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躍動!「SAMURAI BLUE」と「新生なでしこ」(6月7日)
3日、キリンカップサッカー2016の初戦が行われ、日本代表は強豪ブルガリアと対戦した。ロシアW杯アジア最終予選前最後の実戦とあって、会場の豊田スタジアムはチケット完売。本田圭佑は膝の負傷で欠場となったが、清武弘嗣と香川真司がハリルジャパン体制で初の揃い踏み先発出場。香川と吉田麻也の2ゴールなどで7-2と大勝し、決勝に駒を進めた。日本はブルガリア戦初勝利。ブルガリアが7失点以上で敗れたのは、実に69年ぶりのことである。...
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3日、キリンカップサッカー2016の初戦が行われ、日本代表は強豪ブルガリアと対戦した。ロシアW杯アジア最終予選前最後の実戦とあって、会場の豊田スタジアムはチケット完売。本田圭佑は膝の負傷で欠場となったが、清武弘嗣と香川真司がハリルジャパン体制で初の揃い踏み先発出場。香川と吉田麻也の2ゴールなどで7-2と大勝し、決勝に駒を進めた。日本はブルガリア戦初勝利。ブルガリアが7失点以上で敗れたのは、実に69年ぶりのことである。
この試合で存在感を見せたのはリオ五輪代表メンバー、チーム最年少の浅野拓磨だった。そのU-23・手倉森ジャパンは、先月のトゥーロン国際大会で1次リーグを1勝3敗の4位と苦杯をなめた。浅野は最終戦を前にハリルジャパンに招集され途中離脱し日本に帰国した。「自信を持てた部分もありましたが、結果としては全然満足していません」と不完全燃焼に終わったトゥーロンでの鬱憤を晴らすべく、途中交代で出場するとブルガリアゴールに襲い掛かる。PKを誘うとボールを確保しキッカーを志願。見事、シュートを決めて勝利を決定づけた。同じくU-23メンバーの遠藤航、大島僚太とともに7日、キリンカップ決勝のボスニア戦に挑む。
一方、同日に女子代表・なでしこジャパンはアメリカとの親善試合を戦った。高倉麻子新監督の初陣となったこの試合。五輪最終予選からメンバーを半分以上入れ替え、チームの平均年齢は27.2歳から24歳と大幅に若返った。試合は、後半に大儀見の退場で一人少ない苦しい展開。逆転を許したが、終了間際に横山久美が起死回生の同点ゴール。3-3の引き分けで世界最強の相手と互角の闘いを展開してくれた。
浅野拓磨は21歳。横山久美もまだ22歳だ。男女共新世代の台頭が益々楽しみになってきた。
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“世紀の一戦”から40年…伝説の王者逝く(6月5日)
「私は神話を作り、神話の中で生きる」ボクシング史、いや世界のスポーツの歴史に偉大な足跡を残した伝説の王者が逝った。プロボクシング元世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリ(74)が3日、入院先のアリゾナ州の病院で亡くなった。ローマ五輪ボクシング金メダリストからプロの世界に転身。9度の防衛を重ねていたが、ベトナム戦争反対の立場から兵役を拒否してベルトを剥奪。訴追されながらも無罪を勝ち取ると、再びリングにカムバック。...
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「私は神話を作り、神話の中で生きる」ボクシング史、いや世界のスポーツの歴史に偉大な足跡を残した伝説の王者が逝った。プロボクシング元世界ヘビー級チャンピオン、モハメド・アリ(74)が3日、入院先のアリゾナ州の病院で亡くなった。ローマ五輪ボクシング金メダリストからプロの世界に転身。9度の防衛を重ねていたが、ベトナム戦争反対の立場から兵役を拒否してベルトを剥奪。訴追されながらも無罪を勝ち取ると、再びリングにカムバック。3年7か月ものブランクをものともせず、世界王者に返り咲き、通算19回王座を守り抜いた。
日本で最もアリとの関係が深い人物といえば、元プロレスラー“燃える闘魂”アントニオ猪木参議院議員だろう。アリが現役王者の1976年に日本武道館で異種格闘技戦「格闘技世界一決定戦」を闘った。試合は猪木が途中からリングに仰向けになり、膠着状態のまま時間切れ引き分け。当時はNHKのニュースでも報道され“世紀の凡戦”と誹りを受けたが、多くの格闘技に影響を与え、その試合内容は近年高く評価されつつある。猪木の入場曲「炎のファイター・イノキボンバイエ」はこの縁で、アリが自身のテーマ曲(アリボマイェ)を贈ったものだ。
訃報を受けた猪木議員は「かつてのライバルたちを見送ることは非常に辛いものです」と深い哀悼の意を表した。猪木-アリ戦から今年はちょうど40年。「総合格闘技の礎となった」として先月、試合の行われた6月26日が「世界格闘技の日」に制定された矢先の逝去だった。
引退後は、現役時代に受けたダメージが元でパーキンソン病に苦しんだアリ。アトランタ五輪の開会式で震える手で聖火をともした姿は全世界の感動を呼んだ。彼の“神話”は消えることなく永遠に語り継がれることだろう。
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2020東京に向けて・追加種目の展望と課題(6月4日)
果たしてオリンピックで日本のお家芸競技の復活はなるのだろうか。東京五輪大会組織委員会は、追加種目候補として「野球・ソフトボール」「空手」「スポーツクライミング」「サーフィン」「スケートボード」の5競技18種目の一括提案を実施。これに対し1日、スイスで理事会を開いたIOC国際オリンピック委員会は、8月の総会に一括提案すると決定した。スポーツ庁・鈴木大地長官は「日本のメダル有望種目であると同時に日本全体で盛り上がっていける」と評価し、「新しいオリンピックの形を示せるようになると思う」と語った。...
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果たしてオリンピックで日本のお家芸競技の復活はなるのだろうか。東京五輪大会組織委員会は、追加種目候補として「野球・ソフトボール」「空手」「スポーツクライミング」「サーフィン」「スケートボード」の5競技18種目の一括提案を実施。これに対し1日、スイスで理事会を開いたIOC国際オリンピック委員会は、8月の総会に一括提案すると決定した。スポーツ庁・鈴木大地長官は「日本のメダル有望種目であると同時に日本全体で盛り上がっていける」と評価し、「新しいオリンピックの形を示せるようになると思う」と語った。
一時はIOCも競技種目の削減に舵を切ったこともあるが、今後開催に名乗りを上げる都市が少なくなることが懸念されるなか、追加種目に関しては開催地の要望に沿うような方向にあるともいわれる。日本で要望の強い野球・ソフトボール、空手に有利な一括採用方式が選ばれたことで、採用の可能性は高まったとみてよいのかもしれない。
ただし、追加種目の選手数については全体で500人に制限されており、選手数が多い「野球・ソフトボール」は6か国のみの参加になるとみられる。これは他の球技と比べてかなり少ない規模だ(リオ五輪ではサッカー28か国、バレーボール12か国など)また、昨年始まった12か国によるプレミア12(4年に一回)や、メジャーも参加するワールド・ベースボール・クラシック(WBC)もあるなか、五輪野球の権威がどれ程のものなのかという疑問もある。
リオでは7人制ラグビー、ゴルフなども加わり28競技306種目にまで増大するオリンピック。仮に採用されたとしてもその競技が将来も残り続けるのは至難の業だ。各競技とも、より世界的な普及活動が強く求められてくるだろう。
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「こころはひとつ」しかしその願いは届かず…(6月3日)
「まあ良い形も良いバレーも出来たんですけども…最後やっぱり自分たちの力が及ばなかった」龍神NIPPONキャプテンの清水邦広は言葉に詰まりながら試合を振り返った。バレーボールの全日本男子は2日、オーストラリアに0-3でストレート負けし、リオへの切符を逃した。まだ2試合を残しての早過ぎる終戦だ。
今回の五輪最終予選(OQT)、初戦こそベネズエラにフルセット勝ちでもぎ取ったものの、二戦目は中国に完敗。...
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「まあ良い形も良いバレーも出来たんですけども…最後やっぱり自分たちの力が及ばなかった」龍神NIPPONキャプテンの清水邦広は言葉に詰まりながら試合を振り返った。バレーボールの全日本男子は2日、オーストラリアに0-3でストレート負けし、リオへの切符を逃した。まだ2試合を残しての早過ぎる終戦だ。
今回の五輪最終予選(OQT)、初戦こそベネズエラにフルセット勝ちでもぎ取ったものの、二戦目は中国に完敗。世界ランクでは日本が上位だが、苦手意識が出たのか手痛い敗北を喫した。その後、世界王者フランス、アジア最強のイランにも連敗し、完全に後がなくなっていた全日本。この日のオーストラリア戦も前日の試合で負傷したエース柳田将洋を欠いての苦しいスタート。第1セットは競った展開もサーブミスなどが響き23-25で落とす。第2セットに入ると今度は石川祐希が足を痛めて途中交代。2年ぶり全日本復帰のベテラン福澤達哉を投入したが、流れは一気にオーストラリアに傾き始める。柳田をピンチサーバーで起用した反撃も及ばず連続でセットを失う。そして3セット目は先に20点を取りながらも、デュースの末に競り負け。完敗といっていい内容だった。
再び五輪出場を逃した全日本男子。昨年のW杯は2000年以降最高の6位と、ここ数年確実に戦力はアップしていたと思う。NEXT4人気で試合会場は満員が続くようになった。だが、待ち構えていたのはこの非常に厳しい現実だ。選手らの胸に縫い付けられていた「こころはひとつ」のスローガン。主将の清水も「チーム一丸となって戦う」ことを大きなテーマに掲げていたが、一体何が足りなかったのか?自国開催でOQTを戦わずに出場する2020東京五輪に向け、一歩ずつ課題を克服していってほしい。
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二人の人気力士、断髪式に・土俵へ最後の別れ(6月2日)
稀勢の里の綱取りで大きな盛り上がりを見せた大相撲夏場所。終盤まで優勝争いに絡んだことで、次の名古屋場所に綱への挑戦はつながった。重圧はかかるだろうが精神的な成長も見られるので期待したいところだ。この週末、その余韻も冷めやらぬ両国国技館で、一時代を築いた2人の人気力士がファンに別れを告げた。
29日行われた、幕内出場歴代1位(1470回)の記録を持つ“角界のレジェンド”元関脇・旭天鵬(大島親方)引退相撲。...
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稀勢の里の綱取りで大きな盛り上がりを見せた大相撲夏場所。終盤まで優勝争いに絡んだことで、次の名古屋場所に綱への挑戦はつながった。重圧はかかるだろうが精神的な成長も見られるので期待したいところだ。この週末、その余韻も冷めやらぬ両国国技館で、一時代を築いた2人の人気力士がファンに別れを告げた。
29日行われた、幕内出場歴代1位(1470回)の記録を持つ“角界のレジェンド”元関脇・旭天鵬(大島親方)引退相撲。約400人もの関係者が駆けつけて、髷にハサミを入れた。「僕と違って稽古場でも真面目な人。皆に愛される人」と評したのは元横綱の朝青龍・ダグワドルジ氏。その言葉通り、温厚な性格と人懐っこい笑顔は多くの人から愛されていた。ちょうど4年前の平成24年夏場所では、史上最年長37歳8か月で幕内初優勝を達成。花道で同じ部屋の力士らが号泣して兄弟子を迎えていた光景は感動的だった。旭天鵬は初めてモンゴルから大相撲の世界に入門した一人。30歳の時に親方の養子となり日本国籍を取得。年寄株を取得したモンゴル出身力士第1号となった。「親方1年生として、これからも勉強して努力していく」の言葉には館内から大きな拍手が巻き起こった。
前日の28日には元関脇の若の里(西岩親方)も断髪式を執り行った。通算出場回数は歴代5位(1691回)。あと一歩のところで大関には手が届かなかったが、三役を26場所も務めた実力者だった。最後の挨拶で「若の里としては今日で終わりました。しかし西岩親方としては今日がスタートの日です」と抱負を述べた。引退後、大相撲中継のゲスト解説を務めた際は、良く通る声で非常に分かりやすい解説が評判を呼んだ若の里。トークの軽妙な旭天鵬と共に、TV桟敷でもファンを沸かせてほしいものだ。
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