ベトナム、米空母を寄港させて米連携を強調する傍ら、国家主席が訪印して対中戦略協議【米・ベトナムメディア】(2018/03/08)
3月4日付Globali
「米海軍、習近平王国樹立を前に南シナ海覇権は許さじと大艦隊派遣(2)」 で触れたとおり、ベトナムは1975年終結のベトナム戦争以来、初めて米海軍超大型原子力空母の寄港を許して、南シナ海への中国進出に対抗する米国との連携強化を図っている。そして、それと同じ時期にベトナム国家主席がインドを訪問して、対中牽制のための連携協議を展開している。
3月6日付米
『ユーラシア・レビュー』 誌:「ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席、中国と対抗するため訪印して防衛協力協議」
ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席(61歳)は3月4~6日、インドを訪問して、南シナ海や東南アジアへの攻勢を拡大している中国に対抗するため、防衛協力をするべくインド側と協議した。
今年の1月のインド共和国記念日(1月26日)の式典に、東南アジア諸国連合(ASEAN)9ヵ国代表と共に、ベトナムのグエン・スアン・フック首相(63歳)が訪印しているが、ベトナムのトップが2ヵ月の間に相次いで訪問するのは画期的なことである。...
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3月6日付米
『ユーラシア・レビュー』 誌:「ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席、中国と対抗するため訪印して防衛協力協議」
ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席(61歳)は3月4~6日、インドを訪問して、南シナ海や東南アジアへの攻勢を拡大している中国に対抗するため、防衛協力をするべくインド側と協議した。
今年の1月のインド共和国記念日(1月26日)の式典に、東南アジア諸国連合(ASEAN)9ヵ国代表と共に、ベトナムのグエン・スアン・フック首相(63歳)が訪印しているが、ベトナムのトップが2ヵ月の間に相次いで訪問するのは画期的なことである。
なお、2016年9月には、アジア重点主義を掲げるインドのナレンドラ・モディ首相がベトナムを訪問しており、今回のベトナム国家主席の訪印で、対中戦略に関し、二国間の連携が更に進捗するとみられる。
3月7日付ベトナム『ベトナム・ネットニュース』 :「国家主席のインド及びバングラデシュ訪問は大いなる成果」
ダン・ディン・チュイ外務副大臣は3月7日、チャン・ダイ・クアン国家主席のバングラデシュ及びインド訪問は大きな成果をもたらしたと発表した。
同主席は3月2~6日、両国を訪問して、それぞれの国との連携強化を協議してきた。
同副大臣によると、国家主席はニューデリーにおいて、インドの政治家・学者・研究者・学生らを前に演説し、インド太平洋地域における二国間の連携強化によって、地域の安定、更には世界平和に繋がると強調したという。
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米・ベトナムメディア;オバマ大統領のベトナム訪問(2016/05/24)
5月23日付
Globali 「オバマ大統領ベトナム・日本歴訪」の中で触れられているとおり、米国3人目の大統領として、オバマ氏がベトナムを訪問した。当初の目的どおり、ベトナム向けの米国製武器輸出の解禁はもとより、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に基づく米・ベトナム間の貿易拡大等が確認された。米・ベトナムメディアは次のように明るい話題のみ報道しているが、ベトナム市民が心から望むのは、ベトナム戦争時代に米軍が散布した枯葉剤の被害の現状(ベトナム人被害者500万人以上、未だに5万人の奇形児が出生・生存)を直接見聞きしてもらうことであろう。これは、広島・長崎市民にも同様に言えることで、原爆犠牲者及び被爆者の現状(犠牲者21万人、被爆者25万人)を知ってもらいたいと願っていることである。
5月23日付米
『ザ・ウィーク』 誌の報道記事「米国、50年前制定のベトナム向け武器禁輸法撤廃」:
「・オバマ大統領は5月23日、訪問中のハノイで、およそ50年前に制定されたベトナム向け武器禁輸法を撤廃すると発表。
・ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席との会談後に公表したもので、両氏はまた、ボーイング社の旅客機100機のベト・ジェット社(ベトナムの格安航空会社)向け納入契約、及びGE社の風力タービンのベトナム向け供給契約の調印に立ち会い。...
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5月23日付米
『ザ・ウィーク』 誌の報道記事「米国、50年前制定のベトナム向け武器禁輸法撤廃」:
「・オバマ大統領は5月23日、訪問中のハノイで、およそ50年前に制定されたベトナム向け武器禁輸法を撤廃すると発表。
・ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席との会談後に公表したもので、両氏はまた、ボーイング社の旅客機100機のベト・ジェット社(ベトナムの格安航空会社)向け納入契約、及びGE社の風力タービンのベトナム向け供給契約の調印に立ち会い。」
同日付米
『タイム』 紙の報道記事「オバマ大統領のベトナム・日本訪問の重要事項」:
「・オバマ大統領は5月23日から1週間、かつての敵国であったベトナムと日本を訪問。
・今回が同氏の10度目のアジア歴訪となるが、アジア・リバランス政策の集大成。
・同氏歴訪に当って、重要事項は次の4点;
① ベトナム向け武器禁輸法の撤廃
② ベトナムの人権問題改善への提言
③ 南シナ海における中国海洋活動牽制のための米・ベトナム連携強化
④ 被爆地広島訪問、但し謝罪なし。」
同日付ベトナム
『ベトナム・ネットニュース』 の報道記事「米国、ベトナム向け武器禁輸法を完全撤廃」:
「・ベトナム向け武器禁輸法の完全撤廃は、5月23日のオバマ大統領・クアン国家主席間首脳会談後に発表。
・同日オバマ氏は、グエン・フー・チョン共産党書記長(最高指導者)及びグエン・スアン・フック首相とも面談。
・またオバマ氏は5月24日、ベトナムの実業家、若者、市民団体代表等と面談予定。
・なお、米国・ベトナム間貿易高は、1995年時の20倍の450億ドル(約4兆9,500億円)まで増えているが、TPP発効後には、更に毎年20%ずつ伸びていくと期待。」
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