【あの一言】
デジタル人民元・米国“ドル覇権”中国対抗へ
朝日新聞編集委員・峯村健司 世界の秩序というのは米国と中国の対立が決めている。両国をしっかりと分析して、自分の国はどう生きるのかというのをしっかりと打ち出さないと、この対立に巻き込まれて犠牲者となって終わるという恐ろしい時代になっている。
2020/10/20 テレビ朝日[羽鳥慎一モーニングショー]
羽鳥キャスター 中国は世界の金融システム、中国は特に米国ドルの優位性に対してデジタル通貨の反乱を起こそうとしている。今、海外の貿易を行う場合は銀行間の国際決済ネットワーク「SWIFT(国際銀行間通貨協会)」を利用して送金しなければならない。SWIFTは200以上の国と地域の金融機関、1万1000社以上が参加していて、国際的なお金の取引を行っている。決済はドルかユーロが中心。そのため、米国が強い影響力を持っている。米国は金融制裁の際、SWIFTを利用をさせない。ネットワークから外されると貿易が困難になる。こうした状況を無くすために、中国はデジタル人民元を作ろうとしている。デジタル人民元で「一帯一路」周辺国も巻き込み人民元基軸の経済圏を構築。中国のデジタル通貨を使えば、米国ドルで取引きを行う必要がなくなり、米国が外国の脅威に対抗するのに制裁という主要な手段が効力を失う。
2020/10/20 テレビ朝日[羽鳥慎一モーニングショー]
朝日新聞編集委員・峯村健司 今の時代、核兵器とかも使えないし、戦争は起こせないが、ドルという基軸通貨は、米国にとってのひとつの大きな兵器。特にオバマ政権の後期ぐらいから金融制裁をバンバン打ち始めた。トランプ政権もそれを引き継いでいる。ファーウェイの副会長がカナダで拘束されたが、あれも実はSWIFTを監視していた米国政府がファーウェイとイランとの取引きを見つけて発覚した。中国にデジタル人民元をやられると米国は不正行為の摘発が難しくなる。
2020/10/20 テレビ朝日[羽鳥慎一モーニングショー]
ジャーナリスト・青木理 デジタル人民元が浸透していき、国際決済に使われるようになれば、ドルの座をひょっとすれば脅かす可能性もあると言われるが、通貨は信用なので中国のいまの状況が国際的に信用できるのかということもある。中国もこれから少子高齢化に入っていくが、経済成長が鈍化してくると米国の基軸通貨を脅かすことは難しい。中国の政治体制がデジタル人民元を世界通貨にすることを難しくしている。
2020/10/20 テレビ朝日[羽鳥慎一モーニングショー]
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