まん延で頓挫し、周辺EU諸国に比べ、後れを取っていることを報道した。
ドイツの2021年の国内総生産(GDP)成長率は1月14日にドイツ国立統計局(Destatis)により発表された暫定値では2.7%にとどまった。
ドイツ復興金融公庫(KFW)のチーフ・エコノミスト、ケーラー・ガイブによると、2021年初めにおけるドイツ経済の成長予測ではもっと高い成長率を期待していたという。
最初の経済成長見通しは楽観的であったが、1年を通じて経済成長率は下方修正を余儀なくされたという。...
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ドイツの2021年の国内総生産(GDP)成長率は1月14日にドイツ国立統計局(Destatis)により発表された暫定値では2.7%にとどまった。
ドイツ復興金融公庫(KFW)のチーフ・エコノミスト、ケーラー・ガイブによると、2021年初めにおけるドイツ経済の成長予測ではもっと高い成長率を期待していたという。
最初の経済成長見通しは楽観的であったが、1年を通じて経済成長率は下方修正を余儀なくされたという。
「それもそのはずで、コロナ禍後の世界的な資材の欠乏に加えて、欧州におけるコビッド19感染流行の第4波がとそれに伴う新たな感染対策の強化が原因している。」とKFWのチーフ・エコノミストは記者会見で説明した。
さらに、2021年の経済成長率では2020年のコビッド19感染流行第1波での経済後退を挽回することは充分でなく、2021年のGDPはコロナ禍前よりマイナス2.1%となっているとKFWのチーフ・エコノミストは付け加えた。
なお、最初コロナ禍に見まわれた2020年にはドイツは、他のEU諸国に比べて損失を最小限とし、マイナス4.9%成長率にとどめることができた。ところが、2021年にはドイツの経済成長率は、EU諸国平均で5%に達しているのに比べ、約半分にとどまっている。
一方で、社会民主党の党首オーラフ・ショルツが12月にようやく連合政権の首相になるまで政治的に空白期間を生じたことも経済成長に少なからず影響しているという。
特に工業国のドイツにとっては、去年の年末でのオミクロン変異株での急激な感染流行や部品、原材料の不足もドイツ経済に悪影響を与えている。
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