『AFP』『ガーディアン』など各国英文メディアは、フランスの政府刊行物がオリジナルの言葉を起用することでフランス語を保護する動きについて伝えている。

スマートフォンはフランスでも広く普及しているが、その名称が「スマートフォン」ではなくなるかもしれない。フランス語の保護などに取り組む政府系機関CELFはスマートフォンのより適切な名称として「le mobile multifunction（多機能携帯電話）」を提案している。言葉としては発音しやすいものではないが、フランスから英語などの外国語を追い出したい同機関の考えだ。同機関の刊行物内では２００９年以降「terminal de poche」という名称を使用していたがあまり定着せず、今後新しい名称に変わることになった。...

スマートフォンはフランスでも広く普及しているが、その名称が「スマートフォン」ではなくなるかもしれない。フランス語の保護などに取り組む政府系機関CELFはスマートフォンのより適切な名称として「le mobile multifunction（多機能携帯電話）」を提案している。言葉としては発音しやすいものではないが、フランスから英語などの外国語を追い出したい同機関の考えだ。同機関の刊行物内では２００９年以降「terminal de poche」という名称を使用していたがあまり定着せず、今後新しい名称に変わることになった。

CELFはフランスの国立学術団体でフランス語保護団体として知られるアカデミー・フランセーズと共同でオリジナルのフランス語作り活動をしてきた。しかし専門家らが新たなフランス語を提案し続けているにもかかわらず、若者は無視し、バカにしている傾向があるという。例えば「e-mail」という単語は世界的に使われている単語だが、フランス語を保護したい考えの専門家たちは「courriel」という言葉を使っている。政府が発行する書類や大企業、高齢者などでは「courriel」が使われることもあるが、ほとんどのフランス人にとって「e-mail」は「e-mail」である。

さらにフランスのオリジナル単語が今後流行するかとの問いに一部メディアは「ノー」と答えている。実際フランス語を話す若者は新名称をからかい始めている。ツイッター上には「我々が使っているのは‘smartphne’ではなく‘le mobile multifunction’だったんだな。」などと書かれている。