中国からの黄砂に有害物質PM2.5が付着して日本に運ばれてくるピークの時期になったが、中国の大気汚染に関し周辺国への中国政府の対応と北京、河北省の大気汚染対策を紹介する。

3月22日の『Hong Kong Free Press』は、中国からの大気汚染に対する周辺国からの苦情への対応を報じている。3月21日、中国外務省の華春瑩報道官は定例記者会見で、香港を含む中国の近隣諸国から中国の大気汚染がこれらの国々の領土へ広がっているとの苦情や、中国がこれに対してどう補償するか質問を受けた。華報道官は中国の大気汚染問題が他の近隣諸国に広がっている問題は、大気汚染の原因等、より科学的かつ専門的な調査研究を必要としているので研究のための特別基金を設ける、中国環境保護省が近隣諸国と緊密に連絡しているので直接連絡を取ることを勧める、補償問題は重要である、大気汚染問題は避けて通れない問題であると述べた。...

3月22日の『Hong Kong Free Press』は、中国からの大気汚染に対する周辺国からの苦情への対応を報じている。3月21日、中国外務省の華春瑩報道官は定例記者会見で、香港を含む中国の近隣諸国から中国の大気汚染がこれらの国々の領土へ広がっているとの苦情や、中国がこれに対してどう補償するか質問を受けた。華報道官は中国の大気汚染問題が他の近隣諸国に広がっている問題は、大気汚染の原因等、より科学的かつ専門的な調査研究を必要としているので研究のための特別基金を設ける、中国環境保護省が近隣諸国と緊密に連絡しているので直接連絡を取ることを勧める、補償問題は重要である、大気汚染問題は避けて通れない問題であると述べた。また、中国政府は可能な限り速やかに大気汚染を浄化することを約束するが、問題解決には手順が必要だと付け加えた。中国では 大気汚染に対する政府の無策への国民の不満は高まり、政府への批判や抗議につながっている。

今年1月に中国本土で大量のスモッグが発生した際は、台湾と韓国にも汚染が広がり、北と北東から吹く風で汚染物質は香港にも広がったと『Quartz』は報じている。香港の環境保護局は、大気中の汚染物質の微粒子は、吸入すると健康上のリスクがあるとしている。しかし、香港も自動車の排気ガスや発電所から危険な汚染物質を排出している。

3月23日の『Reuters』は、北京、河北省の環境対策について以下の通り報じている。3月23日河北省政府は、北京を大気汚染から守るために、北京と周辺を囲む河北省の河川や湿地を利用して木を植えて緑のベルトつまり「緑のネックレス」で取り囲む計画を発表した。主要な世界都市の中で北京は、特に冬に有害なスモッグが定期的に発生すると評判で、隣接する河北省にある重工業が主要な原因とされている。河北省は「緑のネックレス」で森林の割合を高め、生物の領域を拡大し、河川、山、湿地、農場を利用して北京周辺に新しい緑地帯を作ると述べている。政治家はまた「大都市シンドローム」と呼ばれる急速に成長する北京自体の過剰開発と過剰人口問題に取り組もうとしており、地域の境界を越えたこの計画は、北京との境界での都市開発を制限することを目指している。この計画は、北京、河北省、港湾都市天津を統合する政府の長期的なJing-Jin-Ji計画の一環である。北京市は2200万人の人口を抱え、汚染と混雑を抑制する取り組みの一環として人口増加を抑制し、産業やその他の「非資本機能」を河北省に移転しようとしている。北京市は今月、石炭消費を抑え最後に残った石炭火力発電所を廃止するとした。