新興企業コロス、北極圏に世界最大級のデータセンター建設を計画(8月17日)
北極圏に位置するノルウェー北部のバランゲンに、世界最大級のデータセンターを建設する計画が発表された。
この建設プロジェクトを主導する米国とノルウェー合弁の新興企業「コロス」は、バランゲンには、冷たい空気と豊富な水力発電があり、室内温度を低く保てるので、この地に、データセンターを建設することを選択したとその理由を述べた。
また、データセンターの最大消費電力は、開設時、70メガワットを予定しているが、今後10年以内に1,000メガワットに引き上げる計画もある。...
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北極圏に位置するノルウェー北部のバランゲンに、世界最大級のデータセンターを建設する計画が発表された。
この建設プロジェクトを主導する米国とノルウェー合弁の新興企業「コロス」は、バランゲンには、冷たい空気と豊富な水力発電があり、室内温度を低く保てるので、この地に、データセンターを建設することを選択したとその理由を述べた。
また、データセンターの最大消費電力は、開設時、70メガワットを予定しているが、今後10年以内に1,000メガワットに引き上げる計画もある。
コロス社の最高経営責任者は、「バランゲンは、冷涼な気候に加え、湿度も理想的で、サーバーを人工的ではなく、自然に冷却できる。冷却に必要な新鮮で、きれいな冷水も豊富にある環境下で、エネルギーコストを削減できる。」と説明した。
計画では、データセンターの敷地面積は60万平方メートルで、建物は、4階建ての予定である。
これは、現存する世界最大の中国・廊坊市にあるデータセンターを上回るもの規模である。
だが、現在、米国・ネバダ州に建設中のデータセンターの最終計画の予定規模を若干下回るものとみられている。
一方、北欧諸国では、気候等の環境面の利点等から、データセンターの新設が相次いでいる。
例えば、米ソーシャルメディア大手であるフェイスブックは、2017年1月、デンマーク第3の都市オーデンセに新たなデータセンターを計画しており、また、2017年4月には、米オンライン販売大手であるアマゾンは、スウェーデンに、2017年7月、米アップルは、デンマークにデータセンターの建設を計画している。
尚、今回の建設資金については、ノルウェーの複数の投資家から、総額数百万ドルを調達予定しており、残りの資金については、米投資銀行から調達予定とみられている。
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スペースX社、宇宙ステーションへの12回目の物資運搬に成功(8月16日)
米宇宙開発のベンチャー企業であるスペースX社は、8月14日、米東部時間12時31分、ケネディ宇宙センターからスーパーコンピューター等を搭載した「ファルコン9」ロケットの打ち上げに成功した。
今回、宇宙船の荷物は、研究開発向けが中心で、スーパーコンピューターやパーキンソン病の治療に使うたんぱく質製造装置等で、250以上の研究・調査が行なわれる。
搭載された物資の重量は、約6,400ポンド(約2.9トン)である。...
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米宇宙開発のベンチャー企業であるスペースX社は、8月14日、米東部時間12時31分、ケネディ宇宙センターからスーパーコンピューター等を搭載した「ファルコン9」ロケットの打ち上げに成功した。
今回、宇宙船の荷物は、研究開発向けが中心で、スーパーコンピューターやパーキンソン病の治療に使うたんぱく質製造装置等で、250以上の研究・調査が行なわれる。
搭載された物資の重量は、約6,400ポンド(約2.9トン)である。
打ち上げの約10分後、第1段ロケットは、フロリダ海岸沖に着水し、回収された。
これで、スペースX社が、国際宇宙ステーションに物資を輸送するのは、全20回の契約のうち、今回で12回目となった。
また、第1段ロケットの回収に成功したのは、10回連続となった。
国際宇宙ステーションでは、最先端の研究が行われており、無重力環境で、かつ宇宙線が降り注ぐ中で、スーパーコンピューターの動作状況を確認したり、データの解析等を行なう。
現状、地球と国際宇宙ステーションとの間で、無線回線を使って、膨大なデータをやり取りし、解析を行っているが、今後さらに、膨大なデータの解析が必要となってくるものと考えられる。
したがって、上記状況を改善するために、演算力の高いスーパーコンピューターが必要とされるのである。
また、今回、20匹のねずみも一緒に打ち上げられており、宇宙での視覚障害に関する研究や、宇宙での30日間の滞在による影響と人間の3年間の宇宙滞在における影響との比較等を行なう予定である。
さらに、2017年11月、スペースX社は、大型のロケット「ファルコン ヘビー」(アポロ計画で使用されたサターンⅤ型ロケットの約3分の2の推進力を有する)の打ち上げを目指している。
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「ポストスマホ」の世界を読む(その1)(8月15日)
毎日重宝に利用しているこのスマホも、この間の歴史の系譜の中で生まれてきたものである。その系譜とは、コンピューターの発展とインターネットの普及によるものと、更にはGUIの工夫によって生まれ、成長してきたものと言える。
第一にコンピューターの歴史は、IBM、マイクロソフト、アップル、インテルなどによって高速化や大容量化が図られてきた。そしてオラクルなどの大型データベース技術が確立し、今日ではクラウドコンピューティングに繋がってくる。...
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毎日重宝に利用しているこのスマホも、この間の歴史の系譜の中で生まれてきたものである。その系譜とは、コンピューターの発展とインターネットの普及によるものと、更にはGUIの工夫によって生まれ、成長してきたものと言える。
第一にコンピューターの歴史は、IBM、マイクロソフト、アップル、インテルなどによって高速化や大容量化が図られてきた。そしてオラクルなどの大型データベース技術が確立し、今日ではクラウドコンピューティングに繋がってくる。
インターネットは、1968年DARPAによってコンピューターシステムの分散化手段として生まれ、1990年代にゴア米国副大統領の「スーパー情報ハイウェイ」戦略によって大きく発展し普及した。GUIについては、45年程前にエンゲルベルトよってマウスが考案され、その後スマホのスクリーンタッチに発展した。
このように、スマホは今日世界中の多くの人々によって利用されているが、こうした概ね3つの大きな技術革命の中に生まれてきた。勿論、携帯電話機能、地図情報、カメラ、動画の技術や今後必要とされる音声認識、IoTの技術なども忘れてはならない要素ではある。
こうした技術の集積として誕生したスマホは、アラン・ケイが表現した「メディア」というにふさわしいツールとして、現代に生きている。実は、このスマホの文化を支えているものとして、無線技術と共に光ファイバーの普及も忘れられてはならないインフラ技術である。
では、現代生活に不可欠なスマホの次の発展形は一体どんなものになるのであろうか。形状について一つの候補としては、ウォッチ型のものが考えられる。タッチをすると、画面が大きく広がるものが想定でき、手のひらや空間に投影できる機能も必須となる。同時に、GUIは音声認識とスクリーンタッチの併用が考えられる。そして今よりも推論が速く、我々の期待する動きを察知し、的確な次の画面を提供してくれるものになるだろう。
スマホを通して、同時通訳や同時翻訳も今よりも数段早く、正確なものになると想定される。更に動画が多くなり、その編集の自動化は飛躍的に進むことが期待される。そうなると最早、人間の表現やコミュニケーションの仕方が大きく変わり、人間社会には必須であるメディアの在り方も大きく変化すると考えられる。
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スカイロボット、世界初の赤外線カメラ搭載ゴーグル型ディスプレイ販売開始(8月10日)
日本の新興ドローンメーカーであるスカイロボット社は、夜間警備や災害現場などの視界不良の環境下でも、サーモグラフィー映像で周辺の状況を確認できる世界初の赤外線カメラを搭載したゴーグル型ディスプレイ一体型の製品を開発し、2017年8月から販売を開始する。
この赤外線カメラを搭載したスカウター(偵察用カメラ)は、世界最軽量クラス(285グラム)でかつ超小型の赤外線サーモグラフィカメラ「ボソン」を搭載しており、ハンズフリーで目の前の画像を確認できる優れたゴーグル型ディスプレイである。...
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日本の新興ドローンメーカーであるスカイロボット社は、夜間警備や災害現場などの視界不良の環境下でも、サーモグラフィー映像で周辺の状況を確認できる世界初の赤外線カメラを搭載したゴーグル型ディスプレイ一体型の製品を開発し、2017年8月から販売を開始する。
この赤外線カメラを搭載したスカウター(偵察用カメラ)は、世界最軽量クラス(285グラム)でかつ超小型の赤外線サーモグラフィカメラ「ボソン」を搭載しており、ハンズフリーで目の前の画像を確認できる優れたゴーグル型ディスプレイである。
構造は、ディスプレイの反対側に、「ボソン」を装備しており、赤外線映像を撮影しながら、ディスプレイでリアルタイムで目の前の状況を確認できるようになっている。
この「ボソン」は、1円玉ほどの超小型サイズにもかかわらず、1秒間に約9~60フレート(回)近くの画像を撮影することができ、高速移動する自動車やドローンにも対応できる。
また、対向車の夜間運転におけるハイビームによる視界不良の状況下でも、通常時に近い状態で、視野を確保し、前方を監視することが可能である。
さらに、使用可能温度がマイナス40度から80度までと幅広く、過酷な環境下でも使用できる。
加えて、表示解像度は、1280X780ドットと高画質である。
また、腰に装着する小型コントロールボックスにバッテリーを内蔵しており、駆動時間は約4時間である。
販売先として、警察や消防および警備などの企業をターゲットにしている。
尚、価格は、39万5千円である。
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スマホで遠隔操作できるルンバ(ロボット掃除機)今月発売(8月9日)
ロボット掃除機「ルンバ」を製造している米アイロボット社は、スマホで遠隔操作できるルンバを、8月24日に発売すると発表した。
第1段として、新モデル「ルンバ890」と「ルンバ690」の発売を開始し、以降、全モデルを順次スマホ対応モデル(新ルンバ)に入れ替えていく。
米アイロボット社は、今回の新ルンバ投入を、家電や住宅設備をインターネット経由で制御する「スマートホーム」のスタートラインと位置づけている。...
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ロボット掃除機「ルンバ」を製造している米アイロボット社は、スマホで遠隔操作できるルンバを、8月24日に発売すると発表した。
第1段として、新モデル「ルンバ890」と「ルンバ690」の発売を開始し、以降、全モデルを順次スマホ対応モデル(新ルンバ)に入れ替えていく。
米アイロボット社は、今回の新ルンバ投入を、家電や住宅設備をインターネット経由で制御する「スマートホーム」のスタートラインと位置づけている。
使い方は、ユーザーが、アンドロイドスマホやアイホーン等に、アイロボット・ホーム・アプリをアップロードして、新ルンバを遠隔操作し、外出先等から清掃を指示したり、清掃終了時には、新ルンバから清掃完了の通知を受信したりする。
また、より細かいスケジュール設定(曜日ごとの指定等)や清掃履歴の確認やタイマー予約も可能で、使用しているルンバの手入れ時期のお知らせ機能もある。
以下、先行して販売する2モデルについて紹介する。
「ルンバ890」は、最上位のルンバ900シリーズと同様に、エアロフォースクリーニングシステム(目に見えないゴミを含めて、あらゆるゴミを効率よく吸引するシステム)を搭載しており、最大5倍の吸引力を実現している。
また、ゴミ捨てや手入れが簡単にでき、使いやすさを追求したモデルである。
一方、「ルンバ690」は、3段階クリーニングシステムによる優れた清掃力があり、清掃が終了すると、自動でホームベースに戻って再充電する機能が付いたお手頃感のあるモデルである。
いずれも、電源は、充電式リチウムイオン電池を使用している。
尚、価格は、「ルンバ890」が69,880円(税抜き)で、「ルンバ690」が49,880円(税抜き)である。
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