中国の毛沢東主席の共産主義政権下で育ち、現在は米バージニア州に進む女性が、米国で取り入れられている批判的人種理論(CRT)は、中国文化大革命のアメリカ版だと非難している。
米
『フォックスニュース』と
『ブライトバート』によると、中国で毛沢東の共産主義政権下で育ち、現在はバージニア州に住む元中国人の母親が、米バージニア州ラウドン郡の教育委員会会議で毛沢東が進めた文化革命が米国でも行われていると指摘したことが注目を集めている。ヴァンフリートさんは、「私たちの子供達の学校で起こっていることについて非常に懸念しています」と述べ、「学校は今、子供たちに社会正義の戦士になるように、そして米国という国と米国の歴史を嫌うように教え、訓練しています。毛沢東時代の中国で育った私には、こうしたことはなじみ深いものです。共産党政権も同じ批判理論を使って人々を分断しました。唯一の違いは、人種の代わりに階級を使ったことです」と語った。
ヴァンフリートさんはまた、中国の文化大革命の際に、「学生と教師が互いに反目し合う 」のを見たことを思い出したと述べた。「政治的に正しくするという名目で、学校名が変更されました。自分たちの伝統を否定するように教えられました。紅衛兵は、像や本など、共産主義ではないものを何でも破壊しました」と説明した。
ヴァンフリートさんは、共産主義の中国でも、「現在の米国のEquity Ambassador Programや、Bias Reporting Systemのように、お互いを告発することが奨励されていました」と付け加え、「これはまさに、アメリカ版の文化大革命です。批判的人種理論は、文化的マルクス主義にそのルーツを持っています。私たちの学校には存在してはならないものです」と断言した。
『ブライトバート』によると、批判的人種理論を導入した学校では、退職する教師も出ている。ニュージャージー州バーゲン郡にある私立名門校「Dwight-Englewood(D-E)」の教師は、批判的人種理論が学校内で「迎合と恐怖の、敵意に基づく文化」を作り上げたとして辞職したことが明らかになった。
英語教師のデーナ・スタンジェル=プラウさんは、学校に提出した辞表の中で、「ここ数年、学校は生徒の知的・情緒的な成長を損なうイデオロギーを受け入れ、多様な人々の間に真のコミュニティを生み出す可能性を破壊してきました。私は、この学校を支配している迎合と恐怖、敵意に基づく文化を拒否します」と述べた。
さらに「この学校のイデオロギーは、生徒に自分を一個人としてではなく、ある集団の代表として見ることを要求し、特権者または被害者の立場を取ることを強要しています。その結果、生徒たちは肌のメラニン色素が少なく生まれた人は抑圧者であり、肌のメラニン色素が多く生まれた人は抑圧されている者という理論を、事実であるとして受け入れ、私の教室にやってくるのです」と説明している。スタンジェル=プラウさんは、「このような考え方は、生徒の読み書きや思考の能力を妨げている」と説明し、生徒たちが「男性が書いたという理由で詩を敬遠し」、「文学などの中に抑圧者を探し出そうとする」ようになっているという。そして、「ある学生は、外国で体験したことを書いた個人エッセイを書くことに躊躇していました。それは、自分が気づかないうちに人種差別主義者であることを意味するのではないかと恐れたからです。恐怖のあまり、考えることをやめてしまうのです。これはまさに自己検閲そのものです」と指摘している。
米『ニューヨーク・ポスト』によると、フロリダ州の教育委員会では6月上旬、全会一致で公立学校の教室での批判的人種理論の使用が禁止された。委員会が可決した修正案では、「歴史的出来事を歪曲する」として、批判的人種理論、1619プロジェクト、ホロコーストの否定を、授業で取り上げることが禁止された。
フロリダ州知事は、「このようなものの中には、本当に有害なものもあり、多くの分裂を引き起こすものだ。適性や勤勉さ、人生で成し遂げたいことなどよりも、肌の色に基づいて特定の人種の一員として自分自身をとらえるようになる」だけでなく、「国が腐敗していて、国の制度は違法である」と教えることになり、こうした教えに納税者のお金を使う価値はないと述べた。
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