フランス、コロナ危機によりホテル・飲食業界で従業員が23万人以上減(2021/09/29)
フランス労働省によると、2020年2月から2021年2月にかけて、ホテルや飲食業界では、21万3000人が新しく雇用されたのに対し、45万人が離職した。新型コロナウイルスの影響を大きく受けたこの業界が人手不足で苦しんでいる。
仏
『BFMTV』によると、雇用省統計局は23日、宿泊・飲食業界では、新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた2020年2月から2021年2月の間に23万7千人の従業員が減少したことを発表した。業界で働く人は1年間で1309万人から1072万人に減少したことになる。その前の2年間では平均5万人の従業員を毎年獲得していた。2021年2月時点では、労働者の67%にあたる72万2千人が短時間勤務をしていたことも判明した。...
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『BFMTV』によると、雇用省統計局は23日、宿泊・飲食業界では、新型コロナウイルスの感染拡大に見舞われた2020年2月から2021年2月の間に23万7千人の従業員が減少したことを発表した。業界で働く人は1年間で1309万人から1072万人に減少したことになる。その前の2年間では平均5万人の従業員を毎年獲得していた。2021年2月時点では、労働者の67%にあたる72万2千人が短時間勤務をしていたことも判明した。
統計局は、「2021年6月末には、業界の活動の再開に伴い、採用難が起こった。10人中3人の従業員が人材不足を訴える企業で働き、10人中1人の従業員が、短時間勤務を強いられた従業員の予期せぬ離職で人材不足に直面している企業で働いていた。春にホテルやレストランが再開された際、4万6千人の従業員が不足していた。」と説明している。
仏『ラ・トリビューヌ』によると、大統領選挙を数ヶ月後に控え、マクロン政権は、人材不足に陥っているカフェやレストランで、クレジットカードで支払われるチップを非課税にすることを発表したと伝えている。
マクロン大統領は、「クレジットカードで支払われるチップに関して、雇用主は無料、従業員は非課税とすることを決定した」と述べた。「これにより、従業員の購買力を高めて、より多くの若者を含めた人材を惹きつけることができる」と述べている。
今回の措置は、デルタ株への感染の恐れと、コロナパスの導入に対応したものだという。ルメール経済相は、「飲食店では、コロナパスが導入された8月9日の週にはクレジット払いが2019年比で5%、その後の週には8%増加した」と述べ、接触を避けるためのクレジットカードでの支払いが増えていることを指摘した。この決定は、業界関係者からも歓迎されている。
一方で、コロナ禍で、デジタル利用が加速し、食事の支払いをクレジットではなく、QRコードで行うサービスも誕生している。食事のデリバリーに特化したお店も年率12%以上の成長が見込まれている。さらには、ソーシャルディスタンスや自宅勤務などの習慣の変化でパン屋や持ち帰りを提供している店が売り上げを伸ばしている。こうした背景から、クレジット払いのチップの非課税化措置がどの程度効果が出るのかは不透明であるという声も上がっている。
夏の間、カフェ、レストラン、ホテルはコロナ以前のレベルには遠く及ばず、売り上げは2019年の夏に比べて20%減少している。8月には、通常の売り上げの80%以上を達成した店舗は40%にとどまっている。
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ヨーロッパ、「ヘルスパス」の導入進む(2021/07/30)
新型コロナウィルスに感染した後完治した人、コロナワクチンを接種した人、検査で陰性と判定された人が、特定の公共の場所に入場できるようにする「ヘルスパス」。ここ数週間、欧州ではデルタ型の台頭を背景に、その導入が広まっている。パスの呼び方や使用する場所は国によって異なるものの、感染拡大を抑え、ワクチン接種を促すためのものという考え方は共通している。
仏
『レゼコー』紙によると、デンマークはいち早くコロナパスを導入した。春先に導入を決定し、「コロナ以前のような生活」を取り戻したい人には必要不可欠なものとなっている。現在も、美容院やスポーツジムに行く際には義務づけられている。しかし、国は緩和することを選択し、8月1日からは美術館、映画館、劇場に行く際にパスを提示する必要がなくなる。また、9月1日からは、バーやレストランでも不要になる。
また、ハンガリーでは4月末に、ホテルや劇場、レストランへの入場の際に、一回目のワクチン接種後に発行される「免疫証明書」の提示を義務付けることが決定された。...
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『レゼコー』紙によると、デンマークはいち早くコロナパスを導入した。春先に導入を決定し、「コロナ以前のような生活」を取り戻したい人には必要不可欠なものとなっている。現在も、美容院やスポーツジムに行く際には義務づけられている。しかし、国は緩和することを選択し、8月1日からは美術館、映画館、劇場に行く際にパスを提示する必要がなくなる。また、9月1日からは、バーやレストランでも不要になる。
また、ハンガリーでは4月末に、ホテルや劇場、レストランへの入場の際に、一回目のワクチン接種後に発行される「免疫証明書」の提示を義務付けることが決定された。その後ワクチン接種率が上がり、デンマークのように、この規制は緩和された。証明書は現在、スポーツイベント、屋内パフォーマンス、500人以上のイベントの際に必要となっている。
オーストリアでは、レストランや文化施設への入場にパスの提示が義務付けられている。ルクセンブルクでは、入店の際にパスの提示が求められる。ポルトガルでは、ホテルやスポーツ施設でも提示義務を拡大することが決定された。その10日後には、ギリシャもレストランの入店にワクチン証明書の提示が義務付けられた。アイルランドでも26日から、営業を再開したバーやレストランでワクチン証明書が必要となる。
イタリアも8月6日から、バーやレストラン、プール、スポーツ施設、博物館、映画館、劇場、テーマパークなどの閉鎖された場所に入る際には「ヘルスパス」が必要となる。
仏『ラ・トリビューヌ』紙によると、フランスはパスの導入が最も遅い国の一つであるが、その適用範囲は他の欧州諸国よりも広範囲にわたっているという。7月21日より、50人以上が利用するレジャー・文化施設(映画館、美術館など)で、ヘルスパスの利用が義務付けられている。8月初旬には、飲食店、見本市・展示会、飛行機、電車、長距離バス、医療機関などにも拡大される予定となっている。
ドイツやスペインでは各州にその判断が任されているため、州によって異っている。一方ロシアでは、6月末にモスクワ地域がレストランにヘルスパスを導入したが、非常に不評で3週間後には廃止された。英国では、9月にナイトクラブや「その他の混雑した場所」への入場にヘルスパスの導入が予定されている。
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