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北朝鮮・要人訪中か・金委員長か?(1月8日)
北朝鮮と国境を接する中国東北部の遼寧省丹東市の駅や橋で厳しい警備が敷かれ、北朝鮮の要人による中国訪問とみられる。
非核化をめぐる米朝協議が難航する中、中国との関係を強化する金正恩朝鮮労働党委員長による訪中の可能性もある。
韓国・連合ニュースは「北朝鮮の要人が乗ったとみられる列車が中朝国境を通過した」と伝えている。
1月8日は金委員長の誕生日である。
元日の演説で金委員長は、非核化に向けた姿勢をアピールする一方、制裁を続ける米国をけん制した。...
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北朝鮮と国境を接する中国東北部の遼寧省丹東市の駅や橋で厳しい警備が敷かれ、北朝鮮の要人による中国訪問とみられる。
非核化をめぐる米朝協議が難航する中、中国との関係を強化する金正恩朝鮮労働党委員長による訪中の可能性もある。
韓国・連合ニュースは「北朝鮮の要人が乗ったとみられる列車が中朝国境を通過した」と伝えている。
1月8日は金委員長の誕生日である。
元日の演説で金委員長は、非核化に向けた姿勢をアピールする一方、制裁を続ける米国をけん制した。
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朝韓関係は朝米関係の付属物ではない(1月5日)
1月3日の「労働新聞」に朝韓関係と朝米関係は別のものであり、朝韓関係は朝米関係の付属物ではないとの文章が掲載された。
その中では、米国は「速度を調整する」として、朝韓関係に介入しようとしているが、このようにいうのは、美国が朝韓関係の改善と発展を願っていないからであり、その根源にあるのは、米国の対朝敵視政策が今に至るも全く変わっていないことを示している、と述べている。さらに朝韓関係の発展は米国の戦略的利益に損害を与えないばかりでなく、利益にもなるはずであるとし、朝韓関係が進展すれば、朝米関係も自然と進展することになり、米国は朝韓関係の見方を改めなければならないとしている。...
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1月3日の「労働新聞」に朝韓関係と朝米関係は別のものであり、朝韓関係は朝米関係の付属物ではないとの文章が掲載された。
その中では、米国は「速度を調整する」として、朝韓関係に介入しようとしているが、このようにいうのは、美国が朝韓関係の改善と発展を願っていないからであり、その根源にあるのは、米国の対朝敵視政策が今に至るも全く変わっていないことを示している、と述べている。さらに朝韓関係の発展は米国の戦略的利益に損害を与えないばかりでなく、利益にもなるはずであるとし、朝韓関係が進展すれば、朝米関係も自然と進展することになり、米国は朝韓関係の見方を改めなければならないとしている。また昨年末に南北朝鮮の鉄道と道路の連結式は行われたものの、実質的な進展がないのは、国際的な経済制裁のためであると不満を述べている。
金正恩委員長は「新年の辞」では開城工業団地と金剛山の観光について無条件で再開する用意があるとの意思を示しており、対韓国関係をさらに進展させたい旨を表明していた。さらに朝韓関係と朝米関係は別のものであるとしながらも、なんとかして文在寅大統領の「前のめり」の姿勢を利用して韓国を突破口として、2回目の朝米首脳会談を行い、経済制裁の緩和を引き出したいとの思いが伝わってくる。
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金正恩「新年の辞」朝米関係改善に意欲(1月2日)
1月1日9時より、金正恩委員長は「新年の辞」の発表を行った。そのなかで、「いつでも米国大統領と会う準備ができている」として2回目の朝米首脳会談に意欲をみせた。
ただし金正恩委員長は「米国が約束を守らずに、我々の忍耐心を誤って判断し、一方的に何かを強要して制裁の圧力をかければ、新たな道を模索せざるを得なくなることもあり得る」として、制裁の解除が進まないことへの不信もにじませている。第2回の米朝首脳会談については、トランプ大統領も意欲を見せているものの、米朝間の事務方の会議は進んでおらず、現状のまま会談を行っても、朝鮮半島の非核化も制裁解除の問題も何も進展しない可能性もある。...
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1月1日9時より、金正恩委員長は「新年の辞」の発表を行った。そのなかで、「いつでも米国大統領と会う準備ができている」として2回目の朝米首脳会談に意欲をみせた。
ただし金正恩委員長は「米国が約束を守らずに、我々の忍耐心を誤って判断し、一方的に何かを強要して制裁の圧力をかければ、新たな道を模索せざるを得なくなることもあり得る」として、制裁の解除が進まないことへの不信もにじませている。第2回の米朝首脳会談については、トランプ大統領も意欲を見せているものの、米朝間の事務方の会議は進んでおらず、現状のまま会談を行っても、朝鮮半島の非核化も制裁解除の問題も何も進展しない可能性もある。あるいは米国の「核の傘」の撤退だけが決まるおそれすらある。
一方金正恩委員長は南北関係の改善について、北南融和を一段と進め、さらに開城工業団地や金剛山の観光事業をめぐり、前提条件や対価もなく再開する用意があるとも述べている。
これに対し、韓国政府は「新年の辞」のなかで、金正恩委員長が朝鮮半島の完全な非核化に引き続き努力していくことを強調したことを、朝鮮半島の恒久的な平和の構築と南北関係の改善につながるとして、歓迎の意を示した。また韓国は国際社会と密接に協力し、朝鮮半島の完全な非核化と平和体制の構築に全力を尽くすと表明した。
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トランプ、米朝首脳会談について呟く(12月26日)
24日、訪韓していたビーガン北朝鮮担当特別代表の報告をきいたトランプ大統領は「北朝鮮担当チームからクリスマスイブの報告を受けた。進展中だ。金委員長との次の会談を楽しみにしている。」とツイートし、2回目の米朝首脳会談の開催を示唆した。
6月の米朝首脳会談後、北朝鮮の非核化をめぐって米朝関係は膠着状態に陥っていた。今回トランプ大統領は北朝鮮との間でどのような進展があったのかは明らかにしていないが、米朝首脳会談が開催される可能性が高いことをうかがわせる内容である。...
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24日、訪韓していたビーガン北朝鮮担当特別代表の報告をきいたトランプ大統領は「北朝鮮担当チームからクリスマスイブの報告を受けた。進展中だ。金委員長との次の会談を楽しみにしている。」とツイートし、2回目の米朝首脳会談の開催を示唆した。
6月の米朝首脳会談後、北朝鮮の非核化をめぐって米朝関係は膠着状態に陥っていた。今回トランプ大統領は北朝鮮との間でどのような進展があったのかは明らかにしていないが、米朝首脳会談が開催される可能性が高いことをうかがわせる内容である。このため、対北朝鮮強硬派のペンス副大統領が、北朝鮮の人権を非難する演説を行う予定であったものが、北朝鮮を刺激しないように、演説を取りやめたとの報道もある。
ビーガン代表は第二次米朝首脳会談の場所や時期については明らかにしていないが、米朝双方が積極的に努力し、成果をだすことが期待されているとしている。ただしこれは米国独自の制裁の緩和は意味していないとも表明した。
一方北朝鮮の非核化が膠着状態に陥っていることに関し、北朝鮮の朝鮮中央通信社は20日、米朝首脳会談で合意したのは、朝鮮半島の非核化であり「北核廃棄に先立ち、韓国に核の傘を提供する朝鮮半島周辺の米軍戦力を総て撤収せよ」という意味であり、朝米非核化交渉が行き詰まり状態になっている現状についても「非核化に対する米国の誤った認識が原因」であるとの内容の報道を行っている。
果たしてこの主張の相違について米朝間ですりあわせが行われているのか。もし何もなされないままに第二次米朝首脳会談が行われたならば、トランプ大統領が国内問題から国民の目を一時的にそらさせるだけの政治ショーに終わりかねない。
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米、対北朝鮮人道援助再開へ(12月21日)
19日、韓国の仁川空港に到着した米国国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表は、米国政府が、北朝鮮への民間人の渡航禁止を緩和し、人道援助を再開することを検討していると明らかにした。
米国は、ワームビーア氏が北朝鮮で拘留後昨年6月に死亡した事件をうけて、昨年8月から民間人の北朝鮮への渡航を禁止していた。ビーガン代表は、ポンペオ国務長官の指示により、来年早々には人道支援団体からの聞き取り調査を行い、北朝鮮への人道支援を再開することについて検討をはじめる、としている。...
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19日、韓国の仁川空港に到着した米国国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表は、米国政府が、北朝鮮への民間人の渡航禁止を緩和し、人道援助を再開することを検討していると明らかにした。
米国は、ワームビーア氏が北朝鮮で拘留後昨年6月に死亡した事件をうけて、昨年8月から民間人の北朝鮮への渡航を禁止していた。ビーガン代表は、ポンペオ国務長官の指示により、来年早々には人道支援団体からの聞き取り調査を行い、北朝鮮への人道支援を再開することについて検討をはじめる、としている。
一方20日の「ニューヨークタイムス」紙は、「ワシントン、対朝圧力緩和へ」という記事を掲載した。そこでは本年6月に米朝首脳会談が行われたものの、制裁の緩和と非核化のどちらを先に行うかで、米朝間は膠着状態に陥っていたこともあり、北朝鮮が「米国が朝鮮に対する圧力を継続し続けるならば、朝鮮が核を放棄する機会は永遠に失われるだろう」との警告をだしていることを紹介、またビーガン代表の態度は、ワシントンが非核化の膠着状態を打破したいとの思いを表しているのではないか、としている。また韓国の世宗研究所所長も、北朝鮮は、対朝制裁は敵視政策そのものとみなしており、ワシントンが制裁を緩和するための「強力な措置」をとらなければ、北朝鮮も積極的な反応を示すのは難しいと考えているのではないかと分析している。
ビーガン代表は20日には板門店のJSAの非武装化の視察を行い、夜には韓国の李度勲朝鮮半島平和交渉本部長と夕食をともにした。ビーガン代表は5回訪韓しているが、板門店の視察は今回が初めてであった。なお韓国も26日の鉄道や道路の連結式を契機に、離散家族の再会などをすすめる方針である。
ポンペオ国務長官は20日、年明け早々の第二次米朝首脳会談ができるだろうとの希望を示したが、同日朝鮮中央通信社は、制裁の解除こそが、米国との非核化への交渉を行うか否かの試金石になるだろう、と報道している。
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