堀切菖蒲園に江戸前の優雅な花を楽しませてもらった(その371)
5月23日、その日の朝は久しぶりに晴れていた。...
全部読む
5月23日、その日の朝は久しぶりに晴れていた。
空には白い雲が、あっちこっちに浮かんでいたが、それでも雨粒一つない空模様であった。
ここ1週間は、毎日じめじめした憂鬱な日々が続き、湿っぽい気持ちに襲われていたので、やや救われた気分になった。ここ2週間、大輪の薔薇の花に心を癒されてきたが、その日は「菖蒲の花」に巡り合いたいと思った。
その朝、京成線の市川真間駅まで5分ほど歩き、上野行きの各駅停車を待っていた。10分ほどするとその電車がやってきて、乗車した。8時48分であった。
高砂、青砥と駅を巡り、7つ先の「堀切菖蒲園」駅で降り、10分ほど歩くと、堀切菖蒲園に着いた。
9時開園のその園には、既に早起きの客の姿が多く見かけられた。
内心「菖蒲の季節には少し早いのでは」と心配していたが、3分咲程度には成っている様子であった。
この園の花は、玉が大きく、色が鮮やかで、江戸前とでも言うのであろうか、「姿が美しい」。
早速、三脚を拡げ、カメラを向けると、見事な色彩を見せてくれた。
凛とした姿に、えも言われない色彩がファインダーに映ってきた。
大玉の花輪が、微妙な色彩を濃淡混ざり合い、その世界を創っていた。
「いつもながら美しいな」と呟きながら、1時間半ほどその世界に身を委ねた。
そうは言っても満開時のボリュウムには届かず、凄みのある花の数は限られていた。
その日は、近くを流れている、綾瀬川や荒川に足を延ばしてから、市川真間駅まで戻った。
時計を見ると、11時半ごろであった。適度な湿気で過ごしやすい半日であった。
閉じる
市川と松戸の境にある大町の薔薇園に行った。帰り道には驚きの・・・(その370)
市川駅から8時28分発の総武緩行線に乗り、西船橋駅で武蔵野線に乗り換え、2つ目の市川大野駅で下車した。...
全部読む
市川駅から8時28分発の総武緩行線に乗り、西船橋駅で武蔵野線に乗り換え、2つ目の市川大野駅で下車した。
駅を出て、バスを待つと2台目のバスに飛び乗った。運転手に「市川動植物園」の近くを通るのかと聞くと、「いいから乗れ、降りる所で教える」と言われ2つ目の停留所で、声をかけられ下車した。そこから1キロ少し歩くと、目的の場所に着いた。
鬱蒼とした森の入り口に、広い駐車場があり、そこにいた係員から後10分もすると100メートル先の「薔薇園」のドアが開くと教えてもらい、そこまで行った。
森の小道を歩くと、小さな池が見えてきた。その向こうには色とりどりの薔薇の花が咲く園が見てきた。意外な展開に少し驚いたが、兎に角その日の撮影対象に出会えた。
空はどんよりしていたが、すぐに雨が降って来る様子ではなかった。
色彩豊かな薔薇の花にカメラを向けながら、先週の京成バラ園と頭の中で、比較してしまった。スケールは小さいがその分、鑑賞客が少なく、カメラを回しても上手く場所を選べば、人影で邪魔されることはなかった。その割には色とりどりの綺麗な薔薇の花が、その姿を競っていた。
池の中に目をやると、サギが1羽盛んに餌を探して動いていた。鴨も一羽時折、姿を見せていた。なかなか面白い情景であった。
1時間半ほど、その情景の中に身を委ねてから、帰りは動物園に寄ってから、北総鉄道の「大町」駅に向かった。
尾瀬沼のような湿地の中を幅1メートルほどのコンクリートの細い道を1キロ半ぐらいひたすら歩いた。
尾瀬と違うのは、そのスケールと、鬱蒼とした森の中を歩くという周囲の状況の違いであった。道の両脇には黄色い菖蒲の花が咲き、森には紅葉の木が「秋の華麗な紅葉」を連想させてくれた。
「秋にもう1度来よう!」そんな思いを抱きながら、1キロ半ぐらいの道程を歩いた。
「市川にもこんなところがあったのか」と自分が住んでいる町がとても魅力的に感じた。
うれしさ半分、情けなさ半分の気持ちで、北総線の「大町駅」にたどり着き、11時38分発の上り電車で2つ先の東松戸まで行き、そこから武蔵野線に乗り換え、西船橋駅で総武線に乗り換えた。
市川駅に戻ってきたのは、12時5分頃であった。何とか雨に降られずに済んだ。
閉じる
5時半に起床し「京成バラ園」に向かった。そこには・・・(その369)
5月9日、その日の朝5時半に起床し、市川駅から6時10分の総武緩行線に乗って、西船橋駅で東葉高速鉄道に乗り換え「八千代緑が丘」駅まで行った。...
全部読む
5月9日、その日の朝5時半に起床し、市川駅から6時10分の総武緩行線に乗って、西船橋駅で東葉高速鉄道に乗り換え「八千代緑が丘」駅まで行った。そこから15分程歩くと「京成バラ園」に着いた。その頃はまだ太陽が覗いていなかったが、時間が経つ内に段々と青空が広がっていった。
7時少し前に到着したが、驚くことにかなりの客が既に入場していた。園内に入り早速三脚を拡げて撮影体制に入ったが、思ったよりも人影が多く、内心「もう1時間早く来るべきだった」とその人気ぶりに舌を巻いた。
思い直して、入り口付近の「ベルばら」のテラスを手始めに、撮影を開始した。
園の外周から中を垣間見る様に歩きながら、始めの内は遠目から匂い薫る薔薇の大輪を次々とカメラに収めた。
それにしても、凄い人数の鑑賞客が集まっていた。どこにレンズを向けても、マスク姿の人影が写ってしまった。
外縁から、中に入り、「リオサンバ」などの当園自慢の華やかな薔薇の大輪を収めながら、次々と撮影しまくった。
何しろ、見事な大輪が続き、「薔薇の香り」が漂っていた。朝早くから多くの人々が集まり、華やかな薔薇に癒され日頃の鬱憤を晴らしているように思えた。
その空間は、まさに浮世から離れた華麗な空間といっても良いほどの楽園であった。
2時間半ほどその世界に浸り、9時半頃出口付近でソフトクリームを口にし、テラスで休んでから出口へと向かった。
バスに乗り15分程すると「八千代緑が丘」の駅に着いた。そこから来た時のコースを戻り、市川駅に着いたのは11時ごろであった。その日はまさに初夏の気候であった。
閉じる
「隅田川シーズンズ」内の検索