米国からハイチに輸入される米に基準値を超えるヒ素混入(2024/02/26)
メキシコ、日本と並ぶアメリカ産米の主要な輸入国ハイチでは、米国からの輸入米に健康に影響する重金属が含まれていたという。
2月23日付
『U.S.ニュース&ワールドレポート』(ロイター通信):「米国からハイチへ輸出される米に危険水準のヒ素混入」:
ハイチでは、米国から輸出される米を主食としているが、ミシガン大学の最新調査によると、その米にガンや心臓病のリスクを高め、健康を損なうレベルのヒ素やカドミウムが含まれていたという。
ハイチはメキシコ、日本と並ぶ主要な米国産米の輸入国で、西半球で最貧国となるハイチでは、国内産よりも輸入品が安価に入手できる。...
全部読む
2月23日付
『U.S.ニュース&ワールドレポート』(ロイター通信):「米国からハイチへ輸出される米に危険水準のヒ素混入」:
ハイチでは、米国から輸出される米を主食としているが、ミシガン大学の最新調査によると、その米にガンや心臓病のリスクを高め、健康を損なうレベルのヒ素やカドミウムが含まれていたという。
ハイチはメキシコ、日本と並ぶ主要な米国産米の輸入国で、西半球で最貧国となるハイチでは、国内産よりも輸入品が安価に入手できる。
調査によると、コメに含有されたヒ素やカドミウム濃度は、ハイチ産のコメのほぼ2倍だったという。その中では、国際基準を超えるサンプルも検出され、ほぼ全てのサンプルで米食品医薬品局の小児に対する基準を上回った。
ハイチでは、1980年代から90年代の政治紛争の間に定められた長期契約により、関税が引き下げられた輸入米が店頭を独占、今ではコメのほぼ90%を米国の輸入に頼っている。米国産のコメ助成を行ったビル・クリントン元大統領は後に、ハイチの生産者を壊滅させたこの政策は「間違い」だったと述べている。
輸出量の多い州はルイジアナ州、テキサス州、アーカンソー州で、専門家は米国のヒ素やカドミウム濃度基準の緩さを指摘する。
調査は2020年で、ハイチの1年間のコメ消費量は国民一人当たり平均約85キロ(米国では12キロ)、コメは特にこのような金属を吸収しやすく、成人より子供の方が健康被害を受けるリスクが高くなる。対策としては、米国産米の再調査、ハイチの農業セクター強化や安全基準の見直しが指摘されている。
ハイチでは農村を襲う武装ギャングが横行することで、食料価格をさらに引き上げている。国連統計によると、30万人以上が家屋を逃れ、人口の約40%が飢餓に苦しんでいる。
2月25日付イラン『Webangah』:「アメリカが有害な米をハイチに輸出」:
米国からハイチに輸出されるコメが、ヒ素などの重金属に汚染されていることが調査結果により明らかとなった。最新の米ミシガン大学による研究によると、米国が輸出するコメに危険な病気を引き起こす汚染物質が含まれていたという。
ハイチの主要なコメ輸入国は米国で、コメに含有されたヒ素やカドミウムの濃度はハイチで生産されるコメの約2倍だったという。更に、すべての輸入サンプルで汚染物質が米国当局の基準値を超えていた。
ハイチはメキシコや日本と並び、米国産米の主要な輸入国で、輸入米が国産米の価格を下回っている。
閉じる
2050年までに世界のガン患者77%増加、WHO予測(2024/02/02)
1日に発表された世界保健機関(WHO)の最新推計によると、2050年までに世界のがん患者は77%増加し、ガンによる死者は1850万人になると予測されている。
2月1日付米
『CBS』:「2050年までにガン新規患者77%増、WHO試算」:
2050年までに新規のガン疾患患者は、2022年の77%にあたる3500万人まで増加すると世界保健機関(WHO)は推計している。2月4日の「世界対癌デー」にあたり、WHOの国際がん研究機関が発表した。
115カ国を対象とした調査で、大多数の国ではガン治療への十分なコストが支払われていないという。...
全部読む
2月1日付米
『CBS』:「2050年までにガン新規患者77%増、WHO試算」:
2050年までに新規のガン疾患患者は、2022年の77%にあたる3500万人まで増加すると世界保健機関(WHO)は推計している。2月4日の「世界対癌デー」にあたり、WHOの国際がん研究機関が発表した。
115カ国を対象とした調査で、大多数の国ではガン治療への十分なコストが支払われていないという。WHOによると、2022年世界のガンによる死者は1000万人ほど。約5人に1人が生涯でがんを発症し、男性の約9人に1人、女性の12人に1人がガンが原因で死亡している。
ガン疾患が増える要因としては、高齢化と人口増加、大気汚染などの環境リスク要因への暴露、タバコやアルコールの摂取、肥満が挙げられている。タバコは、ガンの中で最も多い肺がん発症の大きな原因となる。
アジア諸国では比較的タバコ使用が高いことが死者の増加の原因となっている。乳がんが2番目に多く、大腸がん、前立腺がん、胃がんと続く。タバコやアルコール、肥満が世界的にガンの主なリスク要因とされる一方、西欧諸国では、超加工食品、加工肉も大腸がん等のリスク要因となっているという。
基礎的ながん治療が保険適用されている国はわずか39%、鎮痛緩和医療サービスが保健適用されている国はわずか28%だった。途上国においては、ガンそのものだけでなく、十分な医療制度が備わっていないことも問題となっている。
同日付米『U.S.ニュース&ワールドレポート』:「WHO報告書:2050年までに世界のガン患者が2倍に」:
1日に発表されたWHOの最新推計によると、2050年までに世界のがん患者は77%増加し、ガンによる死者は1850万人になると予測されている。
ガンの世界的な脅威は、今後増加の一途を辿るとみられるが、多くの国では適切なリソースや治療サービスが不足しているという。
データによると、2050年までにアフリカでガン患者が最も増えるとみられ、2022年の140%増となる2800万人。アジアでは、2022年が9800万人と世界最大だが、2050年には1740万人と77%増加するとみられる。
調査ではガン増加のリスク要因として、高齢化による発症の増加、世界的な高齢者人口の増加が挙げられている。2019年の国連統計によると、2050年までに、65歳以上の人口が15億人に達すると予測されている。その他、肥満に加え、大気汚染、タバコ、アルコールといった社会経済発展に関連したリスク要因が挙げられている。
同じく1日に発表された115カ国の健康保険の適用範囲の調査によると、肺がん治療サービスが保健で適用されている国は、富裕国が途上国に比べ4~7倍多く、幹細胞移植がカバーされる国は12倍多かった。また、早期発見や患者治療における治療格差としては、国の貧富の差だけでなく、同一国内での格差も存在するという。
閉じる
その他の最新記事