チャットGPTを開発した米「オープンAI」社は、同社の生成AIを使い、中国、イラン、ロシア、イスラエルの集団が誤情報を拡散していたとしている。米大統領選が近づく中、AI技術の濫用への懸念が高まっている。
5月30日付米
『ワシントン・ポスト』:「ロシアと中国の集団がAI技術を悪用しプロパガンダ拡散」:
チャットGPTを開発したオープンAI社は30日、同社の生成AIを使って世界的に政治世論工作を図っていたロシア、中国、イラン、イスラエルの集団を確認したことを公表した。
今年の米大統領選が近づく中、闇のプロパガンダ活動が生成AIを用いて容易に行われるのではないかとの懸念が高まっている。...
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5月30日付米
『ワシントン・ポスト』:「ロシアと中国の集団がAI技術を悪用しプロパガンダ拡散」:
チャットGPTを開発したオープンAI社は30日、同社の生成AIを使って世界的に政治世論工作を図っていたロシア、中国、イラン、イスラエルの集団を確認したことを公表した。
今年の米大統領選が近づく中、闇のプロパガンダ活動が生成AIを用いて容易に行われるのではないかとの懸念が高まっている。
同社は、ロシア、中国、イランの有名プロパガンダに関連したアカウントを削除。これらの集団は同社のAI技術を使って、投稿をしたり、別の言語に翻訳したり、ソーシャルメディアへの自動投稿を可能にするソフトウェアを構築していたという。
だがいずれもそれほどの注目はなく、関連アカウントへのアクセスも殆ど無く、僅かなフォロワーがいるのみだった。だが、同社のレポートによると、生成AIを使用した集団は、大量のテキストを、以前と比べ、殆どミスなく生成していることが確認されたという。そのため、「他の集団も行う可能性もあり、看過する時ではない。歴史をみると、世論工作は何年も失敗を積み重ねるが、見過ごすとある時突然ブレークスルーを遂げる」と懸念を示している。
中国の「スパムフラージュ」と呼ばれる集団はソーシャルワーク上のリサーチ活動でAIを使用し、中国語、韓国語、日本語、英語での投稿を行っていたという。イランの「国際バーチャルメディア連合」という集団は、自身の記事作成に同社のAIを使っていた。
ロシアの「バッドグラマー」という初登場の集団は、テレグラムアプリに自動的に投稿を行うプログラムで、ロシア語や英語で「米国はウクライナを支援すべきではない」と主張する内容のコメントを投稿させていたという。また、イスラエルの「STOIC」という政治的活動企業は、カナダ、米国、イスラエル向けに、ガザ戦争に関してイスラエル寄りの投稿させていたという。
フェースブックを運営するメタ社も29日、「STOIC」の活動を公表、同集団によるフェースブックの510個、インスタグラムの32個のアカウントを削除したとしており、中にはハッキングされたアカウントもみられたという。
5月31日付米『ロイター通信』:「オープンAIがAIを不正操作した工作活動を摘発」:
オープンAIのサム・アルトマン氏は30日、インターネット上で同社のAIを使い「工作活動」を図っていた5つの活動を阻止したと発表。
工作活動は過去三ヶ月にわたり、偽名やプログラムで様々な言語を使い、短文コメントや長文記事を生成していたという。これらはロシア、中国、イラン、イスラエルによるもので、ロシアのウクライナ侵攻、ガザ紛争、インド総選挙や欧米の政治等の問題を話題にしたものだったという。
オープンAI社は28日、幹部による安全とセキュリティ委員会を設置。これらの工作活動では、AI生成物だけでなく、手動で書かれたテキストやネット上からコピーしたとみられる情報や画像も含まれていたという。
メタ社は、29日の四半期セキュリティレポートで、「AI生成のような」内容の投稿がフェイスブックやインスタグラムで確認されたとしている。例としては、各国ニュース機関や米議員の投稿の下に、イスラエルのガザ戦争での対応を賞賛するコメントがみられたという。
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欧州コペルニクス研究所によると、「海洋での熱波が大きな影響を及ぼしていて、大きな被害をもたらす可能性がある。」という。さらに、アメリカ海洋、大気庁(NOAA)は、「9か月間、連続して高い海水温度を記録した。」と指摘している。さらに、「2023年の1年間に、オリンピックプール23億個分の水を沸騰させる熱を海洋が吸収したことに相当する。」と1月11日に発表されたNOAA
機関誌‘Advances in Atmospheric Science’で説明を付け加えた。
2023年は海水記録を取り始めてからこれまでで最も温度が高い年に相当し、世界中の科学者たちはこぞって高い海水温度記録を呈する海洋の危機的な状況に関して警鐘を鳴らしている。
赤道付近の太平洋、北大西洋、地中海、カリブ海など全ての海域で危険状態が継続しているという。海洋温度の異常状態は、大気温度で観測される異常よりも顕著に表れているという。
フランスの海洋・気候研究所の気象学者ジュリー・デシャイエ氏は、「2023年は気候変動の影響を直接受けたことと、それに伴って起きた、海洋でのエルニーニョ現象による影響で、これまでにない異常に高い海洋温度となった。」と総括している。
デシャイエ氏は、さらに「2023年の海洋温度は、過去のデータに比べると確かに以上ではあるが、これからの温室効果ガスの排出により待ち受ける未来のデータと比べると、普通のデータになっていくと見られる。これ以上、異常な海洋温度を記録しないためには、温室効果ガス排出量を制限してこれ以上増やさないようにする努力が必要だ。」と訴えた。なお、世界の平均海洋温度(SST)は、2023年8月と2024年1月にこれまでの最高値21.1℃を記録した。
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