5月4日の『Reuters』と2つの『The Washington Post』の記事は、米医療保険制度(通称オバマケア)の改革法案が5月4日に217票対213票の僅差で米下院において可決され、米上院で審議されることになったが難航が予想されると報じている。全部の米民主党議員と、保守派の20人の米共和党議員は同法案に反対した。米上院で全100議席中、米共和党は52席とわずかだが多数派だ。貧困層に対する政府の医療保険プログラムであるオバマケアのおかげで2000万人以上の米国人が医療保険に加入できていたが、オバマケアは医療費を押し上げる政府の過剰サービスだとして、トランプ米大統領は選挙公約としてこれを改革することを掲げ、また米共和党は長年課題としていた。法案の採決は多くの米共和党下院議員が法案をまだ読んでいない中でトランプ米大統領の実績を作るため行われたとみられている。米国医師会等の医療団体は弱者の健康を悪化させると反対した。米民主党はこの法案により何百万人もが無保険状態になり、それで浮いたお金が富裕層のための減税にあてられると非難した。