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悲願達成まであと一勝…立ちはだかる最強の壁(4月3日)
テニスのワールドツアーの中で、四大大会に次ぐランクの“マスターズ1000“。その一つのマイアミオープンで2日、世界ランク6位の錦織圭が決勝に駒を進めた。
連日気温30度を超すアメリカ・フロリダ州。その灼熱の太陽の下、屋外のハードコートで繰り広げられる「春の祭典」マイアミオープン。準々決勝のG・モンフィス(世界ランク16位)戦では、先にマッチポイントを奪われる苦しい展開だった。絶体絶命のピンチを5回も凌ぎ切り、逆転で2時間29分の死闘を制した。...
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テニスのワールドツアーの中で、四大大会に次ぐランクの“マスターズ1000“。その一つのマイアミオープンで2日、世界ランク6位の錦織圭が決勝に駒を進めた。
連日気温30度を超すアメリカ・フロリダ州。その灼熱の太陽の下、屋外のハードコートで繰り広げられる「春の祭典」マイアミオープン。準々決勝のG・モンフィス(世界ランク16位)戦では、先にマッチポイントを奪われる苦しい展開だった。絶体絶命のピンチを5回も凌ぎ切り、逆転で2時間29分の死闘を制した。
疲労の残るなか迎えた準決勝。相手はオーストラリアの世界ランキング26位、ニック・キリオス。激しい気性で「悪童」と呼ばれる二十歳の新鋭に対し、錦織は「すごく冷静にプレーできた」と、格の違いを見せてストレートで退けた。BIG4全員が参戦したこの大会。すでにフェデラーとナダルは棄権。マレーも3回戦で姿を消した。決勝で待ち受けるのは、やはりこの男。現・世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチだった。今年1月の全豪オープンでは、絶好調だった錦織を準々決勝で撃破。歴代1位タイとなる6度目の全豪優勝を果たしている。錦織とジョコビッチの対戦成績はここまで2勝6敗。このところ錦織が5連敗中だ。だが、準決勝後の会見では「自信を持って彼(ジョコビッチ)と戦う。今の調子なら勝つチャンスはある」と強気のコメントをみせた。
マスターズ制覇は錦織の悲願。2年前、日本人初のマスターズ決勝進出の際は、試合途中で棄権という悔しい思いをした。同じ年、このマイアミオープンでも、準決勝に進みながら股関節を痛め無念のリタイア。その時に対戦する筈だったのが他ならぬジョコビッチだった。今度こそ、この最強の壁に借りを返せるだろうか?
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激情と冷静・圧巻のショパン「バラード第1番」(4月2日)
「見たか!」演技終了の瞬間、リンクに雄叫びが響いた。フィギュア世界選手権・男子SP。2年ぶりの優勝を狙う羽生結弦は、自身が持つSP世界最高得点に迫る110.56の首位発進。冒頭の4回転サルコウは、加点の最高評価となる3.00点。解説の織田信成も「今シーズン最高の出来」と評価する実に美しいジャンプだった。更に4回転トゥループ&トリプルトゥループを難なく決めると、後半のトリプルアクセルも成功。ノーミスで会心の演技を見せた。...
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「見たか!」演技終了の瞬間、リンクに雄叫びが響いた。フィギュア世界選手権・男子SP。2年ぶりの優勝を狙う羽生結弦は、自身が持つSP世界最高得点に迫る110.56の首位発進。冒頭の4回転サルコウは、加点の最高評価となる3.00点。解説の織田信成も「今シーズン最高の出来」と評価する実に美しいジャンプだった。更に4回転トゥループ&トリプルトゥループを難なく決めると、後半のトリプルアクセルも成功。ノーミスで会心の演技を見せた。
試合後、「70%の出来」と評した羽生は、「自分の中でも苦しい部分が結構あり、ここに来るまでも色々な葛藤があった」と、精神状態が最悪だったことを明かした。それは、練習中のハプニング。試合当日、羽生の曲に合わせた公式練習の際に、カザフスタン代表のデニス・テンに進路を妨害されたことだ。思わずテンに対して、声を荒げた羽生。使用曲がかかっている選手に優先権があるという暗黙のルールを、2日連続で破られ、感情が爆発したのだ。先季、彼が中国杯でエン・カン選手との衝突事故で大ケガを負った事は記憶に新しい。その後も故障に苦しめられ、世界選手権の連覇を逸した。雪辱に燃えるこの大会で、ナーバスになるのは止むを得ない事かもしれない。だが、本番では完全に気持ちを切り替え、他のライバル達がミスを犯す中、完璧なスケーティングを見せたのは素晴らしい精神力だった。練習中の衝突事故は過去日本人選手同士にもあった。テンにも決して悪意があった訳ではないだろう。羽生側は日本スケート連盟にテンへの注意喚起を要請する事になったが、フィギュアはメンタル部分も大きなファクターを占める競技。各スケーターが安全な環境で、ベストパフォーマンスを発揮できるよう、万全の対策が講じられることを願いたい。
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球史に残る好勝負!・両エース意地の投げ合い(4月1日)
11日間の熱戦が展開された第88回選抜高校野球大会。春夏通じて初の優勝を狙う奈良・智弁学園と、第一回大会優勝校の香川・高松商業。古豪同士の決勝は6年ぶりの延長戦になった。
試合は智弁・村上、高松商・浦の両エースの投手戦。共に5試合目となるマウンドで、ランナーを背負いながら粘り強いピッチングを披露。延長戦に入っても、バックが好守備でエースを盛り立て、決勝点を与えない息詰まる攻防が続く。11回裏、激闘に終止符を打ったのは、既に160球を投げた智弁の村上だった。...
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11日間の熱戦が展開された第88回選抜高校野球大会。春夏通じて初の優勝を狙う奈良・智弁学園と、第一回大会優勝校の香川・高松商業。古豪同士の決勝は6年ぶりの延長戦になった。
試合は智弁・村上、高松商・浦の両エースの投手戦。共に5試合目となるマウンドで、ランナーを背負いながら粘り強いピッチングを披露。延長戦に入っても、バックが好守備でエースを盛り立て、決勝点を与えない息詰まる攻防が続く。11回裏、激闘に終止符を打ったのは、既に160球を投げた智弁の村上だった。2死一塁から、センターの頭上を越える意地のクリーンヒットを放ち、ランナーが一気に本塁に生還。智弁学園が二試合連続のサヨナラ勝ちで初の栄冠を手にした。奈良県勢の優勝は19年ぶり。
「ひたすらミットをめがけて思いっきり投げました」という村上は、5試合全てを完投し、わずかに3失点。全ての試合で1点以内に抑える好投を見せた。対する高松商の浦も、準決勝から2試合連続で延長戦を投げ抜く力投。緩急をつけた巧みな組み立てで相手打線を翻弄したが、昨秋の神宮大会制覇に続く二冠はならなかった。両投手とも、また再び甲子園のマウンドで小気味よい快投を見せてもらいたい。
少し心配なのは両投手のコンディションだ。今大会で村上の投球数は計669球にも達していた。高校野球でしばしば議論になる投球数。3年前の選抜大会では済美の安楽投手(現・楽天)が、5試合で772球を投げたことが問題となった。その対策として延長時でのタイブレーク制導入が検討され、すでに一部地区大会で試験的に適用され始めている。賛否両論あるが、球児たちが長く野球を続けられるためにはどうすべきなのか。高野連の改革の行方に注目したい。
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復活!日本の「10番」・最終予選突破に向けて(3月31日)
サッカーW杯アジア2次予選最終戦となったシリアとの一戦。すでに最終予選進出を決めている日本は、怒涛のゴールラッシュをみせ5-0と圧勝。グループEを首位での通過となった。
前回のアフガニスタン戦から先発を6人変更しベストメンバーで臨んだハリルジャパン。この日ピッチで最も輝きを放っていたのは定位置のトップ下に起用された香川真司だった。去年9月以降、代表戦では無得点。所属するドルトムントでも今年に入ってからの10試合中5試合で出場機会なしと厳しい状況にあった。...
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サッカーW杯アジア2次予選最終戦となったシリアとの一戦。すでに最終予選進出を決めている日本は、怒涛のゴールラッシュをみせ5-0と圧勝。グループEを首位での通過となった。
前回のアフガニスタン戦から先発を6人変更しベストメンバーで臨んだハリルジャパン。この日ピッチで最も輝きを放っていたのは定位置のトップ下に起用された香川真司だった。去年9月以降、代表戦では無得点。所属するドルトムントでも今年に入ってからの10試合中5試合で出場機会なしと厳しい状況にあった。しかし、この日の香川は鋭いシュートでシリアのオウンゴールを誘い、先取点に結び付ける。後半に入り、6試合ぶりのゴールを決めると、呪縛から解き放たれたように躍動。後半45分にもシリアゴールにシュートを突き刺し、この日は2得点1アシスト。実に4点に絡む活躍だった。「自分が何をやるかということをしっかりと整理して試合に臨みましたし、その中で結果が生まれたのはすごくよかった」力強く語るその顔には自信と誇りが戻ってきていた。日本の「10番」が輝きを取り戻したことが、この試合最大の収穫だったのは間違いない。
首位通過を決めたことで、日本は最終予選の組み合わせで有利な展開に。だが、最終予選で与えられるW杯の切符は4つ。現時点のFIFAランキングで日本は、イラン、オーストラリア、韓国に次ぐ4位だ。決して生易しい戦いではないだろう。そして、前回のブラジルW杯で、アジア勢は1勝も出来ずに予選敗退したことを忘れてはいけない。大勝したアフガン戦・シリア戦でも前半は攻めあぐね、ゴールを脅かされる場面もあったのは大きな反省材料だ。W杯で強豪国と戦い抜くためにも、ハリルジャパンには最終予選での「勝ち方」が問われることになる。
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カーリングの町・北見市常呂町からのリベンジ(3月30日)
カーリング世界選手権で銀メダルを獲得した日本代表「LS(ロコソラーレ)北見」の選手が、29日帰国し会見を開いた。「ここでゴールじゃないってことを、しっかり来シーズン結果で出せるように頑張りたいと思います」連日の激闘で必死に指示を出し続けた主将・藤澤五月の声は完全にかれて、掠れてしまっていた。
1次リーグでLSは、ソチ五輪金のカナダ、銀のスウェーデンを撃破。準決勝も延長戦の末にロシアを破る快進撃で、日本男女を通じて初めてのメダルを確定させた。...
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カーリング世界選手権で銀メダルを獲得した日本代表「LS(ロコソラーレ)北見」の選手が、29日帰国し会見を開いた。「ここでゴールじゃないってことを、しっかり来シーズン結果で出せるように頑張りたいと思います」連日の激闘で必死に指示を出し続けた主将・藤澤五月の声は完全にかれて、掠れてしまっていた。
1次リーグでLSは、ソチ五輪金のカナダ、銀のスウェーデンを撃破。準決勝も延長戦の末にロシアを破る快進撃で、日本男女を通じて初めてのメダルを確定させた。決勝では世界選手権連覇中のスイスと互角の勝負を繰り広げるも、第10エンド、藤澤が投じたショットが痛恨のスルー。ストーンはハウスを通過してしまい、9-6で惜敗した。敗戦の瞬間、藤澤は思わず涙を流してチームメイトの腕に泣き崩れたが、過去の世界選手権、五輪で一度も手が届かなかったメダル獲得は大いに胸を張っていい。
カーリングは10回の攻守(10エンド)を繰り返して得点を争う。ゲーム一番の山場となる9、10投目を任されるのが主将である「スキップ」だ。これまでスキップ担当のベテラン本橋麻里が昨秋に第一子を出産して産休中のため、大役を任されたのが藤澤だった。彼女はかつてLSのライバルチーム・中部電力の所属。日本選手権を2010年シーズンから4連覇し、LSの前に立ちはだかってきた。しかし、2013年のソチ五輪代表決定戦で、LSと中部電力は共に敗退。五輪出場を逃し、二人は悔し涙にくれた。その後、藤澤は本橋の誘いで、自身の生まれ故郷・北見へ戻ってLSに移籍。カーリングの町・北見市常呂町出身の強力タッグが誕生したのだった。今回の成績で平昌五輪の出場が、大きく近付いたLS。常呂っ子たちはリベンジに向かって真っすぐに突き進んでいく。
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