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【Globali】
ウェアラブル脳スキャナーを開発、英研究(2018/03/23)
『ロイター』『BBC』など英文各メディアは、英国の科学者がヘルメットのように着用可能な脳スキャナーを開発し、脳の働きを記録する研究に成功したとする論文が発表されたと伝えている。
科学誌「ネイチャー」に掲載された論文によると、脳スキャナーは英ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)と英ノッティンガム大学の共同開発で作られたもので、これまでのものよりはるかに軽量で応用性が高いものだ。開発された脳スキャナーは頭部を覆うヘルメットのようなものに軽量の量子センサーが取り付けられている。ヘルメット部分は3Dプリンターで作られており、着用していても頭を動かすなどの行動は可能だ。
これまで使用されてきた脳磁波(MEG)スキャナーは、脳の磁場を測定するためにセンサーをマイナス269度の超低温に維持しなければならず、巨大な冷却技術が必要だった。...
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科学誌「ネイチャー」に掲載された論文によると、脳スキャナーは英ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ(UCL)と英ノッティンガム大学の共同開発で作られたもので、これまでのものよりはるかに軽量で応用性が高いものだ。開発された脳スキャナーは頭部を覆うヘルメットのようなものに軽量の量子センサーが取り付けられている。ヘルメット部分は3Dプリンターで作られており、着用していても頭を動かすなどの行動は可能だ。
これまで使用されてきた脳磁波(MEG)スキャナーは、脳の磁場を測定するためにセンサーをマイナス269度の超低温に維持しなければならず、巨大な冷却技術が必要だった。装置全体は500キロ近くあり、被験者は完全静止状態を維持しなければならない。そのため、赤ちゃんのような子どもや運動神経に問題のある病気の人では難しかった。
しかし新たな脳スキャナーは身動きを取ることが可能で、臨床試験では頷く、お茶を飲む、ボールを使って軽い運動をするなどがなされ、脳の活動を正確に捉えることができたという。ノッティンガム大学のマシュー・ブルックス教授は大きなメリットとして「一つは頭の表面に直接装着できること」を挙げた。そのためより多くの脳の情報を得ることができる。さらに「二つめは、とても軽量であること」を挙げた。これにより頭を動かしていても計測ができると同氏は話す。
UCLのギャレス・バーンズ教授は「これは脳神経科学分野に革命を起こし、科学的そして臨床的な問題を変える可能性がある。」と述べた。研究チームはすでにさらにカスタマイズ性を向上させた新しいヘルメット型脳スキャナーの開発に取り組んでいる。
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