米ネバダ州に女性が上下両院の議員総数の過半数を占める州議会が誕生、全米で初(2019/02/08)
米ネバダ州ではこのほど、女性が上下両院の議員総数の過半数を占める州議会が誕生した。上院・下院のいずれかで女性が多数派となった州の事例はあるが、両院総数で過半数を占めるのは、米国で初めてとなる。
『CNN』や
『ハフポスト』、地元ネバダ州の
『ラスベガス・サン』などの地方紙が7日までに報じたところによると、同州の州議会では、4日から80回目となる新たな会期が始まったが、同州の議員総数63人の内、上院9人、下院23人の合計32人が女性となり、その比率が50.8%となった。女性議員らは議会の召集前に集合し、写真撮影に応じた。
米国では、現在コロラド州議会の下院で女性が多数派となっている。...
全部読む
『CNN』や
『ハフポスト』、地元ネバダ州の
『ラスベガス・サン』などの地方紙が7日までに報じたところによると、同州の州議会では、4日から80回目となる新たな会期が始まったが、同州の議員総数63人の内、上院9人、下院23人の合計32人が女性となり、その比率が50.8%となった。女性議員らは議会の召集前に集合し、写真撮影に応じた。
米国では、現在コロラド州議会の下院で女性が多数派となっている。過去にも一院だけという点では、ニューハンプシャー州でも約10年前に同様の事例があった。しかし、両院総数で女性が過半数を占めるのは、米国の連邦や州の議会では初めてのことである。
全米の州議会合計では、女性議員の占める比率は30%に満たない。ミシシッピー、ウェストバージニア、アラバマ、ルイジアナの各州では特に低く、15%ほどになる。国政レベルとなると、連邦議会の比率はさらに低くなり、25%未満だという。ちなみに日本の衆議院や地方議会は約10%に過ぎない。そうした中、ネバダ州両院総数での過半数は画期的だ。
ネバダ州の州都カーソンシティーにある州議会場では、いつもは選挙結果を知らせる大きなスクリーンが、今回の選挙戦で当選した女性議員らのプロフィールを映し出し、女性議員が多数派となったこの画期的な出来事を祝福していた。
同州議会では、上下両院で、民主党が多数派を構成しており、特に下院では3分の2以上を同党議員が占めている。2017年10月にラスベガスで発生した無差別銃乱射事件により58人が殺害された事件を受け、同党は女性議員を中心に、銃の保有規制に強力に取り組んでいる他、医療制度の改革などの政策を進めている。
下院民主党の女性幹部であるテレサ・ベニテス・トンプソン議員は、「女性の先人と多くの女性議員らが、私たちが歩いていく道を切り開いてくれた。私たちの旅路は、力強さと勤勉さに深く根付いたものとなるだろう。そして私たちはこの州とわが国を誇り溢れたものにするだろう。」と思いを語った。また、ある女性議員は、女性が多数派の議会は、思考や見解、人生経験についての多様性を持つことになり、州が直面する問題に対し、より創造的に取り組むことができるようになると主張した。
閉じる
マカオ~香港間を結ぶ世界最長の海上橋開通で中国政府の思惑通りマカオが再活性化【米メディア】(2019/02/02)
中国政府は昨年10月、香港~マカオを結ぶ、世界最長の海上橋(港珠澳大橋))を開通させた。習近平(シー・チンピン)国家主席も開通式に出席する程の熱の入れようである。中国政府の思惑どおり、マカオを訪れる観光客が飛躍的に伸び、また、カジノ・リゾート及びホテル群の増強が促進され、マカオが再び活性化されつつある。ただ、中国政府の大きな野心は、この海上橋建設の前に、中国本土~香港を高速鉄道(広深港高速鉄道)で結ぶ大プロジェクトを完工しているとおり、名実ともに香港(元英国租借地)及びマカオ(元ポルトガル海外領土)を中国に完全に併合することにあるとみられる。
2月2日付
『ザ・クォーツ』オンラインニュース:「中国が建設した大海上橋によって、マカオのカジノ業界が再活性化」
中国政府は昨年10月、香港~マカオを結ぶ、世界最長の海上橋を建設、開通させた。
総工費は187億ドル(約2兆380億円)で、全長は34マイル(55キロメーター)である。
このインフラ建設の背景には、中国政府が、一国二制度とされる香港を元宗主国の英国から完全に切り離し、中国共産主義傘下の他の大都市と同様の位置付けとすることにあるとみられる。...
全部読む
2月2日付
『ザ・クォーツ』オンラインニュース:「中国が建設した大海上橋によって、マカオのカジノ業界が再活性化」
中国政府は昨年10月、香港~マカオを結ぶ、世界最長の海上橋を建設、開通させた。
総工費は187億ドル(約2兆380億円)で、全長は34マイル(55キロメーター)である。
このインフラ建設の背景には、中国政府が、一国二制度とされる香港を元宗主国の英国から完全に切り離し、中国共産主義傘下の他の大都市と同様の位置付けとすることにあるとみられる。
更に、元ポルトガルの植民地であったマカオについては、カジノ・リゾート業界を再活性化させ、香港同様に中国の大経済圏のひとつに仕立て上げる構想がある。
米国のカジノ業界大手ラスベガス・サンズ(注後記)のロブ・ゴールドスタイン最高執行責任者は1月23日、同社の株主等への説明会で、今回の大海上橋開通によって、これまでのマカオが大きく変わるとし、同社として更にカジノ・リゾート増強に踏み出すと言及した。
同社はこれまで、マカオに4つのカジノ・リゾート及びコタイ・アリーナ屋内競技場を有し、合計220億ドル(約2兆3,980億円)を投資している。
なお、地元メディアによれば、マカオの国内総生産(GDP)の40%を生みだしているカジノ・リゾート業界にとって、大海上橋の開通によって更なる収入拡大に繋がるとしている。
実際に、開通後の1ヵ月間で、史上最高の10万3千人の観光客が大海上橋を渡ってマカオを訪問しているという。
(注)ラスベガス・サンズ:ネバダ州ラスベガスに本拠を置く、1988年設立のカジノ・リゾート運営会社。会長兼最高経営責任者は、共和党支持者の不動産開発業者シェルドン・アデルソン氏。昨年7月、日本が特定複合観光施設区域整備法(通称IR法)の成立を歓迎する声明を発表し、日本でのカジノ事業展開を目論む。
閉じる
その他の最新記事