6月末の主要20ヵ国首脳会議(G-20大阪サミット)において、プラスチックごみ削減の取り組みを報告・共有する枠組み「G-20海洋プラスチックごみ対策実施枠組」の創設が合意された。海洋投棄されるプラスチックごみ削減は、世界各国にとって喫緊の課題となっている。そしてこの程バングラデシュにおいて、その救世主と期待される、プラスチック袋の代替となる、環境に優しい黄麻製の使い捨て袋が開発されたという。
7月23日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「黄麻製のプラスチック? バングラデシュが環境に優しい使い捨て袋を開発」
世界各国が、環境破壊に繋がる使い捨てのプラスチック袋を、如何にして削減するかに頭を悩ませている中、バングラデシュが、プラスチック袋に取って代わる、環境に優しい黄麻製の使い捨て袋を開発した。
バングラデシュは、インドに続いて世界第2位の黄麻繊維の生産国であるが、色及び高価なことから“金の繊維”と呼ばれた黄麻は、需要の減退に遭ってその輝きを失っていた。...
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7月23日付米
『ボイス・オブ・アメリカ』:「黄麻製のプラスチック? バングラデシュが環境に優しい使い捨て袋を開発」
世界各国が、環境破壊に繋がる使い捨てのプラスチック袋を、如何にして削減するかに頭を悩ませている中、バングラデシュが、プラスチック袋に取って代わる、環境に優しい黄麻製の使い捨て袋を開発した。
バングラデシュは、インドに続いて世界第2位の黄麻繊維の生産国であるが、色及び高価なことから“金の繊維”と呼ばれた黄麻は、需要の減退に遭ってその輝きを失っていた。
しかしこの程、バングラデシュの開発チームが、見た目も手触りもプラスチック袋に似た、環境に優しい黄麻袋を安価に生産する技術を開発した。
国営バングラデシュ黄麻製造会社(BJMC)技術開発顧問のムバラク・アーマド・カーン氏は、この製品は生物分解性を有しているので、土に埋めておけば3ヵ月で分解するとし、もちろん再利用も可能だと語った。
バングラデシュでは目下、同黄麻袋を1日当り2,000枚生産しているが、昨年10月、日本の環境保護用包装袋を生産している企業の英国部門と契約を締結したことから、今後商業用に生産規模を拡大していくという。
シェイク・ハシナ首相は今年3月、経済発展及び環境対策と両方を同時に解決する助けとなる、同黄麻袋の生産拡大に注力するよう指示を出している。
その方針に従って今年4月、政府は約90万ドル(約9,700万円)の補助金を、気候変動対策基金から支出することを決めている。
カーン氏は、目下、世界の60ヵ国以上が、プラスチック袋をそのまま投棄して深刻な環境問題を引き起こしているので、この使い捨て黄麻袋が必ずや有効な代替品となると強調した。
なお、MJMCのマムヌール・ラシッド生産部長は、当該黄麻袋の商業生産は年末までには着手できるとしている。
同日付インド『DDテレビニュース』:「バングラデシュでプラスチックそっくりの黄麻製使い捨て袋が開発」
BJMCの技術開発顧問兼開発チーム主任のカーン氏は、開発された黄麻製袋はほとんどプラスチック袋と変わらず、衣類や食物を入れて運ぶのに遜色なく、しかも人体にも影響はないという。
また、4月に政府から90万ドルの補助金を得たので、年末までには大量の商業生産が開始できる見込みだとする。
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