【ノーベル賞2023】
ノーベル経済学賞・米国・ゴールディン教授(10月10日)
今年のノーベル経済学賞は、米国ハーバード大学・クラウディアゴールディン教授が選ばれた。
ゴールディン教授は、女性の労働市場への参加について、米国の200年以上にわたるデータを集め、男女間の格差の是正において何が重要なのか、その鍵となる要因を分析した。 研究は、政府の介入や男性の家庭参加に加えて、長時間労働を改めるなど企業が男女間の格差是正に向けて柔軟な働き方を認めることを論理的に後押ししたとされている。 ノーベル文学賞にヨンフォッセ氏・ノルウェーの劇作家(10月6日)
ことしのノーベル文学賞に世界各国で戯曲が上演され、詩のような特徴的なせりふ回しで知られるノルウェーの劇作家、ヨンフォッセ氏が選ばれた。
ヨンフォッセは1959年、ノルウェーに生まれ、1980年代前半から小説や詩集、それにエッセイなどを次々と発表した。1990年代からは生や死などをテーマに、句読点がなく、詩のような特徴的なせりふ回しの戯曲を数多く手がけた。東京・新宿区の書店には、急きょ、フォッセ氏の作品のコーナーが設けられた。 ノーベル化学賞「量子ドット」発見・ナノテクノロジー発展に貢献(10月5日)
ノーベル化学賞に選ばれたのは、米国マサチューセッツ工科大学・ムンジバウェンディ教授、米国コロンビア大学・ルイスブルース教授、旧ソビエト出身・アレクセイエキモフ氏の3人。
1ミリの100万分の1というナノの技術で作られた「量子ドット」と呼ばれる極めて微細な結晶を発見するなどしてナノテクノロジーの発展につながる基礎を築いたことが評価された。一方で、受賞者のリストが事前に流出したことについて問われると「残念なこと。大変遺憾だ」と述べた。 ノーベル物理学賞・欧米の大学の研究者ら・「アト秒」電子の観察可能に(10月4日)
ことしのノーベル物理学賞の受賞者には、米国オハイオ州立大学・ピエールアゴスティーニ教授、ドイツ・ルートヴィヒマクシミリアン大学・フェレンツクラウス教授、スウェーデン・ルンド大学・アンヌルイエ教授の3人が選ばれた。
3人の研究によって「アト秒」と呼ばれる100京分の1秒という、極めて短い時間だけ光を出す実験的な手法を開発し、極めて素早く動き回っている電子の動きも写真を撮るように記録して観察できるようになった。 ノーベル賞の選考委員会は、今後電子工学や医学の分野で応用の可能性があると評価している。受賞の知らせを受けたときの様子について、ルイエ教授は「授業中だった。(その後)抗議を続けるのは難しかった。とても感激している」と語った。 ノーベル生理学・医学賞・カリコさんらが心境・mRNAをワクチン開発に貢献(2023年10月3日)
ことしのノーベル生理学医学賞に選ばれた、米国のペンシルベニア大学の研究者、カタリンカリコ氏とドリューワイスマン氏。2人は人工的に合成した遺伝物質のmRNAをワクチンとして使うための基礎となる方法を開発した。
ただ、研究が高い評価を受けるまでには、苦難の日々があった。助成金の申請は企業から断られ、2005年には、ワクチン開発に道をひらく論文を発表したが、注目されなかった。 しかし、新型コロナのパンデミックでは、この技術をもとに製薬会社がワクチンの開発に乗り出し、記録的な速さでワクチンの開発に成功した。 「ノーベル賞2023」内の検索 |