【あの一言】
ゴーン容疑者・逮捕の背景・日本とフランスの関係は?
関西学院大学客員教授・元国連職員・大崎麻子 ゴーンさんひとりだけに責任を押し付ける問題ではなく、企業のコーポレートガバナンスの在りようが問われている。世界的な流れとしては証券取引所もコーポレートガバナンスコードというのを非常に強化している。投資家も財務情報だけではなくガバナンスに関わる情報をすごく重視している。日産も9月ぐらいに取締役の情報の開示の仕方であったり、一部の取締役がものすごく発言権を持ってしまうような取締役会の構成であるとかガバナンスの在りようを問題にしていた。今後立て直しを図る中でどうやってガバナンスを再構築していくのかは非常に重要なポイント。
2018/11/25 TBSテレビ[サンデーモーニング]
寺島実郎 ゴーンは国益とか国境概念というものがものすごく希薄で会社に対する考えもかなり次元が異なる。国境を越えたタックスヘイブンなどを使った最大限のゲームで最大の利益を享受するということに関心を持っているこのような人物にどのように国として向き合っていくかという問題。V字型回復とはいうが、それによって本当にいい会社になったのかも問われている。ただ単に業績が回復したとかではなく、例えばどういう人材を育てたのか。どういう新しい技術でどういう製品を世に送り出したのかという分脈で会社を見抜いていくべき。
2018/11/25 TBSテレビ[サンデーモーニング]
ジャーナリスト・元共同通信ソウル特派員・青木理 今回、日本で逮捕された場合、最大20日間拘留される。再逮捕されるとさらに20日間になる。挙句の果てに弁護士もつかない。東京地検特捜部の場合、起訴後も否認していると保釈されないケースがほとんど。場合によっては数か月、年単位で拘束されることもある。それが今の日本では当たり前。世界的にみると先進国でこんなことをやっている国はない。ゴーンさんを特別扱いするのであれば日本の今の刑事司法の後進性を見直す必要があるし、特別扱いしない場合は世界的に相当な批判も覚悟しないといけない。
2018/11/25 TBSテレビ[サンデーモーニング]
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