日ロ関係・動き出した北方領土返還交渉(11月17日)
(安倍首相は四島の帰属問題の解決が前提という政府方針に変わりがないと強調))
安倍首相とプーチン大統領による日ロ首脳会談では北方領土問題について、日ソ共同宣言を今後の交渉の基礎とすることで合意したが、日ソ共同宣言は平和条約の締結後に歯舞群島、色丹島を引き渡すことに合意する内容となっているため「2島返還」を先行させるのではという憶測が広がっている。これについて安倍首相は16日の会見で、「あくまで四島の帰属問題の解決が前提という方針」を示し従来の政府方針に変わりがないことを強調した。...
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(安倍首相は四島の帰属問題の解決が前提という政府方針に変わりがないと強調))
安倍首相とプーチン大統領による日ロ首脳会談では北方領土問題について、日ソ共同宣言を今後の交渉の基礎とすることで合意したが、日ソ共同宣言は平和条約の締結後に歯舞群島、色丹島を引き渡すことに合意する内容となっているため「2島返還」を先行させるのではという憶測が広がっている。これについて安倍首相は16日の会見で、「あくまで四島の帰属問題の解決が前提という方針」を示し従来の政府方針に変わりがないことを強調した。
(動き出した北方領土返還交渉・実現には長い時間が)
今後の北方領土返還交渉の流れは実質上、4島一括から2島先行に変化したといってもよいだろう。現実的な外交路線なのかもしれないが課題は山積している。安倍首相にとっては日本国内で4島一括返還を主張する人達を納得させる努力が必要になるし、ロシア国内で支持率が下がっているプーチン大統領にとっても、2島先行を進めることはなかなか容易なことではないだろう。引き渡しと言っても何十年もかけて移換される可能性もあり、その先にプラスアルファがあるとする識者もいるが、実現にはかなりの時間を要することになるとみられる。以前プーチン大統領は引き分け論を主張していたが、2島の半分、つまり1島だけの返還になる可能性もないわけではない。1月には安倍首相がロシアを訪問し、来年6月に行われるG20サミット(大阪)にはプーチン大統領が来日する予定になっている。安倍首相の外交手腕に期待したい。
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菅官房長官・歯舞・色丹返還なら・当然日本の主権も確認(11月16日)
ロシア・プーチン大統領は日ソ共同宣言で平和条約締結後、日本に引き渡すとされている歯舞群島と色丹島についてどちらの主権のもとに島が残るのかは書かれていないなどと述べ、引き続き両島の主権がどうなるか日本側との交渉が必要だという考えを示した。
これに関連して菅官房長官は、「プーチン大統領の発言ひとつひとつにコメントすることは控えたい。いずれにしても歯舞諸島及び色丹島が返還されることになれば、当然それらに対する日本の主権も確認されることになると理解している」と述べた。...
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ロシア・プーチン大統領は日ソ共同宣言で平和条約締結後、日本に引き渡すとされている歯舞群島と色丹島についてどちらの主権のもとに島が残るのかは書かれていないなどと述べ、引き続き両島の主権がどうなるか日本側との交渉が必要だという考えを示した。
これに関連して菅官房長官は、「プーチン大統領の発言ひとつひとつにコメントすることは控えたい。いずれにしても歯舞諸島及び色丹島が返還されることになれば、当然それらに対する日本の主権も確認されることになると理解している」と述べた。
また記者団が平和条約は来年6月に日本で開かれるG20サミットで大筋合意を目指すかと質問したのに対し菅官房長官は「来年6月、G20にプーチン大統領を日本に迎える前に、年明けにも総理がロシアを訪問すると発表されている。現時点で言えることはここまで」と述べた。
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日ソ共同宣言基礎に平和条約交渉を加速で合意(11月16日)
日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意した安倍総理大臣とロシア・プーチン大統領であるが、日ソ共同宣言には平和条約の締結後に歯舞群島、色丹島を日本に引き渡すことが明記されている。
歯舞群島、色丹島は北方領土全体の面積の7%。色丹島には2917人が住んでいる。
歯舞群島には一般の市民は住んでおらず、ロシア国境警備局の職員が常駐している。
プーチン大統領は北方領土を日本に引き渡した場合は米国軍が展開する懸念を示している。...
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日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速させることで合意した安倍総理大臣とロシア・プーチン大統領であるが、日ソ共同宣言には平和条約の締結後に歯舞群島、色丹島を日本に引き渡すことが明記されている。
歯舞群島、色丹島は北方領土全体の面積の7%。色丹島には2917人が住んでいる。
歯舞群島には一般の市民は住んでおらず、ロシア国境警備局の職員が常駐している。
プーチン大統領は北方領土を日本に引き渡した場合は米国軍が展開する懸念を示している。
キスタノフ日本研究センター長は「日本が真に求めているのは平和条約ではなく島そのものだ」、菅官房長官は「北方四島の帰属問題を解決し平和条約締結する我が国の一環した立場であり変更はない」、プーチン大統領は「日本の首相が(日ソ共同)宣言のもとで協議する用意があると言ってきた」と述べた。
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日ロ首脳会談・日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速(11月15日)
シンガポールを訪問中の安倍首相は、昨夜ロシア・プーチン大統領と会談した。
会談後、安倍首相は、平和条約を締結したあと歯舞群島と色丹島を引き渡すとした1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速することで合意したと明らかにした。
さらに安倍首相は年明けにもロシアを訪問し、再び首脳会談を行う考えを示した。合意についてロシアは進展があったとみる一方、島を引き渡す際の具体的条件など宣言には盛り込まれていない部分の扱いが焦点になるとみて、今後の交渉に臨むものとみられる。...
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シンガポールを訪問中の安倍首相は、昨夜ロシア・プーチン大統領と会談した。
会談後、安倍首相は、平和条約を締結したあと歯舞群島と色丹島を引き渡すとした1956年の日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速することで合意したと明らかにした。
さらに安倍首相は年明けにもロシアを訪問し、再び首脳会談を行う考えを示した。合意についてロシアは進展があったとみる一方、島を引き渡す際の具体的条件など宣言には盛り込まれていない部分の扱いが焦点になるとみて、今後の交渉に臨むものとみられる。
プーチン大統領は「優先的な課題を含むあらゆる分野について話し合えることをうれしく思う」、安倍首相は「平和条約締結の問題についてしっかりと議論したい」と述べた。
日ロ首脳会談は今後、今月末のG20サミットに合わせるのと共に、来年1月・ダボス会議に合わせ検討しているなど3か月で3回の首脳会談が行われる。
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日ロ首脳会談・北方領土問題含む平和条約交渉(11月14日)
安倍首相はASEANやRCEPの首脳会議に出席するためきょう午後シンガポールに到着。まもなくロシア・プーチン大統領との首脳会談に臨む。
北方領土問題を含む平和条約交渉の進展を図れるかが焦点。日本政府は北方四島の帰属の問題を解決して条約を締結するとの立場を一貫して取ってきた。仮に帰属の問題を解決しないまま平和条約を締結すれば領土問題は存在しないと日本側が認めたと国際社会に受け止められかねない。...
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安倍首相はASEANやRCEPの首脳会議に出席するためきょう午後シンガポールに到着。まもなくロシア・プーチン大統領との首脳会談に臨む。
北方領土問題を含む平和条約交渉の進展を図れるかが焦点。日本政府は北方四島の帰属の問題を解決して条約を締結するとの立場を一貫して取ってきた。仮に帰属の問題を解決しないまま平和条約を締結すれば領土問題は存在しないと日本側が認めたと国際社会に受け止められかねない。
9月の国際会議でプーチン大統領は「まず平和条約を結ぼう。前提条件なしで」と発言。安倍首相は「平和条約問題について私とプーチン大統領との手で必ず解決していくと強い思いのもとじっくり話し合い交渉をしっかり前進させていく」とコメント。
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