新型コロナウィルス(COVID-19)感染問題は依然収束の見通しが立たず、今度は新たに南アフリカで発見された変異株が再び脅威となっている。世界保健機関(WHO、1948年設立)はこれまで、英国で発見された変異株をアルファ株ウィルス、インドのものをデルタ株とする等、ギリシャ文字を冠することで、当該国が偏見に曝されないよう配慮してきた。そしてこの程発見された新変異株に、オミクロン株と命名した。ただ、順番からすると次に来るXi(読み方はカイ)と冠することを避けたのは、中国国家主席の苗字(Xi)に近似するからという、中国に対する“忖度”の所以であるとの声が上がっている。
11月26日付
『ニューヨーク・ポスト』紙:「WHO、新種のCOVID-19変異株をギリシャ文字の2つの候補を外してオミクロン株と命名」
COVID-19の新変異株が猛威を振るい始め、世界の感染症専門家を悩ませ、また、金融市場をかき乱しているが、インターネット上では、オミクロン株との新しい命名に混乱が広がっている。
WHOは11月26日、南アフリカで新たに発見された変異株を、デルタ株等と並ぶ“懸念される変異株”に指定し、新たにオミクロン株と命名した。...
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11月26日付
『ニューヨーク・ポスト』紙:「WHO、新種のCOVID-19変異株をギリシャ文字の2つの候補を外してオミクロン株と命名」
COVID-19の新変異株が猛威を振るい始め、世界の感染症専門家を悩ませ、また、金融市場をかき乱しているが、インターネット上では、オミクロン株との新しい命名に混乱が広がっている。
WHOは11月26日、南アフリカで新たに発見された変異株を、デルタ株等と並ぶ“懸念される変異株”に指定し、新たにオミクロン株と命名した。
WHOのウェブサイト上の資料によれば、“Nu”及び“Xi”が次の変異株が現出したときの候補とされていたにも拘らず、今回それらが飛ばされている。
評論家や政治家はインターネット上で“Nu”は発音から“New”と混同される恐れから、また、“Xi”は中国国家主席の苗字“習”の英語発音表記の“Xi”と近似するから外されたのではないかと推測している。
英メディア『テレグラフ』紙編集者が、WHO関係者から、“ある分野や地域に汚名を着せることにならないよう”にするため、“Xi”との命名を避けたと聞いていると報じた。
これに対して、テキサス州選出のテッド・クルーズ共和党上院議員(50歳)がすぐさま、“もしWHOが中国国家主席のことを忖度して命名を避けたとしたら、中国政府によるCOVID-19感染源の隠蔽疑惑について、WHOが再度調査団を送って調査すると言っても果たしてどれだけ信用できるというのか”と厳しい表現でツイートしている。
WHOはこれまで、COVID-19に関わる“懸念される変異株”が出現する度に、最初に発見された国が理由もなく非難されることにならないよう、ギリシャ文字のアルファ、ベータ、ガンマ、デルタを使用し、また、“懸念される変異株”には該当しない変異株にラムダ、イプシロン、ミューと命名してきていた。
なお、WHOのマーガレット・ハリス報道官は『ニューヨーク・ポスト』のインタビューに答えて、“「Nu」を使用しなかったのは、人々が特定の変異株の名前でなく、単に「新しい」変異株と誤解してしまう恐れがあったから”とし、また“「Xi」は良く使われる苗字であるため、WHOとして特定の地名や人名、そして動物の名前を冠することでそのものに汚名を着せることにならないように命名する、との原則に則って外した”とコメントした。
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