不毛の大地に、深さ1フィート(約30cm)の線が刻まれている。線は2.6マイル(4.4km)以上にわたり続き、棒切れかブーメランを振りかざすアボリジニの姿を描き出している。
これは、世界最大の地上絵の一つであるマリーマンである。1998年に発見されてから20年間、誰も制作を申し出ておらず、無数の調査が行われてきた。
現在、その創作に関する情報を提供した者に、オーストラリアの起業家から5,000豪ドル(約40万円)の懸賞金が送られる。...
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不毛の大地に、深さ1フィート(約30cm)の線が刻まれている。線は2.6マイル(4.4km)以上にわたり続き、棒切れかブーメランを振りかざすアボリジニの姿を描き出している。
これは、世界最大の地上絵の一つであるマリーマンである。1998年に発見されてから20年間、誰も制作を申し出ておらず、無数の調査が行われてきた。
現在、その創作に関する情報を提供した者に、オーストラリアの起業家から5,000豪ドル(約40万円)の懸賞金が送られる。
ディック・スミス・エレクトロニクスとディック・スミス・フーズの創設者であるディック・スミス氏が、2016年に謎を解き明かす決断をした。過去2年間で、チームは画像やビデオを掘り下げ、さまざまな説を調査し、入手可能な証拠をいくつか見直したが、謎を解き明かすことはできなかった。
スミス氏はあるグループが意図的に制作したと考えているため、懸賞金の提示が新たな情報をもたらすことを願っている。
スミス氏は25日、ABCニュースに対し、「非常に専門的な技法で創作された。1人で創作されたとは考えにくい。3、4人の人がいなければできないだろうし、何週間もかかるはずだ。それで20年もの間どのようにして秘密にしてきたのだろう。」と話した。
最も一般的な説は、アメリカ人が地上絵に関わっていたというものである。マリーマンが発見された直後にマリーホテルと地元紙「ザ・アドバタイザー」宛に匿名で複数のファックスが届いた。マリーマンの説明にアメリカ英語が使用されており、長さの単位がキロではなくマイルであったため、アメリカ人グループによる創作との説につながった。
他には、アボリジニのアーティスト、バルディウス・ゴールドバーグ氏が制作者だったという説もある。ゴールドバーグ氏は、友人に自分がマリーマンを制作したと話していた。しかし、確認がとれないまま、氏は2002年に死去した。
厳しい砂漠環境で侵食が進み、一時マリーマンは消えかかったが、地元の人々が2016年に線を引き直し、マリーマンとその謎が風化しないようにしている。
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