米国の次世代高速交通システム・ハイパーループで、時速310キロを記録(8月8日)
米ハイパーループ・ワン社は、ネバダ州のパイパーループシステム試験用トラックで、テスト実験「フェーズ2」を行ない、実物大の車両(ポッド)「ハイパーループ・ワン XP-1」で時速192マイル(約310キロ)を記録した。
パイパーループシステムとは、イーロン・マスク氏が提唱したもので、減圧したチューブ内を、磁気により浮揚させたポッドを走行させるといった次世代高速交通システムである。
仕組みは、2本のレールの中央に、磁気を発生させるコイルを並べ、磁力を生み出す電磁石を直線上に配置したポッドを、レール上に浮かせて動かすといったもので、リニア・モーターと同じ仕組みである。...
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米ハイパーループ・ワン社は、ネバダ州のパイパーループシステム試験用トラックで、テスト実験「フェーズ2」を行ない、実物大の車両(ポッド)「ハイパーループ・ワン XP-1」で時速192マイル(約310キロ)を記録した。
パイパーループシステムとは、イーロン・マスク氏が提唱したもので、減圧したチューブ内を、磁気により浮揚させたポッドを走行させるといった次世代高速交通システムである。
仕組みは、2本のレールの中央に、磁気を発生させるコイルを並べ、磁力を生み出す電磁石を直線上に配置したポッドを、レール上に浮かせて動かすといったもので、リニア・モーターと同じ仕組みである。ただし、ハイパーループは、減圧したチューブといった空気抵抗を抑えた環境の中で、超高速運行を行なうといった点で、リニアとは異なる。
マスク氏のパイパーループ構想では、ロサンゼルス・サンフランシスコ間(約610km)を、音速と同程度の最高速度760マイル(時速約1220キロ)で、約30分で結ぶといったもので、ハイパーループ・ワン社は、マスク氏のライバル会社である。
今回、全長500mの試験用トラックでテスト走行が行われ、ポッド(全長8.7m、幅2.7m、高さ2.4m)は、トラックを300m走行した時点で、最高速度を記録した。このテストは、チューブ内の気圧を、海抜高度60キロ地点相当の気圧に減圧し、フェーズ1の実験により、モーター出力を3151馬力に上げ、加速距離も伸ばして行われた。今後、ハイパーループ・ワン社は、さらに試験用トラックを延伸させた上で、実験を重ねていき、実用化への課題である高い建設費や減圧されたパイプ内と大気圧である駅との行き来をどうするか等を克服して行かなければならない。
今のところ、実用化の時期は未定である。
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現実味を帯びてきた空飛ぶ車(8月7日)
現在、アラブ首長国連邦のドバイでは、2017年中に、空飛ぶタクシーの導入が検討されている。その空飛ぶタクシーは、中国のドローンメーカーであるイーハン社のイーハン184で、1人乗りのフライングカーである。また、他にも、世界各国のメーカーが、実現間近な空飛ぶ車の発売を予定している。
以下、その空飛ぶ車を紹介する。
1.スロバキアのエアロモービル社の飛行機に変身する車この空飛ぶ車は、セスナ機型で、地上走行モードから飛行モードに、たった3分で切り替えが行われ、後部からリヤプロペラが出てくる。...
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現在、アラブ首長国連邦のドバイでは、2017年中に、空飛ぶタクシーの導入が検討されている。その空飛ぶタクシーは、中国のドローンメーカーであるイーハン社のイーハン184で、1人乗りのフライングカーである。また、他にも、世界各国のメーカーが、実現間近な空飛ぶ車の発売を予定している。
以下、その空飛ぶ車を紹介する。
1.スロバキアのエアロモービル社の飛行機に変身する車この空飛ぶ車は、セスナ機型で、地上走行モードから飛行モードに、たった3分で切り替えが行われ、後部からリヤプロペラが出てくる。すでに予約が開始されており、2020年に納車を予定している。価格は120万USドル(日本円で1億3285万円)である。
2.英国ネバ・エアロスペース社の人が乗れるクアッドコプターこれは、手のひらサイズのドローンを大きくしたもので、電動ターボファンを4隅に配置している。予定航続距離は、約40キロである。
3.米国のキッティ・ホーク社の水上を飛ぶフライヤーグーグルの創設者ペイジ氏が出資している会社が開発中の、水上のみ運転可能な空飛ぶ車であり、2017年中に販売が予定されている。
4.米国オーロラ・フライト・サイエンス社のライトニング ストライクこれは、翼の内側に小型モーターとファンを詰め込み、翼を回転させることにより、垂直方向の離発着を可能にした。すでに米国空軍等が試験飛行を完了し、その有用性を評価中である。
5.独国のイー・ボロ社のボロコプターこれは、ペリコプター型の空飛ぶ車で、上部の巨大な羽根の代わりに、18個の小型羽根が均等に取り付けられ、2個のバッテリーにより、約30分の飛行が可能である。価格は、34万USドル(日本円で3765万円)である。
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アリババ、電子デバイスを動作不能にする「音波銃」を開発(8月4日)
中国のアリババグループの研究チームは、音波と超音波を利用した「音波銃」で、ジャイロスコープや加速度計などの微小電子機械システム(MEMS:マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズ)からのセンサーによって起動するデバイス(例えば、ドローンやスマホ等)を一時的に動作不能等にすることを実証した。
理論上、「音波銃」は、飛行中のドローンを攻撃したり、ロボットの動きを止めたり、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)のソフトウェアによって作動する電子デバイスを誤作動させたりすることができる。...
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中国のアリババグループの研究チームは、音波と超音波を利用した「音波銃」で、ジャイロスコープや加速度計などの微小電子機械システム(MEMS:マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システムズ)からのセンサーによって起動するデバイス(例えば、ドローンやスマホ等)を一時的に動作不能等にすることを実証した。
理論上、「音波銃」は、飛行中のドローンを攻撃したり、ロボットの動きを止めたり、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)のソフトウェアによって作動する電子デバイスを誤作動させたりすることができる。
例えば、「音波銃」により、「ホバーボードスクーター」(小型のセグウェイ)に乗っている人を落としたり、自動運転車を制御不能にしたりすることが可能である。
仕組みは、大半のMEMSを内蔵している電子デバイスは、ジャイロスコープの共振周波数と一致する外部の振動源により攻撃されると、安定性が妨げられ、センサーは、電子デバイスに間違ったデータを送信するのである。
アリババグループの研究チームは、自作した超音波発生システムにより、上記事象を証明した。
すなわち、研究チームは、MEMSを内蔵している電子デバイスに、超音波発生システムにより発生させた音声信号を、センサーの共振周波数に一致させ、送信することにより、電子デバイスを一時動作不能にしたり、誤作動させたりしたのである。
また、実際に、アップルの「アイフォーン7」やサムスンの「ギャラクシーS7」に内蔵されたセンサーが、超音波を当てることにより、誤作動することを証明して見せた。
さらに、市販のVRヘッドセットや中国のDJI社のドローンや小米(シャオミ)のホバーボードおよび自らバランスをとるロボットに対しても、同様の実験をして、動画により紹介した。
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LG、両面デュアルカメラ付き新型スマホ「LG V30」を発売(8月3日)
LGは、新型スマホ「LG V30」を、LG V20(5.7インチディスプレイ)の後継機種として、8月31日に発売する。
「LG V30」は、V20をよりコンパクト(上部の縁を20%、下部の縁を50%削減)し、カメラ性能に主眼を置いた、ハイスペックモデルである。「LG V30」の特徴は、主に以下の三つである。
1.プロセッサーとして、スナップドラゴン835を採用し、6ギガバイトのRAM(読み書き保存領域)を搭載している。...
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LGは、新型スマホ「LG V30」を、LG V20(5.7インチディスプレイ)の後継機種として、8月31日に発売する。
「LG V30」は、V20をよりコンパクト(上部の縁を20%、下部の縁を50%削減)し、カメラ性能に主眼を置いた、ハイスペックモデルである。「LG V30」の特徴は、主に以下の三つである。
1.プロセッサーとして、スナップドラゴン835を採用し、6ギガバイトのRAM(読み書き保存領域)を搭載している。
2.LGが、自社研究した6インチのOLED(有機EL)全面ディスプレイ(アスペクト比18:9)を搭載し、HDR(ハイダイナミックレンジ:露出の異なる複数の写真を合成し、良い部分を残したまま1枚の写真に仕上げる機能)10とグーグルのVR(バーチャルリアリティ)機能のデイドリームを搭載している。
3.本体の正面と背面の両側に、デュアルカメラを装備している。
特に、カメラの画素は、約1300万とより高画質となり、デュアルカメラの配置は、従来より左右に間隔を拡げて、より目の配置に近いものにした。
また、背面のデュアルカメラには、クリスタルガラスレンズを採用することにより、透過率を向上させ、F値(レンズの焦点距離を有効口径で割った値:値が小さいほど、レンズは明るく、シャッター速度を速くできる)1.6のレンズを採用した。これは、スマホとして世界初である。さらに、Hi-Fi Quad DAC(デジタル-アナログ変換器)とB&O(デンマークの高級オーディオメーカーのブランド)のコラボにより、高音質を実現した。
その他としては、指紋認証センサーの搭載やワイヤレス充電機能等を有し、ストレージは、64ギガバイトで、バッテリーの容量は、3200ミリアンペアアワーと大容量である。
価格は、700USドル(日本円で7万7530円)である。
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2万円を切る光造形式デスクトップ3Dプリンター登場(8月2日)
米大手クラウドファンディングサイトのキックスターターに、価格が2万円を切る光造形3Dプリンター「スパークメーカー」が登場した。
この「スパークメーカー」は、LCD-SLA(光造形)方式のデスクトップ3Dプリンターである。「スパークメーカー」は、コンピューターと接続する必要がないスタンドアローン型で、モデルデータが入ったSDカードをセットして、ボタンを押すだけで、3Dプリントを行ない、取扱が非常に簡単である。...
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米大手クラウドファンディングサイトのキックスターターに、価格が2万円を切る光造形3Dプリンター「スパークメーカー」が登場した。
この「スパークメーカー」は、LCD-SLA(光造形)方式のデスクトップ3Dプリンターである。「スパークメーカー」は、コンピューターと接続する必要がないスタンドアローン型で、モデルデータが入ったSDカードをセットして、ボタンを押すだけで、3Dプリントを行ない、取扱が非常に簡単である。また、「スパークメーカー」は、SLAプリントを手軽に始められる低コストで、かつ高品質プリンターである。
光造形とは、代表的な3Dプリンターの製法で、別名、ステレオリソグラフィーとも言われ、もっとも古い3Dプリンターの製法の1つで、積層造形の代表的製法である。仕組みは、液状態の樹脂素材に光を照射することで、硬化させ、物体に成形する。また、SLAとは、液体樹脂のブール(丸い物体)に紫外線を照射し、造形ステージを下げながら、一層ずつ硬化させて物体にする製法をいう。すなわち、造形モデルの一番下の層が硬化したら、その上に次の層を積み上げて立体化していく。
「スパークメーカー」の造形は、モデリング専用のソフトウェアの「スパーク スチューディオ」を使って行う。「スパークメーカー」のサイズは、直径17センチ、高さ27.5センチ、重量3キロと小型にもかかわらず、10.5センチ×5.6センチ×12.5センチのちゃんとした造形物を作成することができる。また、「スパークメーカー」のXY解像度は、100マイクロメーター(0.1ミリ)、積層ピッチは、20~100マイクロメーターである。さらに、着色剤は、黒、シアン(紫)、黄、マゼンダ(赤紫)、白の5色用意されており、造形物を好みの色に仕上げることができる。
価格は、159USドル(日本円で1万7500円)である。
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