COP26・首脳級会合始まる・各国の対策は(11月2日)
英国で開かれている気候変動対策の国連の会議「COP26」は首脳級会合が始まった。
議長国の英国・ジョンソン首相は、資金拠出の重要性を強調。米国・バイデン大統領は自国の温室効果ガスの削減目標の達成に自信を示すとともに、「クリーンエネルギーへの転換を加速させる」と述べ、途上国への支援を強化する考えを示した。
中国外務省によると、出席を見送った中国・習近平国家主席は「先進国は途上国に対しより多くの支援をすべきだ」と書面でメッセージを寄せた。...
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英国で開かれている気候変動対策の国連の会議「COP26」は首脳級会合が始まった。
議長国の英国・ジョンソン首相は、資金拠出の重要性を強調。米国・バイデン大統領は自国の温室効果ガスの削減目標の達成に自信を示すとともに、「クリーンエネルギーへの転換を加速させる」と述べ、途上国への支援を強化する考えを示した。
中国外務省によると、出席を見送った中国・習近平国家主席は「先進国は途上国に対しより多くの支援をすべきだ」と書面でメッセージを寄せた。
インド・モディ首相は「2070年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする」との目標を初めて明らかにする一方、途上国への資金を速やかに提供するよう求めた。
岸田首相も首脳会合に出席するため英国へ出発した。
岸田首相は「2050年カーボンニュートラルに向けての取り組み、アジア全体のゼロエミッション化に向けて日本が強いリーダーシップを発揮する、我が国の強い決意を世界に発信したい」とコメントした。
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急遽、COP26に出席することになった岸田総理の立場(10月30日)
岸田総理の外交デビューの場が英国・グラスゴーで開催されるCOP26となった。岸田総理は、例え短時間でも首脳会合に出席することで、気候変動問題に対する日本の姿勢を国際社会にアピールするとともに、中国やインドなども巻き込んで世界全体での取り組みに広げていくことが重要だと考えて、今回COP26への参加を決めたという。
スケジュールはかなりタイトなもので、2日の朝、出発し、現地時間の12時過ぎに会場に到着し、首脳級ステートメントの首脳会合に参加し、その場でスピーチを予定しているという。...
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岸田総理の外交デビューの場が英国・グラスゴーで開催されるCOP26となった。岸田総理は、例え短時間でも首脳会合に出席することで、気候変動問題に対する日本の姿勢を国際社会にアピールするとともに、中国やインドなども巻き込んで世界全体での取り組みに広げていくことが重要だと考えて、今回COP26への参加を決めたという。
スケジュールはかなりタイトなもので、2日の朝、出発し、現地時間の12時過ぎに会場に到着し、首脳級ステートメントの首脳会合に参加し、その場でスピーチを予定しているという。
現地での移動時間などを除くと、会場での滞在時間はわずか数時間に過ぎないという。懸念されるのは石炭火力発電のアジェンダがメインとなりそうなことである。
既に議長国の英国は2024年に石炭火力を全廃すると表明しており、岸田総理は事前に行われたジョンソン首相との電話会談でジョンソン首相から「COP26に直接参加し、日本も石炭火力発電の早期廃止を表明すべきだ」と釘を刺されている。
地球温暖化問題に力を入れていた菅前政権との差別化を図る意味もあってか、岸田総理はこれまで地球環境問題への言及が少なかった。
今回のCOP26では石炭火力への依存度が高い日本への容赦ないバッシングが予想され、加えて日本がアジアに石炭火力発電の輸出を続けていることもやり玉にあげられる可能性が高い。
いずれにせよ岸田総理にとっては試練の場となることだけは間違いない。ここで発信した内容は、そのまま国際公約になってしまう可能性もあり、日本の産業界の命運を左右するようなことにもなりかねないので細心の注意が必要である。
一方で、何も言わなければリーダーシップにかけるとの烙印を押されてしまう可能性もある。
岸田総理の初外交の姿に注目する。
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COP26開幕へ・どうなる?気候変動対策(10月30日)
COP26を前に気候変動対策が主要なテーマとなるG20サミットがイタリア・ローマで日本時間の今夜始まる。
首脳の多くはCOP26にも参加する見通しで議長国のイタリアはG20とCOP26は一連の会議と位置付けている。
イタリアは温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする時期について、一定の認識を共有したい考えである。
しかし、先進国と新興国や途上国との間で立場の違いは大きい。火力発電の燃料として石炭に頼る新興国などは石炭火力発電の廃止に慎重な姿勢である。...
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COP26を前に気候変動対策が主要なテーマとなるG20サミットがイタリア・ローマで日本時間の今夜始まる。
首脳の多くはCOP26にも参加する見通しで議長国のイタリアはG20とCOP26は一連の会議と位置付けている。
イタリアは温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする時期について、一定の認識を共有したい考えである。
しかし、先進国と新興国や途上国との間で立場の違いは大きい。火力発電の燃料として石炭に頼る新興国などは石炭火力発電の廃止に慎重な姿勢である。
途上国は再生可能エネルギーにともなう技術や財政の支援を求めている。G20全体で温室効果ガスの排出量の約8割を占めている。
立場の違いはあるが、各国が前向きなメッセージを打ち出し、COP26での議論にはずみをつけられるかどうか、気候変動対策を進めるうえで重要な節目となるCOP26を前にG20の対応にも世界の関心が集まっている。
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G20サミット・COP26出席へ・米国・バイデン大統領・欧州に向け出発(10月29日)
米国・バイデン大統領は、イタリアのローマで開かれるG20サミットと、英国・グラスゴーで開かれる国連の気候変動対策の会議・COP26に出席するため、ヨーロッパに向けワシントン近郊の空軍基地を大統領専用機で出発した。
米国は8月にアフガニスタンからの軍撤退で大きな混乱を招いたほか、9月にはオーストラリアに原子力潜水艦の技術を提供することを発表し、潜水艦開発計画を破棄されたフランスの強い反発を受けた。...
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米国・バイデン大統領は、イタリアのローマで開かれるG20サミットと、英国・グラスゴーで開かれる国連の気候変動対策の会議・COP26に出席するため、ヨーロッパに向けワシントン近郊の空軍基地を大統領専用機で出発した。
米国は8月にアフガニスタンからの軍撤退で大きな混乱を招いたほか、9月にはオーストラリアに原子力潜水艦の技術を提供することを発表し、潜水艦開発計画を破棄されたフランスの強い反発を受けた。
バイデン大統領としては、外交政策の中核に据える気候変動対策などで一連の会議をリードし、傷ついた国際社会からの信頼を取り戻し、強い指導力を示したい考えである。
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地球温暖化対策COP26への注目(10月27日)
今回の報告書の最大のメッセージは「地球温暖化は人間の活動が原因で起きている」と断言したことである。
今年のノーベル物理学賞の受賞が決まったプリンストン大学の眞鍋淑郎は複雑な気候を物理方程式で表現することでコンピューターの中に再現する基礎を築いた。
今回の報告書では100人以上の死者を出した西日本豪雨を含め2018年の初夏に北半球で起きた一連の異常気象は地球温暖化がなければ起きなかっただろうと結論づけている。...
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今回の報告書の最大のメッセージは「地球温暖化は人間の活動が原因で起きている」と断言したことである。
今年のノーベル物理学賞の受賞が決まったプリンストン大学の眞鍋淑郎は複雑な気候を物理方程式で表現することでコンピューターの中に再現する基礎を築いた。
今回の報告書では100人以上の死者を出した西日本豪雨を含め2018年の初夏に北半球で起きた一連の異常気象は地球温暖化がなければ起きなかっただろうと結論づけている。
現在パリ協定の下で各国が掲げている排出削減目標をあわせてみると今世紀末には気温上昇が2℃を超えてしまうことになる。
COP26に向けて各国からより野心的な排出削減目標が発表されるのかがまず注目される点となる。
世界の排出量を2030年までに大幅に削減するためには今からの行動が必要となる。化石燃料の中でも二酸化炭素排出の大きい石炭の使用削減を加速すること再生可能エネルギーへの投資を促進すること森林破壊を抑制することそして電気自動車への切り替えを加速することなどの具体的な行動について国や企業による新しい取り組みやパートナーシップが発表されることが期待される。
パリ協定の実施ルールの一部はこれまで交渉が難航しまだ合意に至っていない。今回のCOP26での最終的な合意が目指されている。
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