米玩具大手マテルは、今年6月から同社のバービー人形シリーズに、車椅子や義足のキャラクターが新たに登場することを発表した。バービー人形は今年で60周年を迎えるが、ファンの要望も取り入れ、さらに多様性を持った新シリーズを導入する。
『CNN』『USTトゥデイ』『BBC』など多くのメディアが14日までに報じた。新キャラクターなどは、「バービー・ファッショニスタ」の2019年版新シリーズの一環であり、子供たちに美しさの表現の多様性を示すことを狙いとしている。
マテルは声明で、「1つのブランドとして、美しさやファッションに関する多次元的な見方をさらに紹介するため、当社の人形にそれら(キャラクターなど)を取り入れることによって、障害をめぐる人々の会話を高めていくことができる。...
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『CNN』『USTトゥデイ』『BBC』など多くのメディアが14日までに報じた。新キャラクターなどは、「バービー・ファッショニスタ」の2019年版新シリーズの一環であり、子供たちに美しさの表現の多様性を示すことを狙いとしている。
マテルは声明で、「1つのブランドとして、美しさやファッションに関する多次元的な見方をさらに紹介するため、当社の人形にそれら(キャラクターなど)を取り入れることによって、障害をめぐる人々の会話を高めていくことができる。」と説明した。
同社は義足のある人形の開発にあたり、左腕に障害を持つ13歳の活動家ジョーダン・リーブスさんに協力を求めた。人形で遊ぶときに「より現実的な」経験ができるよう、義足は取り外すことができる。
同社はさらに小児病院や車椅子の専門家からの助言を得て、人形用の車椅子を設計したが、車椅子はバービー人形のファンから最も望まれていたアクセサリーの1つだった。車椅子用の新しい人形は、関節が曲がりやすく、車椅子に簡単に乗せられるようにできているが、他の人形も使えるという。
身体障害者の権利を守る活動家団体は、今回のマテルの動きを好意的に捉えている。米国の障害者団体NDRNの幹部カート・デッカー氏は、バービーのような社会で良く知られた商品が、様々なタイプの人々がいることを示すのは象徴的なことであると評価した。同氏は、新しい人形が障害に対する偏見を取り除き、子供たちに対し、障害者は何も悪くないと教えてくれれば良いと期待感を示した。
2019年版「ファッショニスタ」には、髪を編んだり、モデルのようなスタイルではなく、一般人に近い体形だったり、筋肉質の腕を持つものなど、様々な容姿の人形が登場する。マテルは、肌や目の色、髪型、衣服などに変化を持たせたバービー人形を生み出し、多様性を取り入れてきたが、その取り組みの一環だ。同社は2017年、イスラム教徒の女性が頭髪を隠すために用いるスカーフ「ヒジャブ」を着用した人形を導入した。同社は今後、同性婚をしたバービー人形のカップルをシリーズに取り込むことも検討しているという。
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