BRICS新興国首脳会議が7月25~27日、ヨハネスバーグ(南アフリカ)で開催されている。それに先立ち、ウラジーミル・プーチン大統領は、敵対する欧州のみならず、相変わらず相容れない米国に対抗していくため、今こそ新興国グループの結束を更に強化していく必要があると表明している。
7月25日付米
『ユーラシア・レビュー』オンラインニュース:「プーチン大統領、BRICSグループの結束強化が必要と強調」
BRICS新興国首脳会議出席を前に、ウラジーミル・プーチン大統領は、同メンバー間、地域及び国際社会等、多方面における関係国の対話及び協力が不可欠だと強調した。
今年で10回目を迎えるBRICSサミットは、7月25~27日の間、ヨハネスバーグ(南アフリカ)で開催される。...
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7月25日付米
『ユーラシア・レビュー』オンラインニュース:「プーチン大統領、BRICSグループの結束強化が必要と強調」
BRICS新興国首脳会議出席を前に、ウラジーミル・プーチン大統領は、同メンバー間、地域及び国際社会等、多方面における関係国の対話及び協力が不可欠だと強調した。
今年で10回目を迎えるBRICSサミットは、7月25~27日の間、ヨハネスバーグ(南アフリカ)で開催される。
BRICS新興国にとって、貿易や安全保障面等で、様々な対応や貢献が求められてきている現在、出席する各国首脳は、これまでの10年を振り返り、かつ、同グループの将来の発展を見据えて種々協議することになる。
ロシアの外交政策顧問のユーリ・ウシャコフ氏は、具体的議題が決まっている訳ではないが、BRICS首脳が一堂に会して、様々な議論を交わすことが肝要だと語った。
今年のBRICSサミットを主催する南アフリカは、アフリカ諸国のアンゴラ・コンゴ・エチオピア・ガボン・レソト・マダガスカル・マラウィ・モーリシャス・モザンビーク・ルワンダ・セネガル・セイシェル・タンザニア・トーゴ・ウガンダ・ザンビア・ジンバブエ首脳を招待している。
一方、アフリカ諸国以外では、ウシャコフ顧問によると、主要20ヵ国会議(G-20)の議長国を務めたアルゼンチン、イスラム協力機構の議長国であるトルコ、カリブ共同体(カリブ海地域の経済・外交政策調整機構)の今年の議長国のジャマイカが招待されているとする。
同日付ジャマイカ『ザ・グリーナ―』紙(『AP通信』配信):「プーチン大統領と習国家主席、BRICSサミットにおいて対米関税問題で共同戦線」
南アフリカで開催されるBRICSサミットにおいて、プーチン大統領、習国家主席初め同グループ首脳は、ドナルド・トランプ大統領が仕掛けてきている関税賦課問題について、共同戦線を張る意向である。
輸出取引に頼る新興国グループにとって、米国による輸入品への関税賦課は大きな問題となるからである。
ただ、BRICSグループとしては、世界貿易を牽引する国際的勢力として成熟しておらず、グループ内でも一枚岩ではない。
すなわち、BRICS内で世界人口の約40%に匹敵する30億人を擁し、民主主義国家から独裁国家までと多岐にわたり、中国とインド間では国境問題で対立理、また、南アフリカ自身も中国と貿易不均衡問題を抱えているからである。
しかし、在南アフリカ中国大使の林松田(リン・ソンチャン)氏は、南アフリカの『ザ・スター』紙に投稿し、“ある超大国”が推進しようとしている“無謀な一国主義や保護主義”に対抗し、“国際貿易や秩序”を毀損させないよう、グループが一致団結するときであると主張している。
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