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ウクライナ軍「東部拠点から部隊撤退」(12月27日)
複数のウクライナメディアによると、ウクライナ軍の総司令官は記者会見で東部ドネツク州の拠点のひとつ「マリインカ」の戦況について「部隊を北部の郊外に移した」として撤退したと認めた。
州都ドネツクに近い別の拠点「アウディーイウカ」についても今のままでは2~3か月以内に占領されるおそれがあるという認識を示したという。
「マリインカ」についてロシアのショイグ国防相は「ロシア軍が掌握した」とプーチン大統領に報告した。...
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複数のウクライナメディアによると、ウクライナ軍の総司令官は記者会見で東部ドネツク州の拠点のひとつ「マリインカ」の戦況について「部隊を北部の郊外に移した」として撤退したと認めた。
州都ドネツクに近い別の拠点「アウディーイウカ」についても今のままでは2~3か月以内に占領されるおそれがあるという認識を示したという。
「マリインカ」についてロシアのショイグ国防相は「ロシア軍が掌握した」とプーチン大統領に報告した。これに対しプーチン大統領は「われわれの部隊の作戦範囲がさらに拡大する機会が得られる」と述べた。
ウクライナ軍も戦果を強調している。ウクライナ空軍はロシアが一方的に併合した南部クリミアでロシア軍の黒海艦隊の大型揚陸艦を破壊したと発表した。報道官は“去年4月の黒海艦隊の旗艦「モスクワ」の破壊に続くもので修復不可能だろう”としたうえで、港のインフラや近くにあった補給船も破壊された可能性があると戦果を強調した。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は“国防相がウクライナ軍による攻撃と揚陸艦の損傷についてプーチン大統領に報告した”と明らかにし、ロシア側も認めた形。
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米国・ウクライナ支援・年内で予算枯渇の可能性(12月25日)
ウクライナ侵攻が始まって1年10か月となる。元米海兵隊隊員によると、ロシア軍は各種ミサイル、砲弾を1日当たり6万発発射できる兵站支援能力を維持している一方で、ウクライナ軍は1日6000発を維持するのがやっとの状態で、圧倒的に武器弾薬および人員が不足している。
こうした中、米国議会では610億ドルのウクライナへの追加支援が承認されない状況が続いており、ウクライナ兵の士気が下がっている。
米国国防総省の会計監査官は「ウクライナへの軍事援助については12月30日まで戦闘を続けるための資金しかない」と話しており、年内いっぱいでウクライナに対する支援が底をつくと警鐘を鳴らしている。...
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ウクライナ侵攻が始まって1年10か月となる。元米海兵隊隊員によると、ロシア軍は各種ミサイル、砲弾を1日当たり6万発発射できる兵站支援能力を維持している一方で、ウクライナ軍は1日6000発を維持するのがやっとの状態で、圧倒的に武器弾薬および人員が不足している。
こうした中、米国議会では610億ドルのウクライナへの追加支援が承認されない状況が続いており、ウクライナ兵の士気が下がっている。
米国国防総省の会計監査官は「ウクライナへの軍事援助については12月30日まで戦闘を続けるための資金しかない」と話しており、年内いっぱいでウクライナに対する支援が底をつくと警鐘を鳴らしている。
トランプ前政権において国家安全保障会議の欧州・ロシア担当首席顧問を務めたブルッキングス研究所のフィオナヒル氏は、「問題は多くの共和党議員がバイデン大統領の勝利を望んでいないことにある」と指摘した上で、「そうした議員の多くがバイデン大統領を勝たせることと、ウクライナを勝たせることを切り離して考えることができない」と説明している。
要するに共和党議員は米国や欧州の安全保障よりバイデン大統領に恥をかかせることを考えていて足を引っ張っているというのである。
ロシアは戦力を再編して強力な攻勢に出るのではないかという憶測も出る中、ウクライナは非常に苦しい状況に追い込まれている。
ヒル氏は、このままロシアがウクライナに勝利した場合に起きることとして、米国の地位が低下する一方でイランと北朝鮮が勢力を拡大し、中国がインド太平洋を支配し、中東が不安定化すると指摘する。
さらに、米国への不信感がNPT体制を揺るがし、核拡散ドミノが敵味方ともに加速するような悪夢の世界、19世紀的なむき出しの弱肉強食の世界となる可能性があると強く警告している。
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ウクライナ側“ロシア軍は攻勢急いでいる”(12月21日)
ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの東部では、ロシア軍が拠点の掌握を目指して少しずつ前進しているという見方も出ている。ウクライナ側は「ロシア軍は攻勢を急いでいる」という認識を示し、激しい戦闘が続いていると見られる。
ウクライナ空軍は20日、ロシア軍が南部オデーサ州などに対して19機の無人機による攻撃を仕掛け、このうち18機を撃墜したと発表した。
南部の都市ヘルソンでは、住宅や教育機関、医療施設などがロシア軍の攻撃を受け、子ども4人を含む9人がけがをしたと地元当局がSNSで発表した。...
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ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナの東部では、ロシア軍が拠点の掌握を目指して少しずつ前進しているという見方も出ている。ウクライナ側は「ロシア軍は攻勢を急いでいる」という認識を示し、激しい戦闘が続いていると見られる。
ウクライナ空軍は20日、ロシア軍が南部オデーサ州などに対して19機の無人機による攻撃を仕掛け、このうち18機を撃墜したと発表した。
南部の都市ヘルソンでは、住宅や教育機関、医療施設などがロシア軍の攻撃を受け、子ども4人を含む9人がけがをしたと地元当局がSNSで発表した。一方、ロシア軍は東部でドネツク州を中心に攻勢を強めているもようで米国のシンクタンク、戦争研究所は州都ドネツクに近い拠点の1つアウディーイウカやバフムトの近郊でロシア軍が僅かに前進しているという見方を示した。
ウクライナ陸軍の報道官は「ロシア軍は攻勢を急いでいる。あらゆる方面で戦闘が活発になっていて、バフムト方面では24時間戦闘が続いている」と述べていて、激しい戦闘が続いていると見られる。
ロシアのプーチン大統領は、「このところウクライナ軍の反転攻勢は失敗し、ロシア軍が戦況で主導権を握っている」などと繰り返し主張していて、ロシア側は一層攻勢を強める構え。
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ウクライナ支援・米国シンクタンク“支援継続の方が有益でコストも抑制”(12月16日)
米国のシンクタンクはウクライナへの支援を打ち切るよりも続けたほうが有益でコストを抑えられることになると指摘した。ロシアがウクライナに勝利すると米国は再び高まるロシアの脅威からヨーロッパを防衛する必要が生じるなどとしている。
欧米による軍事支援が停滞するウクライナ。英国の公共放送「BBC」は14日、“前線では双方が要塞化を進め、陣地戦ともいえる状況になっていて弾薬の供給が生命線になっている”と指摘したうえで、支援の継続を訴える兵士たちの声を伝えている。...
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米国のシンクタンクはウクライナへの支援を打ち切るよりも続けたほうが有益でコストを抑えられることになると指摘した。ロシアがウクライナに勝利すると米国は再び高まるロシアの脅威からヨーロッパを防衛する必要が生じるなどとしている。
欧米による軍事支援が停滞するウクライナ。英国の公共放送「BBC」は14日、“前線では双方が要塞化を進め、陣地戦ともいえる状況になっていて弾薬の供給が生命線になっている”と指摘したうえで、支援の継続を訴える兵士たちの声を伝えている。
米国のシンクタンク「戦争研究所」は14日、“西側諸国の支援を受けたウクライナ側はロシア軍の90%近くの兵力を壊滅させたものの、その後ロシア側は損失を補い、戦前の能力をはるかに上回る速度で軍需産業の基盤を強化している”としている。
そして軍事支援を打ち切れば、ロシアによるウクライナ全土の征服は決して不可能ではないと指摘している。また“ロシアが勝利すると米国は再び高まるロシアの脅威からヨーロッパや東ヨーロッパを防衛する必要が生じ、地上軍や空軍を駐留させるなど多大な費用がかかる”としている。ウクライナ支援を巡っては、米国で与野党の対立などを背景に滞っているが、戦争研究所は“支援を打ち切るよりも続けたほうが有益でコストを抑えられることになる”と指摘した。
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EU・ウクライナめぐり協議(12月15日)
EU(ヨーロッパ連合)は首脳会議でウクライナとの加盟交渉の開始やウクライナへの来年から4年間の巨額の資金支援について協議した。
いずれも直前までハンガリーが反対する姿勢を示していたが、加盟交渉の開始についてはオルバン首相が一時的に会議場から退出し、残る26か国の首脳の合意によって決まった。資金支援については、ハンガリーの反対で合意できず年明けに改めて協議するという。
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