北朝鮮“キム委員長立ち会い・きのう新型ミサイル発射”(8月7日)
北朝鮮は今朝、国営メディアを通じて、金正恩労働党委員長立ち会いのもと、きのう新型の戦術誘導ミサイルの発射を行ったと発表した。
国営メディアは2発のミサイルが目標の島に精密に着弾し実戦で使用する能力に疑いないことを検証されたとしている。
またキム委員長は「米国と韓国が行っている合同軍事演習に警告を送る機会になるだろう」と述べ、高く評価したという。北朝鮮はきのう南西部ファンヘ南道から日本海に向け飛翔体2発を発射し、韓国軍はいずれも短距離弾道ミサイルとみられると発表していた。...
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北朝鮮は今朝、国営メディアを通じて、金正恩労働党委員長立ち会いのもと、きのう新型の戦術誘導ミサイルの発射を行ったと発表した。
国営メディアは2発のミサイルが目標の島に精密に着弾し実戦で使用する能力に疑いないことを検証されたとしている。
またキム委員長は「米国と韓国が行っている合同軍事演習に警告を送る機会になるだろう」と述べ、高く評価したという。北朝鮮はきのう南西部ファンヘ南道から日本海に向け飛翔体2発を発射し、韓国軍はいずれも短距離弾道ミサイルとみられると発表していた。
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米韓合同軍事演習始まる(8月5日)
5日から約2週間にわたって米韓合同軍事演習が行われる。今回の演習で注目されるのは、戦時作戦統制権移管後の将来の聯合司令部体制を考え、韓国側の副司令官が全体の司令官役を務めることである。
今回は実際の兵力や装備を使わずにコンピュータによるシミュレーションによって行われる。韓国からは聯合参謀本部、陸海空作戦司令部が参加し、米国からは韓米聯合司令部、駐韓米軍司令部、太平洋司令部が参加する。
今年3月に行われた「19-1同盟」は、従来のキーリゾルブに変わって行われたものであり、キーリゾルブでは、防御と反撃の訓練が行われていたが、「19-1同盟」では防御の部分のみで反撃は省略された。...
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5日から約2週間にわたって米韓合同軍事演習が行われる。今回の演習で注目されるのは、戦時作戦統制権移管後の将来の聯合司令部体制を考え、韓国側の副司令官が全体の司令官役を務めることである。
今回は実際の兵力や装備を使わずにコンピュータによるシミュレーションによって行われる。韓国からは聯合参謀本部、陸海空作戦司令部が参加し、米国からは韓米聯合司令部、駐韓米軍司令部、太平洋司令部が参加する。
今年3月に行われた「19-1同盟」は、従来のキーリゾルブに変わって行われたものであり、キーリゾルブでは、防御と反撃の訓練が行われていたが、「19-1同盟」では防御の部分のみで反撃は省略された。今回の下半期の演習においても防御が主となる予定である。また今回の演習では、戦時作戦統制権の遂行能力を評価し、指揮系統の移管をめざすとしている。
1950年代以降、韓国軍の指揮権は長期にわたって駐韓米軍が掌握していた。1994年には韓国に平時の指揮権は戻ったが、戦時の指揮権は依然として駐韓米軍にあった。2018年10月31日に当時の米国のマティウス国防長官と韓国の国防部の鄭景斗大臣との間で、両国の「同盟指導原則」に署名がなされたが、そのなかでは将来韓国が米国に変わって指揮をとるとされている。
なお当初今回の演習は「19-2同盟」と呼ぶと発表されていたが、「同盟」の言葉を北朝鮮が嫌ったとして、韓国側は演習名を5日朝の段階では発表していない。
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北朝鮮・きのう発射実験・新開発「大口径ロケット砲」(8月3日)
北朝鮮がけさ、国営メディアを通じて金正恩朝鮮労働党委員長の立ち合いのもと、きのう新たに開発した大口径ロケット砲の発射実験を行ったと発表した。
金委員長は発射実験の結果に大いに満足したと伝えている。北朝鮮は先月30日にも金委員長立ち合いのもと、大口径のロケット砲の発射実験を行ったと伝えている。
北朝鮮はきのう、ハムギョン南道から日本海に向け飛翔体を発射し、韓国大統領府は米韓の当局が新型の短距離弾道ミサイルの可能性が高いとみていることを明らかにしていた。...
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北朝鮮がけさ、国営メディアを通じて金正恩朝鮮労働党委員長の立ち合いのもと、きのう新たに開発した大口径ロケット砲の発射実験を行ったと発表した。
金委員長は発射実験の結果に大いに満足したと伝えている。北朝鮮は先月30日にも金委員長立ち合いのもと、大口径のロケット砲の発射実験を行ったと伝えている。
北朝鮮はきのう、ハムギョン南道から日本海に向け飛翔体を発射し、韓国大統領府は米韓の当局が新型の短距離弾道ミサイルの可能性が高いとみていることを明らかにしていた。
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1週間余の間に3回もの発射を繰り返した北朝鮮(8月3日)
(1週間余の間に3回もの発射を繰り返した北朝鮮)
日本にとって悪夢のシナリオが現実化している。北朝鮮が、国営メディアを通じて金正恩朝鮮労働党委員長の立ち会いのもと、8月2日に新たに開発した大口径ロケット砲の発射実験を行ったと発表し、金委員長が発射実験の結果に大きく満足していると伝えた。米韓当局によると発射されたミサイルは新型の短距離弾道ミサイルの可能性が高い。北朝鮮は5月に続き、7月25日に短距離弾道ミサイル2発を発射。...
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(1週間余の間に3回もの発射を繰り返した北朝鮮)
日本にとって悪夢のシナリオが現実化している。北朝鮮が、国営メディアを通じて金正恩朝鮮労働党委員長の立ち会いのもと、8月2日に新たに開発した大口径ロケット砲の発射実験を行ったと発表し、金委員長が発射実験の結果に大きく満足していると伝えた。米韓当局によると発射されたミサイルは新型の短距離弾道ミサイルの可能性が高い。北朝鮮は5月に続き、7月25日に短距離弾道ミサイル2発を発射。その6日後の31日と8月2日も飛翔体を発射し、1週間余の間に3回もの発射を繰り返している。一連のミサイルについて防衛省は北朝鮮が技術の向上と装備の多様化を図っているものと解釈しており、北朝鮮が今後も同様の発射を行う可能性があるとみて警戒している。一方、日本の同盟国である米国の態度がはっきりしないものとなっている。トランプ大統領は、米国本土やグアムに届く長距離・中距離弾道ミサイルのみを問題視し、日本に届く短距離ミサイルを問題視しない考えを示していて、今回のミサイルは短距離ミサイルなので問題ではないとしている。これでは日本にとって米国と同盟国になっている意味がない。トランプ大統領は米国大統領選を控え、米国ファーストを掲げる長距離・中距離をやめさせることで北朝鮮と妥協する方向に動いているようにみえる。防衛省としては東アジア全体の安全保障にとって北朝鮮のミサイル実験は脅威だとして、発射の抑止に米国が取り組むよう働きかけていく方針である。
(気になるのはGSOMIAの行方)
日本の報道では北朝鮮の一連のミサイル発射は、米軍と韓国軍による合同軍事演習に反発したものとして伝えられているが、これ以外にも日本が輸出管理上の優遇対象国から韓国を外したことで日韓関係が悪化したタイミングを見計らい、日米韓の連携にくさびを打ちこむ狙いもないとはいえない。韓国は日本への対抗措置として日本と韓国が2016年に結んだ軍事情報包括保護協定・GSOMIAの破棄を示唆している。北朝鮮は以前からGSOMIAに対し「未だに破棄されずに存在していること自体が異常だ」などとして糾弾してきた。韓国がGSOMIA破棄に突き進んだ場合には日米韓の連携に決定的に風穴が生じることになる。北朝鮮の非核化がかなり遠のくどころか、日本と韓国の距離感が開く一方で韓国と北朝鮮の距離感は縮小する。北朝鮮がミサイル実験や核実験を行った際も韓国側からの情報が入ってこなくなる。GSOMIA破棄に米国は反対しているが、感情的になっている韓国がGSOMIAを破棄する可能性は高い。破棄した場合、米韓関係も悪化することも考えられるが、米国が北朝鮮に対して以前ほど強硬でない点が気がかりである。GSOMIAは有効期限の90日前に相当する8月24日までに日本もしくは韓国のどちらか一方が終了の意思を伝えない限り自動更新される決まりになっている。8月24日までに韓国がどう出るのかが今後の朝鮮半島情勢を大きく左右することになりそうだ。
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北朝鮮、また飛翔体発射、米国との交渉の行方は(8月2日)
8月2日午前3時ごろ、北朝鮮がまた飛翔体を発射した。5月に2回発射実験をしたのに続き、7月には25日、31日、そして本日と立て続けに発射実験をしたことになる。8月1日の時点で、ASEAN関連外相会議に出席している米国のポンペオ国務長官はタイで、「北朝鮮が交渉の席に戻ることを期待する」としていたが、北朝鮮の相次ぐ挑発に、トランプ大統領はいつまで金正恩委員長との信頼関係が続いていると言えるのか。
1日付でロイターが伝えたのは、ポンペオ国務長官が「北朝鮮の李容浩外相がバンコクに来なかったのは残念だったが、我々は北朝鮮と外交交渉を行う準備をしている」と語り、北朝鮮が実務者交渉チームを間もなく編成するだろうと楽観的に考えていると付け加え、交渉の再開に期待している、と語った。...
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8月2日午前3時ごろ、北朝鮮がまた飛翔体を発射した。5月に2回発射実験をしたのに続き、7月には25日、31日、そして本日と立て続けに発射実験をしたことになる。8月1日の時点で、ASEAN関連外相会議に出席している米国のポンペオ国務長官はタイで、「北朝鮮が交渉の席に戻ることを期待する」としていたが、北朝鮮の相次ぐ挑発に、トランプ大統領はいつまで金正恩委員長との信頼関係が続いていると言えるのか。
1日付でロイターが伝えたのは、ポンペオ国務長官が「北朝鮮の李容浩外相がバンコクに来なかったのは残念だったが、我々は北朝鮮と外交交渉を行う準備をしている」と語り、北朝鮮が実務者交渉チームを間もなく編成するだろうと楽観的に考えていると付け加え、交渉の再開に期待している、と語った。
さらにボルトン大統領補佐官も、「今回のミサイルの発射実験は、金正恩が大統領と交わしたICBMを発射しないという約束違反ではない」とフォックス・ビジネス・ネットワークに語ったとロイターは伝えている。ボルトン大統領補佐官は続けて、「それではいつ非核化に関する実務者交渉が開始されるのか。我々は6月30日以降、その答えを待っている。我々の準備はできているのだから、その答えは北朝鮮にきいてくれ」と答えている。
5月のミサイルの発射実験の後にトランプ大統領が「約束違反ではない」と語ったことで北朝鮮は安心して短距離ミサイルやロケット砲の発射実験を行えるようになった。この状況のなかで、間もなく本格化する大統領選挙戦で、トランプ大統領は北朝鮮との交渉の成果をあげたようにみせるパフォーマンスを果たしていつまでし続けることができるのだろうか。
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