米国の大統領選含めて、フェイク・ニュースによって事態が大きく変化したりと、インターネット普及の負の部分が大きくクローズアップされている。しかし、自由の国フランスでは、そのフェイク・ニュースを競うコンテストも実施されているようで、昨年度の“フェイク・ニュース大賞”として、フランステレビが報じた「プーチン大統領のトラ狩ニュース」が選出されている。
2月19日付ロシア
『RT(ロシア・トゥデイ)』テレビニュース:「
『フランス2チャンネル』が報じたプーチン大統領の“トラ狩り”ニュースがフェイク・ニュース大賞受賞」
ロシアに関わる重大ニュースがフェイク・ニュースだったと判明しても、がっかりすることはない。
良い例が、ウラジーミル・プーチン大統領の“トラ狩”ニュースである。
実は、フランスのポレミア財団シンクタンクが、毎年ばかげたニュース報道に対して賞を授与している。...
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2月19日付ロシア
『RT(ロシア・トゥデイ)』テレビニュース:「
『フランス2チャンネル』が報じたプーチン大統領の“トラ狩り”ニュースがフェイク・ニュース大賞受賞」
ロシアに関わる重大ニュースがフェイク・ニュースだったと判明しても、がっかりすることはない。
良い例が、ウラジーミル・プーチン大統領の“トラ狩”ニュースである。
実は、フランスのポレミア財団シンクタンクが、毎年ばかげたニュース報道に対して賞を授与している。
そして昨年度、同グループは、昨年8月に『フランス2チャンネル』テレビが報じた、プーチン大統領の“トラ狩”のニュースを、“フェイク・ニュース大賞”に選出したからである。
2月19日にパリで開かれた同賞の授賞式において、同メディアに対して、オスカー像(注後記)に見立てた黄金色の像が贈られた。
同像がオスカー像と違うのは、ピノキオ(ディズニー長編アニメの主人公、嘘をつく度に罰として鼻が伸びる)をかたどった像となっていることである。
同メディアのフェイク・ニュースは、世界のリーダーの休暇の過ごし方を特集したもので、プーチン大統領がジャングルの中でトラを仕留めた映像だとして、放送したものである。
しかし、実際の話は全く逆で、2008年に同大統領が絶滅危惧種の保全に尽くそうとして、保護区に生息するトラにGPS発信機を埋め込む作業をしていた映像であった。
なお、フランス大統領選候補者であったジャン=リュック・メランション国民議会議員(下院議員に相当)は、『フランス2チャンネル』の“トラ狩”のフェイク・ニュースは、反ロシアを煽る団体に不当に使われる恐れがあり、全く不適切だとコメントしている。
(注)オスカー像:米アカデミー賞(映画産業におけるさまざまな功績に対して、映画芸術科学協会より贈られる賞)の受賞者に贈られる裸の男性の立像。台座を含め全高34.3cm、重さ3.86kg。92.5%の錫と7.5%の銅の合金で出来ており、上から24金メッキが施されている。
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