【あの一言】
特集・ロシア制裁・日本への影響は
明星大学教授・細川昌彦 サハリン1、サハリン2からも日本は撤退すべきではない。欧米のエクソンやシェルとの意味合いと日本の意味合いはまるで異なる。エクソンやシェルはここで得た油や天然ガスを自国に持って行っているだけではなく、中国とかインドとかにも売っている。日本の場合はそうではなく、例えばサハリン2での天然ガスは電力にも直結し、この電力がなくなると停電になる。(日本の)電力供給はものすごくひっ迫しており、ギリギリの綱渡りをしている。その中でサハリンから天然ガスが来なくなると国民自体が停電を覚悟しなければいけなくなる。長期契約で安く購入している日本が撤退すれば逆にロシアにとって有利になる。日本がやめてしまうと、その分をロシアが高い価格で外に売ることができる。今、世界ではLNGの争奪戦が起きている。中国以外にも買う国はいっぱいあり、日本の撤退によって利益を得るのは逆にロシアという構図になる。
2022/03/12 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
エコノミスト・エミンユルマズ リーマンショックが起きた時にFRBがインフレを懸念してすぐに緩和に動けなかった。同じような動きが今も起きていて、ウクライナの影響もあるが、インフレ懸念が高まっていてFRBが引き締めに動いている。もう一度リーマンショックに似たような金融危機を起こす可能性がある。
2022/03/12 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
明星大学教授・細川昌彦 一番深刻なのは欧州。ものが入ってこないというだけではなく、金融面も含めて相当深刻な状況になっている。日本については食料安保、エネルギー安全保障、いずれも脆弱で、小麦などは特にそうだが、自給率を上がる政策をやってきても限界がある。逆に自給率を上げるためにコメの方にシフトしていくとか、ある程度はそういうものが出てくる。
2022/03/12 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
神田外語大学教授・興梠一郎 中国はロシアからの原油の輸入を止めないと言っている。欧米や日本が出ていったところには必ず中国が入り込んでいく。
2022/03/12 BSテレ東[日経プラス9サタデー]
|