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アスリートとファッション・そのブランド力(1月24日)
銀座のトレンドの発信地に21日、一流アスリートが集結した。ファッション誌主催の「アスリートドレッサーアワード2016」の授賞式。スポーツ界から優れたファッションセンスのアスリートを表彰するイベントだ。今年の受賞者はJリーグ名古屋・川又堅碁、プロ野球ソフトバンク・松田宣浩、ラグビー日本代表・山田章仁、ボクシング世界王者・内山高志、レーサー・伊藤大輔の5名。いずれも会場となった阪急メンズ東京の「世界を舞台に活躍する男」というコンセプトに相応しい顔ぶれ。...
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銀座のトレンドの発信地に21日、一流アスリートが集結した。ファッション誌主催の「アスリートドレッサーアワード2016」の授賞式。スポーツ界から優れたファッションセンスのアスリートを表彰するイベントだ。今年の受賞者はJリーグ名古屋・川又堅碁、プロ野球ソフトバンク・松田宣浩、ラグビー日本代表・山田章仁、ボクシング世界王者・内山高志、レーサー・伊藤大輔の5名。いずれも会場となった阪急メンズ東京の「世界を舞台に活躍する男」というコンセプトに相応しい顔ぶれ。なかでもポルシェが愛車の伊達男・川又堅碁は、ベルルッティのスーツ姿で決め、存在感を際立たせていた。
スポーツ選手とファッションの関係は意外と深く、毎年各界から選出されるベストドレッサー賞には設立当初からスポーツ界の部門が設けられている。他にもベストジーニスト、メガネベストドレッサー賞などで多くのアスリートが表彰されてきた。だが、ボクシングのような激しい格闘技からの選出は珍しい。モデルウォークも披露した内山は「ファッションとボクシングを楽しんでいきたい」と笑顔。授賞式後にはWBC世界バンタム級王者・山中慎介もトークショーに参加。自身のオシャレへの思い出などを語った。昨年大規模リニューアルされ超一流ブランドが軒を連ねるファッションビルで行われた今回のイベントは、多くの通行人や買い物客から注目を集めた。普段、あまりスポーツと接点の無い層へ格好のPRとなったかもしれない。
ボクシング界を代表する2人は22日、JBCの2015年年間表彰選考会で、内山が初の最優秀選手賞、山中が技能賞に選出された。それぞれV12、V10を目指す最強王者。今年はそのブランドを一層輝かせてくれることだろう。
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メジャーナンバー1の愛され男“MUNE“(1月23日)
野茂英雄以降、海を渡りメジャーリーグの試合に出場した日本人選手の数は60人近くに及ぶ。彼らのうち7割以上が投手で内野手は僅か9人に過ぎない。その1人、川崎宗則がメジャーでの5年目のシーズンを戦うことが明らかになった。シーズン終了後にFAとなり、去就が注目されていたが、12月に米球界での挑戦続行を改めて表明。今回シカゴ・カブスと正式にマイナー契約で合意した。マイナーにいることが多いにもかかわらずブルージェイズでのグッズ売上で球団№1になることもあった人気者“MUNE”。...
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野茂英雄以降、海を渡りメジャーリーグの試合に出場した日本人選手の数は60人近くに及ぶ。彼らのうち7割以上が投手で内野手は僅か9人に過ぎない。その1人、川崎宗則がメジャーでの5年目のシーズンを戦うことが明らかになった。シーズン終了後にFAとなり、去就が注目されていたが、12月に米球界での挑戦続行を改めて表明。今回シカゴ・カブスと正式にマイナー契約で合意した。マイナーにいることが多いにもかかわらずブルージェイズでのグッズ売上で球団№1になることもあった人気者“MUNE”。地元トロントのファンはさぞや悲しみに沈んでいるのではないだろうか。
川崎の現地での愛されようは大変なものだ。不得意な英語での体当たりインタビュー。試合中のベンチでの「川崎ダンス」。パフォーマンスだけでなく、その好プレーにもスタンドのファンが立ち上がり、お辞儀で応える程の熱狂ぶり。それは全身で表現される言動の一つ一つが、彼の試合中のプレーと同じように「真剣」で「全力」だからだろう。言葉はわからずとも、ハイテンションな底抜けの明るさの中に野球への情熱、愛情がほとばしるのが伝わっているのだ。
過去、日本球界を代表する内野手が何人もメジャーに挑戦したが、その多くは思うような結果が出せずに酷評されて帰国。2010年以降もWBC代表の西岡剛や中島裕之でさえ殆ど通用しない程、アジア人にとってメジャーのセンター線は壁が厚かった。そこで4年間戦い続けてきた厳しさは計り知れない。決して愉快なパフォーマンスだけではここまでの人気は出なかっただろう。日本人メジャーリーガー史上最高に愛されている男・川崎宗則。今年も彼の「チェスト!」の叫びがボールパークにこだまする。
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初夢に向かってがぶり寄れ!琴奨菊(1月22日)
「初優勝したいという気持ちは常にあります」昨年婚約を発表した大関は、インタビューでそう意気込みを述べていた。大相撲初場所12日目、大関・琴奨菊は先場所優勝の東横綱・日馬富士を土俵に這わせ、無傷の12連勝。10日目は鶴竜、前日は白鵬に得意のがぶり寄りで土をつけ、三横綱を総なめ。モニターで取組を見ていた白鵬は「完璧に近いね」と目を丸くし、頬を膨らませてみせた。全勝をキープした琴奨菊。自身にとって一昨年名古屋場所以来の優勝争いだが、今回は追う立場でなく星の差一つをつけて単独トップだ。...
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「初優勝したいという気持ちは常にあります」昨年婚約を発表した大関は、インタビューでそう意気込みを述べていた。大相撲初場所12日目、大関・琴奨菊は先場所優勝の東横綱・日馬富士を土俵に這わせ、無傷の12連勝。10日目は鶴竜、前日は白鵬に得意のがぶり寄りで土をつけ、三横綱を総なめ。モニターで取組を見ていた白鵬は「完璧に近いね」と目を丸くし、頬を膨らませてみせた。全勝をキープした琴奨菊。自身にとって一昨年名古屋場所以来の優勝争いだが、今回は追う立場でなく星の差一つをつけて単独トップだ。横綱同士の対戦が控える白鵬らに比べ有利な展開となった。
これまでも琴奨菊は威力のある「がぶり」が型にはまると爆発的な強さを発揮してきた。だが、その激しい相撲の代償で左膝靱帯損傷や大胸筋断裂などの怪我に度々泣かされてきた。幾度も休場を余儀なくされ、カド番も五度経験。昨年秋場所は11勝を挙げたものの、先場所も千秋楽で休場するなどいまひとつ存在感を欠いていた。それが初場所はこの快進撃である。この展開を予想した好角家も多くなかったと思うが、実は琴奨菊には今場所胸に秘する大きな思いがあったのだ。初場所後の今月30日、彼は婚約者の石田祐未さんと披露宴を上げる予定になっている。この日は彼の32歳の誕生日でもある。
「夢は賜杯を持って妻を横に座らせてあげたい。ただそれだけです」と語っていた大関。その達成が手の届く位置まで来ている。予想される残りの対戦相手は関脇・栃煌山、大関・豪栄道らだ。番付的には有利だが、栃煌山には対戦成績で分が悪く、全く油断はできない。多くの苦難を克服してきたこの不屈の大関に今度こそ歓喜の瞬間が訪れるだろうか?期待して見届けたい。
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天まで届け、“神風ジャンパー“の熱き誓い(1月21日)
レジェンドの緊急帰国は思いがけない悲しみに包まれたものになった。葛西紀明が愛する妹の訃報を知らされたのはスキージャンプ・フライング世界選手権でオーストリアのバドミッテンドルフに到着した13日のことだったという。
ご存知の方も多いかと思うが、妹の久美子さんは高校時代から難病と闘っており、葛西は競技を続けながら彼女の支えとなっていた。病気が判明した翌年(1994)のリレハンメル五輪ラージヒル団体。「金メダルを獲れば妹の病気が治るかもしれない」と大会に挑んだが、日本代表は金メダルにほぼ手が届きながら最後に大逆転でドイツに敗れた。...
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レジェンドの緊急帰国は思いがけない悲しみに包まれたものになった。葛西紀明が愛する妹の訃報を知らされたのはスキージャンプ・フライング世界選手権でオーストリアのバドミッテンドルフに到着した13日のことだったという。
ご存知の方も多いかと思うが、妹の久美子さんは高校時代から難病と闘っており、葛西は競技を続けながら彼女の支えとなっていた。病気が判明した翌年(1994)のリレハンメル五輪ラージヒル団体。「金メダルを獲れば妹の病気が治るかもしれない」と大会に挑んだが、日本代表は金メダルにほぼ手が届きながら最後に大逆転でドイツに敗れた。失意のなか帰国した兄を、久美子さんは病気の身を押して千歳空港まで出迎えに来てくれたという。葛西は銀メダルを真っ先に妹に触れさせ、「次は必ず金メダルを」と誓った。それからソチ五輪でメダルを再び掴むまで、孤高のジャンパーはひたすらに跳び続けた。臍帯血治療で一時回復し、結婚もした久美子さんだったが、その後再発。昨年から意識不明となり、遂に帰らぬ人となった。今回、葛西は大会の棄権も考えたというが、「妹のために」出場を決意。喪章をつけて大ジャンプに挑み、自己最長タイ240.5mを記録。見事5位入賞を果たした。「ソチのメダルを見せられたことが一番嬉しかった」告別式後、記者団にそう語った葛西。自身のブログでもファンに報告をした。その言葉が実に彼らしい。ここに引用させて頂く(是非、彼の公式サイトで全文もご覧下さい)
「まだシーズン真っ只中なので悲しみを引きずってはいられません。今日から僕はまた強くなっちゃいましたよ!」(神風ジャンパーの挑戦)
普段と変わらぬ顔文字付きの誓いの文章。その言葉を天まで届けるため、彼はまた跳び続ける。
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跳べ、世界の頂点へ!“Air K“(1月20日)
気温30度を超える真夏のオーストラリア・メルボルン。テニスの四大大会初戦、全豪オープンが開幕した。錦織圭は男子シングルス1回戦で、コールシュライバーを3-0のストレートで難なく下し、2回戦進出を決めた。年初に同じ豪州で行われたブリスベン国際では、準々決勝で敗退。昨年のベスト4には届かなかったが、今回の試合後、錦織は「最高の体調です」と、上々のゲーム運びに手応えを感じていた。今年の全豪では錦織は第7シード。...
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気温30度を超える真夏のオーストラリア・メルボルン。テニスの四大大会初戦、全豪オープンが開幕した。錦織圭は男子シングルス1回戦で、コールシュライバーを3-0のストレートで難なく下し、2回戦進出を決めた。年初に同じ豪州で行われたブリスベン国際では、準々決勝で敗退。昨年のベスト4には届かなかったが、今回の試合後、錦織は「最高の体調です」と、上々のゲーム運びに手応えを感じていた。今年の全豪では錦織は第7シード。順調に勝ち進めば準々決勝で去年の世界ランキング1位ノバク・ジョコビッチと激突することになる。
一方、反対側のブロックでは第5シードのラファエル・ナダルが敗れるという大番狂わせが。4大大会シングルス14回の優勝回数を誇る「クレーの王者」が、初戦で姿を消すのは初めてのことだ。錦織が2回戦で当たるクライチェクも、昨年は錦織が勝利しているが、フルセットまで闘った手強い相手。決して油断はできない。
ジョコビッチ、ナダル、フェデラー、マレーの「BIG4」からも勝ち星を挙げ、悲願の四大大会初制覇まであと一歩に迫る錦織は先月26歳になった。BIG4が今の錦織の年齢の時にはすでに王者に君臨していた。今年こそこのアジア史上最強プレイヤーに、栄冠を手にして欲しいものだ。しかし、ベテラン勢だけでなく錦織よりも若い年齢の選手の躍進も目覚ましい。全豪でも彼らが牙をむいて“大物食い“を果たしてくるかもしれない。四大大会、そしてリオ五輪。長く激しい2016年の戦いは始まったばかり。エア・ケイの跳躍は、いま正に頂点に届こうとしている。歴史に名を刻め、錦織圭。
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