中国国営の中国航空工業集団（AVIC、2008年設立の航空機製造メーカー）は8月28日、中国国産の水陸両用機AG600“崑龍（クンロン）”が8月27日に実施した陸上での離着陸飛行試験に成功した旨発表した。

　　AVICによると、中国南部の広東省珠海（チューハイ）飛行場から中央部の湖北省荊門（チンメン）飛行場に向かったもので、この試験飛行に続いて、荊門市近郊の漳河（チャンへ）貯水湖で着水試験を行う予定であるとする。...

　　中国国営の中国航空工業集団（AVIC、2008年設立の航空機製造メーカー）は8月28日、中国国産の水陸両用機AG600“崑龍（クンロン）”が8月27日に実施した陸上での離着陸飛行試験に成功した旨発表した。

　　AVICによると、中国南部の広東省珠海（チューハイ）飛行場から中央部の湖北省荊門（チンメン）飛行場に向かったもので、この試験飛行に続いて、荊門市近郊の漳河（チャンへ）貯水湖で着水試験を行う予定であるとする。

　　AG600は、37メーター長、38.8メーター幅の世界最大規模の水陸両用プロペラ機である。同機は、飛行速度500キロメーター/時、無給油飛行距離4,500キロメーターで、最大50人が運べ、また、最長12時間飛行可能である。

　　中国側は、同機を海難救済や消化活動に使用するとしているが、同時に、滑走路のない島嶼近海での防衛活動に投入することも考えている。

　　具体的に、南シナ海南沙（スプラトリー）諸島内の滑走路のない人工島や小島・岩礁近辺の浅瀬に着水して、兵士や物資を輸送することができる。

　　中国国営メディアによると、AG600は“海、島嶼、岩礁の防衛隊”で、また、長距離の監視飛行、対潜攻撃、更には機雷敷設の任務も可能だとしている。

　　なお、中国政府は既に、AG600を17機製造するようAVICに発注している。