西船橋から武蔵野線に乗り、新松戸で千代田線に乗り換えて北小金の本土寺に紫陽花を(その106)
7月2日、その日の早朝は、雲の重い気象であった。...
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7月2日、その日の早朝は、雲の重い気象であった。
それでも9時ごろには、晴れてくる予感を感じさせる状況に変わった。JR市川駅から総武線に乗って西船橋に出た。
そこから武蔵野線に乗り換えて、新松戸で更に千代田線に乗り換え、北小金駅で降りた。
電車のタイミングが良く、所要時間はわずか30分ぐらいであった。
僅か1か月前にも来た、「本土寺」にその日は紫陽花を楽しみにやってきたのだった。
もう2週間早く来れば、菖蒲も紫陽花も両手に花だったのだろうが、少しタイミングが遅れた。
花めぐりをしていて、気がつくことは「花の命は短い」という現実である。
少しタイミングが外れると、萎れた花と巡り合うことになる。しかも毎週日曜は1日しかない。
どこへ行けば、「見どころの花」に遭遇できるのか、まさに勝負の決断となる。
その日の本土寺の紫陽花のタイミングは、上手く行った。ただ、菖蒲は見る影もなく、萎れていた。
本土寺に着くと、空は晴天に変わっていた。
参道の段階から、紫の紫陽花が迎えてくれていたが、境内に入ると見事な「紫陽花寺」と化していた。
一面に紫や赤紫の、時折白い花がそこら中に咲いていた。
「寺には紫陽花が似合う」と思った。あまり鮮やかな色ではないが、咲き誇ると全体には彩が満ち、華やかさが滲んでくる。
紫陽花という花は、そうした美しさを感じさせる、控え目な花なのかも知れない。
境内を歩くと、百合の類も咲いていた。更には紅葉の木もあった。
額に汗がうっすらと出て、日差しがますます強くなった。
その日は、一面に咲く紫陽花を情景を変えて、心行くまで楽しんだ。
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6月18日、8時ごろJR市川駅を出発し、錦糸町で半蔵門線に乗り換え、東武鉄道の「幸手」駅を目指した。...
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6月18日、8時ごろJR市川駅を出発し、錦糸町で半蔵門線に乗り換え、東武鉄道の「幸手」駅を目指した。
朝の内は、気温が低く、薄ら寒い陽気であったが、雨はまだ降っていなかった。
東武鉄道に乗ったのは、久しぶりであった。
「東武動物公園」で、日光方面と伊勢崎方面の2つに分かれることも忘れていた。
幸手駅に着くと、「権現堂公園」に急いだ。この公園は、桜の名所でもあるらしい。
その日は、紫陽花を見に行った。
なるほど、遠目からも紫陽花が綺麗に咲いているのが見えた。
手前に白い花の群が構えていた。花の下をよく見ると30センチ平方ほどの竹の区割りが施され、養生させれているのがうかがえた。
高台に上ってみると、色とりどりの紫陽花が広い範囲に咲き誇っていた。
10時頃であったが、大勢の見物客が、その花々を楽しんでいた。
それにしても、スマホや一眼レンズを向けて、写真を撮っている人々が大半であった。
紫陽花は不思議な花であると、その時思った。
なぜならば、他の花に比べると、一本一本では、それほど美しいと感じられるものは多くはない。
形そのものは、花野菜の様に、それほど美しいと感激するほどではない。
だが、それが群生し、様々な色や形のものが混ざってくると、全体的に魅力的に見えてくる。
しかも6月、7月の過ごしにくい季節に、うっすらとした色を表現してくれて、心が和むものなのかもしれない。
中には、紫の鮮やかなものもあるが、総じて中間色的な、あっさりした色のものが多く、それでいて群生すると華やかさが伝わってくるという不思議な魅力がある。
その日は、広い紫陽花畑で、目の保養をし、この季節を楽しみ、6月の空気と感触を目の中に閉じ込め、その公園を後にした。
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