インターネット通販最大手アマゾン・ドット・コムの第2本社の建設予定地は、首都ワシントン近郊のバージニア州クリスタルシティーが最有力であると、米紙ワシントン・ポストが3日に報じた。
アマゾンは西海岸のシアトルに本社を構えている。ワシントン・ポストは3日、第2本社予定地の選定手続に詳しい情報筋からの話として、アマゾンは、首都ワシントンの南に位置するバージニア州北部アーリントン郡のクリスタルシティーに、第2本社のオフィスと社員の住居を設けることを真剣に検討していると報じた。
クリスタルシティーは、公共交通機関や高速道路などのインフラが十分に整った好条件の都市だ。レーガン・ナショナル空港やホワイトハウス、議会からも近い。...
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アマゾンは西海岸のシアトルに本社を構えている。ワシントン・ポストは3日、第2本社予定地の選定手続に詳しい情報筋からの話として、アマゾンは、首都ワシントンの南に位置するバージニア州北部アーリントン郡のクリスタルシティーに、第2本社のオフィスと社員の住居を設けることを真剣に検討していると報じた。
クリスタルシティーは、公共交通機関や高速道路などのインフラが十分に整った好条件の都市だ。レーガン・ナショナル空港やホワイトハウス、議会からも近い。他都市とも話をしているようだが、同市については、大手デベロッパーと既に商談が進められており、社内では、従業員の迅速な雇用、借りるビルの候補、予定地の発表方法などの具体的な事項についても議論されている模様で、他都市よりも優先して考えられているようだという。
アマゾンは昨年、北米のいずれかの都市に第2本社を建設し、最大5万人を新たに雇用することを明らかにした。これに対し、多くの州や地方自治体が、税制上の優遇措置などを提供するとして誘致合戦を繰り広げてきた。
ワシントン近郊地区は、長い間アマゾン第2本社の有力候補地の1つとされてきた。ワシントン・ポストの現在のオーナーは、創業者のジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)であり、ベゾス氏は同地域に家を持つなど、同地区とつながりがあるからだ。さらに、アマゾンが今年1月に候補地を20都市に絞り込んだと発表した際には、ワシントンだけでなく、同地域の少し北にあるメリーランド州モンゴメリー郡も含まれていた。
ワシントン・ポストの報道に対し、あるアマゾンの幹部社員は3日にツイッターで、情報を漏らすことはクリスタルシティーのためにならないと不快感を表明した。誰が情報を漏らしたかなどについては、触れなかった。
ベゾスCEOは1日、第2本社の決定について、「多くのデータを集めて研究した後に、最終的には直観で決定するだろう。私の知る限り、そうした決定のための最善の方法は、できるだけ多くのデータを集め、そのデータに没頭するが、その後で決定を下すのは自らの気持ちだ。」と語っている。アマゾンは今月中にも予定地を正式発表する見通しだ。
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