日中両政府・3兆円規模の通貨協定・再開で合意見通し(10月20日)
安倍総理大臣は今月26日、訪問先の中国の習近平国家主席、李克強首相と相次いで会談することにしていて、両国政府は日銀と中国人民銀行の間で円と人民元を互いに融通し合う「スワップ」と呼ばれる通貨協定を再開することで合意する見通しになった。
この協定が再開されると、中国に進出している日系企業が決済システムのトラブルで人民元が不足した際などに中国人民銀行から日銀を通じて人民元の供給を受けられることになり、セーフティーネットの役割を担う。...
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安倍総理大臣は今月26日、訪問先の中国の習近平国家主席、李克強首相と相次いで会談することにしていて、両国政府は日銀と中国人民銀行の間で円と人民元を互いに融通し合う「スワップ」と呼ばれる通貨協定を再開することで合意する見通しになった。
この協定が再開されると、中国に進出している日系企業が決済システムのトラブルで人民元が不足した際などに中国人民銀行から日銀を通じて人民元の供給を受けられることになり、セーフティーネットの役割を担う。日中両国の間ではこの通貨協定を2002年に3300億円規模で締結していたが、尖閣諸島をめぐる問題で関係が悪化したことから5年前の2013年に失効していた。
今回は融通できる金額を前回のおよそ10倍にあたる3兆円規模に拡大する見通しである。
この通貨協定をめぐっては、ことし5月の日中首脳会談で協議を加速することで合意していて、今回の再開合意は両国の関係改善を改めて印象づけるものとなる。
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中国GDP+6.5%・2期連続下回る(10月19日)
中国の7月から先月までのGDP(国内総生産)の伸び率は、去年の同じ時期に比べて6年後%のプラスと、前の3か月の伸び率を0.2ポイント下回った。
伸び率が前の期を下回ったのは二四半期連続となる。
米国との貿易摩擦の影響が今後輸出や設備投資などに拡大すれば、景気がさらに減速することも懸念される。
きょうASEAN国防相会議・南シナ海での中国の軍事拠点構築焦点に(10月19日)
ASEAN(東南アジア諸国連合)の国防相会議がきょうシンガポールで開かれる。
ASEAN10ヵ国のほか、日本・岩屋防衛相や米国・マティス国防長官、中国・魏国防省など、8ヵ国の国防相が参加。南シナ海で中国が軍事拠点の構築を進めていることについて、米国と中国が対立する中、ASEANとしてどのような姿勢を打ち出すのかが焦点となる。
南シナ海では、中国が実効支配する島々の周辺で米国が航行の自由作戦を行った際、中国軍の駆逐艦が米国軍イージス艦に異常接近するなど緊張が高まっている。...
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ASEAN(東南アジア諸国連合)の国防相会議がきょうシンガポールで開かれる。
ASEAN10ヵ国のほか、日本・岩屋防衛相や米国・マティス国防長官、中国・魏国防省など、8ヵ国の国防相が参加。南シナ海で中国が軍事拠点の構築を進めていることについて、米国と中国が対立する中、ASEANとしてどのような姿勢を打ち出すのかが焦点となる。
南シナ海では、中国が実効支配する島々の周辺で米国が航行の自由作戦を行った際、中国軍の駆逐艦が米国軍イージス艦に異常接近するなど緊張が高まっている。
米中国防相は会談を行い、偶発的な衝突を回避するため意思疎通を図ることでは一致したものの、南シナ海問題では進展はみられなかった。
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米国東アジア政策担当・三沢基地の元司令官指名(10月18日)
米国・トランプ大統領は国務省で、日本や中国、北朝鮮などの東アジアと太平洋地域の政策を担当する次官補に、米国軍三沢基地の元司令官を指名した。
国務次官補に指名されたデビッドスティルウェル退役空軍准将は、長年、戦闘機パイロットとして任務に就いたあと、2008年から2010年まで、青森県の三沢基地の司令官を務めた。
韓国の米軍基地にも勤務し、北京の米国大使館の駐在武官を歴任するなど、東アジアの情勢に精通し、韓国語や中国語が堪能で、日本語も一定程度理解する。...
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米国・トランプ大統領は国務省で、日本や中国、北朝鮮などの東アジアと太平洋地域の政策を担当する次官補に、米国軍三沢基地の元司令官を指名した。
国務次官補に指名されたデビッドスティルウェル退役空軍准将は、長年、戦闘機パイロットとして任務に就いたあと、2008年から2010年まで、青森県の三沢基地の司令官を務めた。
韓国の米軍基地にも勤務し、北京の米国大使館の駐在武官を歴任するなど、東アジアの情勢に精通し、韓国語や中国語が堪能で、日本語も一定程度理解する。東アジア太平洋地域担当の国務次官補は、トランプ政権の発足後、長い間空席の状態で、去年、当時のソーントン次官補代行が指名されたが、議会の承認を先送りされたまま、ことし7月に退職していた。
スティルウェルは、議会上院で指名が承認されれば、北朝鮮の非核化の問題や、貿易などで激しく対立する中国への対応などの課題に取り組むことになる。
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ローマ法王の訪朝と訪中なるのか(10月18日)
17日バチカンを訪れた韓国の文在寅大統領は、「朝鮮半島平和ミサ」に出席した後、10分間の演説を行い、またローマ法王とも会談した。バチカンでは「世界宗教会議」が開催されているなかで、ローマ法王はわざわざ時間を割いて文在寅大統領と会談したことになる。法王との会談で、大統領は北朝鮮の金正恩委員長からの法王の訪朝要請を伝達した。北朝鮮のローマ法王の訪朝要請は2000年にもなされたが、この時には実現に至らなかった。...
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17日バチカンを訪れた韓国の文在寅大統領は、「朝鮮半島平和ミサ」に出席した後、10分間の演説を行い、またローマ法王とも会談した。バチカンでは「世界宗教会議」が開催されているなかで、ローマ法王はわざわざ時間を割いて文在寅大統領と会談したことになる。法王との会談で、大統領は北朝鮮の金正恩委員長からの法王の訪朝要請を伝達した。北朝鮮のローマ法王の訪朝要請は2000年にもなされたが、この時には実現に至らなかった。北朝鮮内にはバチカンが正式に認定している司教が不在であることから、ローマ方法の訪朝がなされるかは不明である。また北朝鮮内には現在800~3000人のカトリック教徒がいるとみられている。
ローマ方法の外遊についていえば、もう一つ注目されているのは、法王の訪中が実現するかどうかである。バチカンは1951年に中国と断交し、台湾と国交を樹立していることからすると、ローマ法王の訪中は単なる外遊にとどまらない可能性もある。「世界宗教会議」には2名の中国人司教が参加しているが、そのうちの1名、郭金才は9月22日に中国とバチカンの臨時の協議の後に任命されたもので、バチカンとの対話のための任命だとみなされている。中国も台湾も、ある国が両方と国交を持つことを認めていないので、もし中国がバチカンと国交を樹立すれば、それは台湾との断交を意味することになり、台湾は世界のカトリック教徒を失うことにもなる。
2019年にはローマ法王の日本訪問はすでに決まっているが、その際にどこに立ち寄るかが注目される。
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