ジョー・バイデン大統領(78歳)及びカマラ・ハリス副大統領(56歳)は今週、それぞれ就任後初の外遊に出発する。両トップとも、前政権が掲げた“米国第一主義”によってもたらされた米国孤立状態を是正し、かつ、中国等の脅威に対抗するべく民主主義国家の団結を直接呼び掛けることが主目的である。
6月5日付
『ニューヨーク・ポスト』紙:「バイデン大統領及びハリス副大統領がそれぞれ初の外遊で国際社会に米国の復帰をアピール」
ジョー・バイデン大統領及びカマラ・ハリス副大統領は今週、それぞれ就任後初の外遊に出発する。
まず、ハリス副大統領は、バイデン大統領から指名されていた“移民問題担当”の任を果たすため、6月6日にグアテマラに向けて旅立つ。
この問題は、バイデン政権にとってもっとも煩わしい案件のひとつであるが、同副大統領は3日間の旅程で中米を訪問し、グアテマラのアレハンドロ・ジャマティ大統領(65歳、2020年就任)及びメキシコのアンドレ・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領(67歳、2018年就任)とそれぞれ会談を持つ。...
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6月5日付
『ニューヨーク・ポスト』紙:「バイデン大統領及びハリス副大統領がそれぞれ初の外遊で国際社会に米国の復帰をアピール」
ジョー・バイデン大統領及びカマラ・ハリス副大統領は今週、それぞれ就任後初の外遊に出発する。
まず、ハリス副大統領は、バイデン大統領から指名されていた“移民問題担当”の任を果たすため、6月6日にグアテマラに向けて旅立つ。
この問題は、バイデン政権にとってもっとも煩わしい案件のひとつであるが、同副大統領は3日間の旅程で中米を訪問し、グアテマラのアレハンドロ・ジャマティ大統領(65歳、2020年就任)及びメキシコのアンドレ・マヌエル・ロペス・オブラドール大統領(67歳、2018年就任)とそれぞれ会談を持つ。
一方、バイデン大統領は6月9日に1週間にわたる欧州訪問に旅立つ。
同大統領は、6月11、12日に英国南西端のコーンウォールで開催される第47回主要7ヵ国首脳会議(G-7サミット)に出席した後、ロンドンでエリザベス2世女王に謁見する。
その後同大統領はベルギーに赴き、同地で開催される北大西洋条約機構首脳会議(NATOサミット)に出席し、また、その機会を捉えてトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領(67歳、2014年就任)と会談して、両国関係改善を試みる。
なお、同大統領はその後スイスにおいて6月16日、険悪な関係となっているウラジーミル・プーチン大統領(68歳、2012年就任)と会談する。
直近でも、米大手企業がロシアからのサイバー攻撃を受けており、両国間の緊張が一触即発の関係になっている最中での会談となる。
同日付『ワシントン・ポスト』紙:「バイデン大統領寄稿:欧州訪問は世界の民主主義を再結集させるため」
バイデン大統領が、今週からの1週間にわたる欧州訪問に赴くに当たって、その思いを本紙に投稿した。その骨子は以下である;
・欧州外遊で最優先することは、世界の民主主義国を再結集させるべく米国が率先し、以て中国などの脅威に対抗するために各国の協調を取り戻すことである。
・そのためにまず、新型コロナウィルス・パンデミックを終わらせ、健康保障を向上させ、強く包括的な世界経済を回復させることを最優先課題として取り組む。
・その上で、不測の脅威から人々を守るためにはインフラへの投資が重要であり、中国に代わる高水準の選択肢を提供すべく、G-7をはじめとする民主主義国がリードして、世界の発展に寄与することを目指す。
・一方、ロシアについては、ウクライナへの軍事的な圧力を問題視し、欧州の安全保障に対するロシアの挑戦に立ち向かう。
・そしてプーチン大統領との会談では、米国や欧州など民主主義国が、人権と尊厳を守るために立ち上がることを改めて強調する意向である。
・最後に、民主的な同盟が現代の脅威や敵に対して能力を発揮できることを証明する機会とすべく、取り組んでいく。
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