※2022年2月、更新を終了しています
株価、ドル/円、企業収益、財政の関係性(2月18日)
このところ株価は、16000円を挟んで動いている。
ドル/円は113円前後になっている。
一方四半期ベースのGDPは昨年の10~12月で前期比マイナス0.4%となった。
「株価、ドル/円、企業収益、財政」の関係性は一体どうなっているのだろうか。
GDPがマイナスになっても、株価は大きく上がる。
株価の自立性が優先されているように見える。
また株価は、むしろ円高に振れると、下がるというパターンが定着しているように感じる。...
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このところ株価は、16000円を挟んで動いている。
ドル/円は113円前後になっている。
一方四半期ベースのGDPは昨年の10~12月で前期比マイナス0.4%となった。
「株価、ドル/円、企業収益、財政」の関係性は一体どうなっているのだろうか。
GDPがマイナスになっても、株価は大きく上がる。
株価の自立性が優先されているように見える。
また株価は、むしろ円高に振れると、下がるというパターンが定着しているように感じる。
本来は連動するはずの企業業績と株価は、必ずしも連動していない。
日本は誰もが承知しているように、数字だけを見れば酷い赤字財政国である。
しかしその国の通貨「円」は、比較すると安全通貨だという動きを見せている。
国債の金利は、驚くことにマイナス水準だ。
この実体とはかけ離れたパターン化された関係性はこれからも続くのであろうか。
なぜ一見不可思議な動きをするのであろうか。
その答えの一つは、日本が抱える世界最大規模の海外資産や個人預金にあるのだろう。
中国に次ぐ1兆ドルを超える外貨準備金も円安に振れた場合、円を買い支える力がある。
もう一つは、なんといっても自動車を始めとする輸出力にあるのかもしれない。
金融のプロの世界では、金利の低い円を借りてドルなどに換えて金利差や為替差益で稼ぐ方法も定番のようだ。
ともかく、現在のところは不思議にも日本のこうした実力は、世界でも1、2を争うような水準にあるようだ。
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G20財務相、中央銀行総裁会議はどこへ行く(2月16日)
毎日大荒れの株価、為替の状態の中、今月26、27日の両日、上海・浦東新区でG20財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。
議長国の中国は、新5ヵ年計画をどう各国に説明するのか、注目が集まる。
2008年のリーマン危機以来、中国や新興国は成長センターとして世界の経済を牽引してきた。
その勢いが、今変化し新たな成長への原動力を求めている。
今日明日にかけて、オバマ大統領はASEANの首脳らを米国に招待し、TPPへの参加を促し、ASEANの諸国もTPPへの参加に意欲を見せている。...
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毎日大荒れの株価、為替の状態の中、今月26、27日の両日、上海・浦東新区でG20財務相・中央銀行総裁会議が開かれる。
議長国の中国は、新5ヵ年計画をどう各国に説明するのか、注目が集まる。
2008年のリーマン危機以来、中国や新興国は成長センターとして世界の経済を牽引してきた。
その勢いが、今変化し新たな成長への原動力を求めている。
今日明日にかけて、オバマ大統領はASEANの首脳らを米国に招待し、TPPへの参加を促し、ASEANの諸国もTPPへの参加に意欲を見せている。
それにしてもTPPが世界の成長センターになるには、少なくても数年の時間はかかる。
その間世界は留まってはいられない。
今回のG20財務相・中央銀行総裁会議で、議長国中国は、AIIB(アジアインフラ投資銀行)を活用した「海と陸のシルクロード開発計画」を提案するのだろう。
また、インドも人口増を背景にした「インドの大成長プロジェクト」を提案する可能性もある。
またしても世界は、成長センターを探し出し、そのエネルギーを背景にした経済の底上げを模索し始めている。
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日本のかたち(2月15日)
13日14日「司馬遼太郎が描く日本のかたち」を視聴した。
死後20年を経て、司馬が描く世界が、より明確になった気がした。
司馬は、「明治維新で成し遂げた近代化」「焼け野原からの脅威の復興」この成功の秘密と、我々日本人の歴史が積み上げてきた特長について「日本のかたち」というテーマで分析してきた。
NHKが制作したこの番組では、司馬は「島国・日本の外国への好奇心」「八百万の神に代表される無思想という思想」「人はどう行動すれば美しいか、公益のためになるか。...
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13日14日「司馬遼太郎が描く日本のかたち」を視聴した。
死後20年を経て、司馬が描く世界が、より明確になった気がした。
司馬は、「明治維新で成し遂げた近代化」「焼け野原からの脅威の復興」この成功の秘密と、我々日本人の歴史が積み上げてきた特長について「日本のかたち」というテーマで分析してきた。
NHKが制作したこの番組では、司馬は「島国・日本の外国への好奇心」「八百万の神に代表される無思想という思想」「人はどう行動すれば美しいか、公益のためになるか。この二つが幕末人をつくりだしている」「その原点は坂東武士にある」等々と考えたと伝えた。
確かに、明治維新や戦後復興のスピードは、人類史上目を見張るものだったに違いない。
改めて、日本または日本人の特性を良くまとめ分析したものだなと感心した。
同時に一つ我々日本人が苦手にするものも気が付いた。
それは、「新たな概念を創出する」ことではないだろうか。
既にある概念をまとめたり、それをかたちにすることには長けているが、「期待される新たな概念」を創出してゆくことは今後の課題かも知れないという思いも頭を過ぎった。
もう一つ、私流に言わせれば、日本人の持つ「死生観」や「盛者必衰の理」も我々の独特のものかも知れないと思った。
いずれにしろ「日本人のかたち」について考えるきっかけを得たような気になった。
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我々はどんな空間に生きているのだろうか(2月12日)
カルフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学などの研究チームは、11日アインシュタインが100年前に存在を予言した「重力波」について初めて観測に成功したと発表した。
世紀の大発見である。
重力波は、物体の重さが時間と空間にゆがみを作り、物体が運動した時、その歪みがさざなみのように光速で宇宙に伝わる現象で、初期の宇宙の解明に道が出来たという。
ガリレオ・ガリレイが400年前、自作の望遠鏡で宇宙を観測し、その後人類は目に見えない電磁波やX線、電波で観測する望遠鏡を開発し、宇宙を把握してきた。...
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カルフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学などの研究チームは、11日アインシュタインが100年前に存在を予言した「重力波」について初めて観測に成功したと発表した。
世紀の大発見である。
重力波は、物体の重さが時間と空間にゆがみを作り、物体が運動した時、その歪みがさざなみのように光速で宇宙に伝わる現象で、初期の宇宙の解明に道が出来たという。
ガリレオ・ガリレイが400年前、自作の望遠鏡で宇宙を観測し、その後人類は目に見えない電磁波やX線、電波で観測する望遠鏡を開発し、宇宙を把握してきた。
我々、人間は身近で可視的な空間と不可視的空間を認識し、更に経済や政治、世の中の動き、思想や価値観の流れを追いかけて、それを把握し、毎日生活している。
今回の重力波の発見で、我々の認識はどのように変わってゆくのであろうか。
楽しみである。
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変調きたす株価、金融市場(2月10日)
下げ止まらない日本の株価。今日の東京株式市場は世界経済の先行きへの懸念等からほぼ全面安の展開。
日経平均株価は2014年10月31日以来、およそ1年3ヶ月ぶりに1万6000円を割り込んだ。
株価は一時650円以上値を下げ、1万5713円39銭で今日の取引を終えた。昨年末には1万9000円を超え、今年も上昇が期待されていた平均株価ではあるが、ここにきて変調をきたしている。
原油価格の下落や世界経済の先行き懸念などが重なり全面安の展開。...
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下げ止まらない日本の株価。今日の東京株式市場は世界経済の先行きへの懸念等からほぼ全面安の展開。
日経平均株価は2014年10月31日以来、およそ1年3ヶ月ぶりに1万6000円を割り込んだ。
株価は一時650円以上値を下げ、1万5713円39銭で今日の取引を終えた。昨年末には1万9000円を超え、今年も上昇が期待されていた平均株価ではあるが、ここにきて変調をきたしている。
原油価格の下落や世界経済の先行き懸念などが重なり全面安の展開。
世界経済は、欧州も、新興国も厳しく、好調だった米国経済もここにきて翳ってきた。
日本企業の業績も、米国市場の影響をもろに受け始めている。
そこに「黒田マイナス金利政策」がインパクトを与えた。
今、資金はどんどん安全な資産へと異動を始めている。
2月1日の当コラムで『先週行われた、黒田日銀総裁による「マイナス金利」の現段階での効果は、「あった」という評価するべきである。』と表現したが、今週の動きは、株式市場や金融市場に変調を感じる。
警戒が必要である。
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