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【中国情勢】
今米国は中国をこう見ている(11月18日)
米国は抑止力を高めていくことに力を入れていくべき
今年初め、米国・ダンフォード統合参謀本部議長は、「ロシアと中国は湾岸戦争以来の米国の軍事行動を調べあげ、米国に対抗できるよう軍事力の強化に投資してきた。これからの米国は抑止力を高めていく必要がある」と指摘し、米国の2つの長所として、「同盟国のネットワークと、世界中ににらみを利かせられる米国のプレゼンス能力」を挙げている。その典型的な例として、2001年9月11日に起きた、同時多発テロに対する米国の反撃を引き合いに出し、この時の反撃は同盟国の協力と世界規模での移動が可能な米軍の能力があって初めて達成可能になったとしている。...
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米国は抑止力を高めていくことに力を入れていくべき
今年初め、米国・ダンフォード統合参謀本部議長は、「ロシアと中国は湾岸戦争以来の米国の軍事行動を調べあげ、米国に対抗できるよう軍事力の強化に投資してきた。これからの米国は抑止力を高めていく必要がある」と指摘し、米国の2つの長所として、「同盟国のネットワークと、世界中ににらみを利かせられる米国のプレゼンス能力」を挙げている。その典型的な例として、2001年9月11日に起きた、同時多発テロに対する米国の反撃を引き合いに出し、この時の反撃は同盟国の協力と世界規模での移動が可能な米軍の能力があって初めて達成可能になったとしている。
また、ダンフォード議長は「ロシアと中国をはじめとする国々は、こうした米国の戦略を研究し尽くして、米国の優位性を最小限に抑えるための戦術を編み出した」と指摘し「今日、米国は、従来からの優位性を保ってはいるものの、過去10年から15年の間にその差は縮まり、数年前のようにはもはやいかなくなっている」と問題提起した。ロシアや中国は太平洋や欧州において同盟国を守るための軍事力を米国に行使させないようにするために、電子兵器、サイバー攻撃能力、対艦クルーズミサイル、対艦弾道ミサイル能力の向上などに資金と人材を集中させてきたとしている。ダンフォード議長によれば、例えばロシアは米国とNATOと一戦を交える意思は全くないが、政治的影響力、経済的強制力、情報プロパガンダ活動、サイバー攻撃活動、軍事的威嚇などを効果的に組み合わせて米国の抑止力を削いでいるとし、同様の行動は中国が南シナ海で展開しているとも指摘している。
ダンフォード議長は「南シナ海の問題や韓国のTHAAD(高高度防衛ミサイル)に中国がどのように対処するか注視しているが、韓国にTHAADの拠点を置いた時、中国は、韓国に課されたコストは数十億ドルであるにも関わらず、韓国に対し厳しい経済的圧力をかけた」ことを例に挙げ、中国の米国の抑止力の削ぎ方を説明、だからこそ米国は同盟国との抑止力を高めていくことに力を入れていくべきと結んでいる。
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