東京オリンピックは、折からのCOVID-19再感染拡大を受けて国内外から中止の声が上がる中、予定どおり開催されようとしている。そうした中、8年前に東京大会招致をもたらした功労者の一人である安倍晋三前首相(66歳)が、7月23日の大会開会式に無念の欠席となると欧米メディアが報じている。
7月22日付
『ロイター通信』:「安倍前首相、東京大会開会式を欠席」
安倍晋三前首相は、在任時の2016年、リオデジャネイロオリンピック閉会式にゲームキャラクターのスーパーマリオの衣装でサプライズ登場し、次回の東京大会を盛り上げようと奮闘した。
しかし、『NHK』の報道によると、同前首相は、東京大会開会式を欠席するという。
同前首相は、2013年の国際オリンピック委員会(IOC)総会の場で、2020年大会を東京に招致すべく、福島原発の放射線量や海洋汚染の問題について“アンダーコントロール”と宣言し、また、日本国民は挙って“熱意、誇り、及び強い信念”を持って大会開催を切望していると強調していた。...
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7月22日付
『ロイター通信』:「安倍前首相、東京大会開会式を欠席」
安倍晋三前首相は、在任時の2016年、リオデジャネイロオリンピック閉会式にゲームキャラクターのスーパーマリオの衣装でサプライズ登場し、次回の東京大会を盛り上げようと奮闘した。
しかし、『NHK』の報道によると、同前首相は、東京大会開会式を欠席するという。
同前首相は、2013年の国際オリンピック委員会(IOC)総会の場で、2020年大会を東京に招致すべく、福島原発の放射線量や海洋汚染の問題について“アンダーコントロール”と宣言し、また、日本国民は挙って“熱意、誇り、及び強い信念”を持って大会開催を切望していると強調していた。
その東京大会招致の功労者の前首相は、持病を理由にして2020年に首相を辞任しており、その後任となった菅義偉首相(72歳)が当該開会式に日本側ホストとして出席する。
ただ、世界中で依然猛威を振るっているCOVID-19問題の理由から、開会式の観覧者は、一般客の入場は認められず、950人弱の海外の要人だけで、そのうち首脳級も僅か20人弱となっている。
当該開会式で繰り広げられるショーは、大会ホスト国にとって重要なイベントとなっているが、東京都を含む首都圏で、依然COVID-19感染拡大が続く事情から、上述通り開会式の観覧者がごく少数に絞られ、また、主要競技場でも無観客開催を余儀なくされている。
『NHK』報道によると、安倍前首相は、東京都に対して緊急事態宣言が再々発出されたことを受けて、開会式出席を止む無く断念したという。
なお、日本のワクチン接種率は、1回投与を受けた人が依然全人口の3分の1と低調であることから、大会が開催されることでCOVID-19の感染爆発が発生するのではないかと懸念する声が多い。
『朝日新聞』が行った直近の世論調査によると、回答者の68%が、大会組織委員会によるCOVID-19感染防止対策は不十分とし、また、55%が大会開催そのものに反対している。
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