政府・中国に自制求めるも対話呼びかけも(8月6日)
林外務大臣は対面では3年ぶりに開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)に関連する外相会談で3日からカンボジアを訪れており今日帰国する。林外務大臣のカンボジア滞在中、中国が発射の弾道ミサイルが日本のEEZ内側に落下、日中外相会談も中国側の意向で見送りとなった。
また昨日の多国間の会議では林外務大臣がスピーチする際に中国・王毅外相とロシア・ラブロフ外相が退席した。林外務大臣は「主張すべきは主張し責任ある行動を求めつつ、共通の諸課題は協力するという建設的かつ安定的な日中関係を双方の努力で構築していくことが重要だ」と話した。...
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林外務大臣は対面では3年ぶりに開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)に関連する外相会談で3日からカンボジアを訪れており今日帰国する。林外務大臣のカンボジア滞在中、中国が発射の弾道ミサイルが日本のEEZ内側に落下、日中外相会談も中国側の意向で見送りとなった。
また昨日の多国間の会議では林外務大臣がスピーチする際に中国・王毅外相とロシア・ラブロフ外相が退席した。林外務大臣は「主張すべきは主張し責任ある行動を求めつつ、共通の諸課題は協力するという建設的かつ安定的な日中関係を双方の努力で構築していくことが重要だ」と話した。政府は中国に対し台湾情勢をめぐって事態がエスカレートしないように粘り強く対話を呼びかけ関係改善の糸口を探ることにしている。
外務省は今回のASEAN関連の外相会議を中国と意思疎通を図る絶好の機会と位置づけていたが米国・ペロシ下院議長の台湾訪問をめぐる一連の動きの中で、予定していた日中外相会談が急きょ見送られた。さらに中国が発射した弾道ミサイルが日本のEEZ内側に落下、日本と中国の間に大きな亀裂が入る事態となった。
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ASEANと日中韓・食糧危機へ連携(8月5日)
ASEANと日中韓の外相会議がカンボジアで開かれ、ウクライナ情勢を背景にした食料危機への対応などに連携して取り組んでいく方針を確認した。
林外務大臣と中国・王毅外相、それに韓国・パクチン外相がASEAN加盟国の外相との会議に臨んだ。米国・ペロシ下院議長の台湾訪問で緊張が高まる。林外務大臣とパク外相が談笑する一方で、王外相が2人と長くことばを交わす様子は確認できなかった。朴外相は「3か国が相違を乗り越え地域と繁栄に貢献することを望むと連携を呼び掛けた。
官房長官・中国側に懸念表明・軍事演習地域にEEZ(8月3日)
松野官房長官は米国・ペロシ下院議長の台湾訪問については日本政府としてコメントする立場にないとしたうえで「台湾をめぐる問題が対話によって平和的に解決されることに期待するというのが一貫した立場だ」と述べた。
中国側が発表した一連の軍事活動にはわが国として懸念を有しており改めて両岸問題の平和的解決を強く促したいとしたうえで「軍事演習の対象地域として発表した海域にはわが国のEEZ(排他的経済水域)が含まれており、実弾射撃訓練という内容も踏まえ、中国側に対して懸念を表明した」と述べた。
中国上海で拘束の日本人・逮捕(7月20日)
日中外交筋などによると中国の上海で去年12月、50代の日本人男性が当局に拘束され、当時スパイ行為などの疑いが持たれたと見られていた。
上海にある日本総領事館はこの男性について、先月当局に逮捕されたことを明らかにした。当局による手続きが進められたことになるが、日本総領事館は「今回、男性が逮捕された詳しい容疑についてコメントできない」としている。
中国では反スパイ法が施行されたよくとしの2015年以降、日本人がスパイ行為に関わったなどとして当局に拘束されるケースが相次いでいて、日本の外務省によるとこの男性を含めてこれまでに少なくとも16人が拘束された。...
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日中外交筋などによると中国の上海で去年12月、50代の日本人男性が当局に拘束され、当時スパイ行為などの疑いが持たれたと見られていた。
上海にある日本総領事館はこの男性について、先月当局に逮捕されたことを明らかにした。当局による手続きが進められたことになるが、日本総領事館は「今回、男性が逮捕された詳しい容疑についてコメントできない」としている。
中国では反スパイ法が施行されたよくとしの2015年以降、日本人がスパイ行為に関わったなどとして当局に拘束されるケースが相次いでいて、日本の外務省によるとこの男性を含めてこれまでに少なくとも16人が拘束された。
このうち解放されたり刑期を終えたりしてすでに8人は帰国しているが、ことし2月には服役中だった北海道出身の70代の男性が死亡したほか、今回の男性を含め7人は依然帰国できておらず、日本政府は中国政府に対してさまざまな機会を通じて解放を呼びかけているという。
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日中防衛相会談・中国に強く自制求める(6月12日)
アジア安全保障会議に出席するため、シンガポールを訪れた岸防衛大臣は各国の国防相と会談した。初めて対面での会談に臨んだのが中国・魏鳳和国防相。軍事力の強化を進める中国。今世紀半ばまでに世界一流の軍隊を作るという目標を掲げている。国防費は年々増加。今年は日本円で26兆円余りの予算となっている。
ただ、詳しい内訳は公表されていない。台湾海峡での有事を念頭に、最新兵器の開発に力を入れていて、去年、迎撃がより難しいとされる極超音速ミサイルの発射実験を行ったことが伝えられている。...
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アジア安全保障会議に出席するため、シンガポールを訪れた岸防衛大臣は各国の国防相と会談した。初めて対面での会談に臨んだのが中国・魏鳳和国防相。軍事力の強化を進める中国。今世紀半ばまでに世界一流の軍隊を作るという目標を掲げている。国防費は年々増加。今年は日本円で26兆円余りの予算となっている。
ただ、詳しい内訳は公表されていない。台湾海峡での有事を念頭に、最新兵器の開発に力を入れていて、去年、迎撃がより難しいとされる極超音速ミサイルの発射実験を行ったことが伝えられている。また、これまでに就役した2隻より、大型の3隻目の空母が、近く進水する可能性が伝えられるなど、海軍力についても、急速に軍備を増強。
そして、沖縄県の尖閣諸島の沖合では、中国海警局の船が日本の領海への侵入を繰り返すなど、海洋進出を強めている。こうした中、行われた今回の会談。岸防衛大臣は、尖閣諸島周辺を含む東シナ海での力を背景とした一方的な現状変更の試みや、中国海軍の空母・遼寧による日本近海での訓練など懸念すべき活動が継続していることに対し、中国側に強く自制を求めた。
また台湾について、日本の基本的立場に変更はないとしたうえで、台湾海峡の平和と安定は日本のみならず国際社会にとっても極めて重要だという認識を伝えた。
さらに、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について、アジアを含む国際秩序の根幹を揺るがすものであり断じて認められないとして、国連安保理の常任理事国である中国が国際社会の平和と安全のため責任ある役割を果たすよう求めた。
また、先月、中国軍とロシア軍の爆撃機が日本周辺の上空を共同飛行したことは、日本に対する示威行動だと指摘。中国とロシアの共同行動が継続していることに重大な懸念を伝えた。
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