6月1日付新
『TOC』:「中国との緊張が高まる中、台湾、米国がワシントンで貿易協定に署名へ」:
米国と台湾が1日、貿易協定に署名するという。台湾海峡を巡って米中の緊張感が高まることとなりそうだ。
台北の貿易交渉局(OTN)は、「21世紀の貿易に関する米台イニシアチブ」の第一段がワシントンで署名されることとなるとしている。
1979年に米国との政治的国交が中国に移ってからも、米国は台湾との同盟関係を維持し、武器供給を行ってきた。...
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6月1日付新
『TOC』:「中国との緊張が高まる中、台湾、米国がワシントンで貿易協定に署名へ」:
米国と台湾が1日、貿易協定に署名するという。台湾海峡を巡って米中の緊張感が高まることとなりそうだ。
台北の貿易交渉局(OTN)は、「21世紀の貿易に関する米台イニシアチブ」の第一段がワシントンで署名されることとなるとしている。
1979年に米国との政治的国交が中国に移ってからも、米国は台湾との同盟関係を維持し、武器供給を行ってきた。台湾にとって米国は第2位の貿易パートナーである。
新たなイニシアチブにより、税関業務が合理化され、規制手続きも改善し、腐敗対策も強化されるとみられ、台湾政府はこの協定を1979年以来「最も重要で包括的」な貿易協定だとしている。
中国は近年、台湾への脅威を高めつつあり、台湾海峡周辺での軍事演習が増え、各国との関係を断絶しつつある。昨年8月、ペロシ元米下院議長が台北を訪問した際、中国が大規模な軍事演習を行ったことで、米国は台湾への支援として、貿易交渉プランを発表していた。
6月2日付香港『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』:「米台が新たな貿易イニシアチブで最初の合意」
米通商代表部は1日、米国と台湾は、経済貿易関係強化のための新たな協定に署名したと発表した。
当合意は、21世紀の貿易に関する米台イニシアチブとして昨年米台間で協議が開始された枠組みで、
電子文書化や電子決済、貿易の迅速化するための対策として始まっていた。
これに先立ち、中国商務省の王文濤は、ジーナ・レモンド米商務相と会談。先週デトロイトで開かれたAPEC(アジア太平洋経済協力)の際には、キャサリン・チ・タイ米通商代表と会談していた。
米国上空で中国の偵察気球が発見され、台湾の蔡英文は4月訪米し米高官と会談を行う等、対面方式でのハイレベル交渉が再開されたことで、米中関係は悪化。
中国は台湾を本土の一部とみなしており、必要とあれば軍事的手段で本土に組み込まれるべきと考えているため、台湾と他国の公式会合に反対の立場を゙取っている。
外務省の毛寧報道官は、米国の動きは、「中国一国原則」、「米国が台湾との非公式関係を維持するとの立場に大きく反する」とし、「米国は、台湾との交渉も、公的な協定署名も控えるべき」で、「経済や貿易を口実に、台湾の独立を求める分子勢力へ誤ったメッセージを送るのをやめるべき」だと主張している。
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